東京パラリンピックの競技を解説【水泳】磨き上げた個性的でダイナミックな泳ぎは一見の価値あり2021/08/22

パラリンピックにおける水泳は、1960年の第1回ローマ大会から実施。陸上に次いで出場選手の多い競技だ。オリンピックと同様の競技用プールを使用し、基本的なルールや自由形、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライといった泳法の種類も同じ。選手は運動機能、視覚、知的の三つの障がいに大別され、障がいの程度などにより細かくクラス分けされる。さらに、泳法と距離によって種目が分かれるため、種目数は男女計146に及ぶ。
片腕や片足が欠損している選手は、浮力や推進力が左右で異なるため、バランスよく前に進むために自分に最適なフォームを見いだし、磨き上げている。個性的でダイナミックなフォームは、すべて一見の価値がある。スタート方法も多種多様だ。基本的に自由形や平泳ぎ、バタフライは飛び込み台からスタートするが、障がいによって飛び込みが難しい場合は、水中からスタートすることもできる。背泳ぎでスターティンググリップを握ることが難しい選手は、ベルトなどの補助具の使用や、ひもやタオルを口にくわえてスタート体勢を取ることも認められている。
視覚障がいの選手の真っすぐな泳ぎと、「タッパー」との連携も見どころ。選手は通常、プールの底のラインを視認して真っすぐ進むが、視覚に障がいがある選手はそれが難しく、特に全盲クラス(S11)は全員の条件を合わせるために光を通さないゴーグルを着用するので、視認能力はゼロ。それにもかかわらず選手は迷わず直進する。これは体を真っすぐに保つ感覚をたたき込んでいること、そしてコースロープを利用することで可能になる。選手はスタート後、左右どちらかのロープに寄り、手でロープの位置を確認しながら泳ぐ。近づきすぎると腕で大きくロープをたたいたり、体がぶつかったりしてタイムロスにつながるため、手が水面に出た瞬間に、かするような距離間を保つことが鍵。ロープに触っているように見えない、絶妙な位置取りだ。ターンとゴールの際、コーチか専門のタッパーが選手の頭や額を長い棒でたたいて壁が近づいたことを知らせ、選手はそれを合図にターンまたはゴールタッチを行う。タイムロスが少ないターンをするためにタッピングが果たす役割は重要で、日頃から選手とタッパーをコミュニケーションを深め、最適なタイミングと強さのタッピングを追求しておく必要がある。
日本がメダルを量産してきた競技であり、今大会もリオ大会男子100mバタフライS11などで銀2、銅2個のメダル獲得した木村敬一、知的障害クラスの男子200m個人メドレーSM14の世界記録を持つ東海林大ら、有力なメダル候補を多数擁している。メダルラッシュが期待される。
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