安田顕&水上恒司「怪物」完成報告会に登場「ベタベタしないように関係性を築いた」2025/06/25 21:50

WOWOWで7月6日に放送・配信がスタートする、韓国ドラマの極上サスペンスのリメーク版「連続ドラマW 怪物」(日曜午後10:00、全10話、第1〜2話無料放送)の完成報告会が開催され、ダブル主演を務める安田顕と水上恒司が出席。相対するキャラクターに扮(ふん)し、演技バトルを繰り広げた2人が、作品にかける思いや撮影秘話などをトークした。
「怪物」は、「梨泰院クラス」や「財閥系の末息子」など数多くの作品を制作してきた韓国大手スタジオSLLが2001年に制作し、JTBCで放送。その年、韓国で最も権威あるアワード「百想芸術大賞」で、作品賞、脚本賞、男性最優秀演技賞の三冠を達成。名実ともに21年の韓国の顔となった韓国ドラマである。そんな作品のリメークを世界で初めてWOWOWが手がける。
羽多野署生活安全課の警察官・富樫浩之を演じる安田と、東京から羽多野署に異動してきたキャリア警察官僚・八代真人役を担う水上。2人は、羽多野町で25年ぶりに起こった猟奇的殺人事件の捜査を通して対峙(たいじ)する。怪物のような男たちが織り成す、背筋が凍る傑作心理スリラーで緻密な心理戦を繰り広げた2人は、登場するとすぐに、報告会を生配信で見ているドラマファンに向けて手を振ってあいさつ。

安田から、オファーを受けた際の感想についてトークしていく。「それはうれしかったです。韓国版もめちゃくちゃ面白かったので、あれが完成形だけど、さらにWOWOWさんがリスペクトを持ってリメークしていく。そんな作品で役をもらえて、すごく難しいことでしたけれども、挑戦のしがいがありました」と振り返る。
続けて水上は、安田とダブル主演を務めたキャリア警察官僚を演じるにあたり、役作りで意識したことについて「今までの作品においてもそうなんですけども、原作がある作品では、原作を見ないというアプローチをしています。役作りとしては他の作品との差別化を図りたいというルールを自分の中で課してきました。今までやって来たことをなぞらえないように、同じことをしないようにということを意識しました」と、プロ意識の高さを明かした。

富樫と八代の関係性はどのように築いてきたのかと問われると、水上が「安田さんがよく、人のセリフがあることを忘れて話し始めたり…」と、安田の恥ずかしいエピソードを暴露。焦る安田だが、水上は話を続ける。「今回、何を元にしてやっていくかを大切にしていて、相手がその時に何を分かっていて、何が分かっていないのか、それに対して八代は富樫についていくのか、それとも観察しながら追っていくのかということの連続で関係性が生まれてくる2人だったので、そこの確認をしたぐらいで…」と、特に打ち合わせがなかったことを打ち明けた。それに対し安田は、「あまりベタベタしたくないね」と、バディものでありながら、つかず離れずの関係でいようと話し合ったことを明かした。「お互い共通にあったのは、ブロマンスじゃないし、くっついて共に何かしていくという形は避けたいねと。水上くんがよく言っていたけど、お互いの人生が合った時に、スッとクロスした瞬間が2人の中であればいいねという話はしました」と付け加えた。
続けて、本格的に共演するのが初めてということで、お互いの第一印象について話していく。


安田は「礼節を持って接してくれる人! 決して生配信で人のセリフを飛ばしたとか言わない人」と苦笑しながら、「(セリフ)飛ばしたっけ?」と確認すると、水上は容赦なく「飛ばしていましたね。あれは忘れたとは言わせませんよ!」と真実を告白し、会場から笑いが起きる。
安田は観念して「好青年からより好印象に変わりました。本当に読書家で、僕はこの役に対してこういうアプローチをしているんですとか、自分の演技に対する思いなどを話してくれて、すごく好感度が持てる方でした」と、水上の印象を話した。
次に水上が「画面に映った時に、シワとかで人生を感じられるようになりたいなと思っているんですよ。安田さんの顔のシワは富樫の不気味さや悲しみにつながっていますし、それが笑ってきたんだろうな、怒ってきたんだろうなと、顔を見ればこれまでの人生を感じられる。そういうことを感じさせる役者になりたいなと思っているので、安田さんは見事に体現されている役者さん、人生の大先輩のという印象でしたね」と絶賛すると、安田は「うれしい。ありがとう」と感謝した。

印象に残っているシーンを聞かれると「小手伸也さんと橋本じゅんさんとの共演シーン。2人の芝居は、お客さんに対してすごく“魅せる”芝居だったなと思いました」(安田)、「富樫が胴上げするシーンで高畑さんがちょっと叫ぶんです。それが、近所のおばちゃんにしか見えなくて(笑)。スタッフさんも笑っていたし、僕も爆笑したかったんですけど、八代は笑わない男なので耐えました」(水上)と、それぞれ挙げた。
お互いが狂気を表現する際に参考にしたことについて問われると、水上が安田の演じた富樫の狂気じみた笑い方を、まだ解禁されていないとある作品で取り入れたことを明かす。さらに、空き時間に安田の行動を観察していたという水上の安田好きが明かされる。「僕の短い俳優生活の中で、空き時間にくるくる回っている人を見たことがなかったので、『何しているんだろう?』と思って(笑)」と水上。いつも、回りながら考え事をしているという安田を見て、「認知症になったらこういう行動をすると本に書いてあったのを思い出しました」とふざける水上だが、きちんと「偉大な発明家たちは、散歩の時期にアイデアが出てくると言っていますから、多分そういうことなんだろうなと思いました」とフォローすると「そういうことだわ!」と、安田は自分の行動が腑(ふ)に落ちた様子。

自分の中にある怪物な一面を聞かれ「普段の生活で抑えないといけない社会のルールがあって自分の感情をきちんとコントロールしなきゃいけない。それがストレスとなって反発して起きてしまう思いが怪物を生むんじゃないかなと思います」と答えた安田。一方、安田の話を聞いた水上は、自分の考えがあったが、同じ思いでいると発言した。
そのほか、安田はほぼ笑いを封印し、現場ではずっと富樫としてたたずんでいたとはいえ、水上と一緒に食事をしたり笑ったりしていたことを振り返った。そして、水上は、サスペンスやシリアスな作品ほど、現場では笑顔が必要だったりすると説明し、現場に入る時と帰る時はお互い笑顔であいさつをしていたことを回想。制作現場の雰囲気やお互いの印象など、エピソードトークが終わると、笑顔でフォトセッションに応じた2人は、最後にWOWOWの加入を促して降壇した。
キーワード
関連リンク
この記事をシェアする
ドラマガイド(最新シーズン)Drama Guide Season
【2025年夏】TVドラマガイド

2025年7月・8月・9月にスタートする夏ドラマを曜日別の一覧で見やすく紹介!
松本潤主演の日曜劇場「19番目のカルテ」、人気漫画の実写化「北くんがかわいすぎて手に余るので、3人でシェアすることにしました。」、木村文乃×ラウール共演「愛の、がっこう。」のほか、深夜ドラマやBS放送の新ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポートなどの連続ドラマの最新情報を随時更新☆
【2025年春】TVドラマガイド

2025年の春(4月・5月・6月)にスタートした連続ドラマを曜日別の一覧で見やすく紹介!
今田美桜&北村匠海共演の朝ドラ「あんぱん」、月9「続・続・最後から二番目の恋」、北川景子主演「あなたを奪ったその日から」や日曜劇場「キャスター」、芳根京子&本田響矢「波うららかに、めおと日和」のほか、深夜ドラマやBS放送の新ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポートなどの最新情報やドラマ視聴ランキングも☆