綾野剛×亀梨和也、14年ぶりの共演！ 映画「でっちあげ」で魂ぶつかる豪雨の対峙シーン2025/06/11
綾野剛が主演を務め、亀梨和也が共演する6月27日公開の映画「でっちあげ ～殺人教師と呼ばれた男」。このたび、二人が大雨の中対峙（たいじ）するシーンの特別映像と場面写真が公開された。
同作は、福田ますみ氏のルポルタージュ「でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相」（新潮社刊）を原作に、「死に方教えてやろうか」と教え子を恫喝（どうかつ）した史上最悪の「殺人教師」の“真実に基づく、真実を疑う物語”を映画化。三池崇史監督の下、綾野をはじめ、柴咲コウ、亀梨、木村文乃、光石研、北村一輝、小林薫ら豪華キャストが集結している。
物語の舞台は、2003年。小学校教諭・薮下誠一（綾野）は、保護者・氷室律子（柴咲）に児童・氷室拓翔への体罰で告発され、その内容は聞くに耐えないいじめだった。週刊誌記者・鳴海三千彦（亀梨）がこの件を嗅ぎつけて実名で報道すると、薮下はマスコミからの標的にされ、誹謗中傷や裏切り、停職など、底なしの絶望へとはまり込んでいく。告発した律子を擁護する声は多く、“550人もの大弁護団”が結成され、前代未聞の民事訴訟へと発展。誰もが律子側の勝利を切望し、確信していた法廷で、薮下が「すべて事実無根の“でっちあげ”」だと完全否認するというストーリーが描かれる。
今回解禁されたのは、本編映像にメーキングとインタビューを加えた特別映像。綾野演じる薮下と亀梨扮（ふん）する鳴海が極限状態の中、魂のぶつかり合いを見せる豪雨での対峙するシーンで、今作の大きな見どころの一つ。2人の共演は14年ぶりのことだが、綾野が「昨日会った？ というテンションで会えちゃう」と口にすると、亀梨も「不思議だよね」と笑顔を見せる。
映像では、殺人教師だという疑惑を晴らすため、証言を得ようと保護者宅のインターホンに向かって「お願いします！」と何度も頼み込む薮下と、それを待ち構えていたかのように薮下にフラッシュを浴びせる鳴海の姿が。一連の報道で極限まで追い詰められた薮下は、雨の中傘も差さずに鳴海の胸ぐらをつかみ、感情を爆発させながら自分の思いを訴える。
なんとこのシーンは、本物の豪雨の下で撮影されていた。テスト段階では晴天だったが、本番直前で急に天候が変わると、瞬く間に豪雨が起こったのだ。綾野が「亀ちゃんは嵐まで呼んじゃうから！ 本当に強烈だった」と笑いながらこのシーンを回想すると、亀梨も「それは剛くんでしょ！ すごいですよ。最初は（スタッフによる）雨降らしだったのにリアル雨ですから。一瞬、10分くらい一気に」と同調。「傘も（足元に）置いておかないといけないのに風がすごいからギリギリまで剛くんが押さえていて。で、（本番が）終わった後パーン！ と晴れて『うそでしょ!?』って」と驚いた様子の亀梨に対して、綾野も「普通に見たらスタッフさん降らせすぎって思うくらいの。（あまりに強い風と突然の豪雨に）脅威さえ感じた」と興奮気味に振り返る。
この日、全身がずぶ濡れになり、気力も体力も擦り減るような過酷な1日を過ごした2人だが、亀梨は「シーンとすごくリンクしていて、すてきな思い出になっています」と満足げだ。一方、綾野も「とても豊かでしたし一緒にできて幸せでしたし、このシーンを亀ちゃんと立ち向かえたことをすごく誇りに思うというか。自分の俳優人生の中でとても大事なプロセスになりました」と心を躍らせている。
また、綾野と亀梨が一緒にインタビューを受けるのは今回が初めてのことだという。綾野は「自分の至らない芝居を真正面で受けてくれたんです。初めて共演者の人に認めてもらえたというような、すごくそれが残っていて支えになっているんです」と初共演時のエピソードを紹介し、14年がたった本作での2回目の共演について「今回また現場でこういう形で再会して、お互いの成長を確かめるようにすごく丁寧に作っていけた」と言及。さらに綾野が、亀梨について「僕の方が年齢は上なんですけど、面倒見のいい兄貴肌」と表現すると、亀梨も「お芝居の向き合い方をすごく悩んでいた時期にアツく語ったときがあって」と思い出を明かしつつ、「それがすごく印象に残っていて、俳優業をやる上の恩人的な人」と全幅の信頼を寄せていると語った。
綾野と亀梨の2人だからこそ、作り上げることができた今回の薮下＆鳴海の対峙シーン。テスト後の瞬間を捉えたメーキング写真からも、2人の間には和やかながらも堅い信頼感で結ばれた絶妙な空気が流れていることがうかがえる。
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