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俳優は嘘が苦手? 菊地凛子ら4人が語る“嘘”とクリスマス──「嘘が嘘で嘘は嘘だ」2025/12/17 05:30

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俳優は嘘が苦手? 菊地凛子ら4人が語る“嘘”とクリスマス──「嘘が嘘で嘘は嘘だ」

 フジテレビが運営する動画配信サービス・FODでは、12月24日からドラマ「嘘が嘘で嘘は嘘だ」が一挙先行配信される。地上波では、フジテレビ系にて2026年1月11日の午後11:15に放送を開始(以降、毎週日曜午後11:15)。ドラマ「silent」(2022年)、「いちばんすきな花」(23年)、「海のはじまり」(24年、すべてフジテレビ系)など、数々のヒット作を手がけた脚本家・生方美久氏の待望の新作だ。

 本作は、人はなぜ嘘(うそ)をつくのか? 優しい嘘、人を傷つける嘘、無意味な嘘……そんなさまざまな“嘘”にまつわる人間模様を描いた、クリスマスの夜を舞台にした男女の物語。

 主演の菊地凛子を筆頭に、元夫役の錦戸亮、自称刑事役の竹原ピストル、そして結婚詐欺師役の塩野瑛久という個性的かつ実力派の俳優陣が集結している。作品の見どころや、それぞれが考える“嘘”についての持論を聞いた。

──本作への出演が決まった時の心境をお聞かせください。

菊地 「プロデューサーの金城(綾香)さんが、私のことをご存じなので『菊地さんに近い役だと思います』というところから始まりました。キャラクターも魅力的でしたし、一晩の話を4話で見せていくというシチュエーション設定もすごく面白いなと。ただ、錦戸さんの妻を演じると苦情が来ないかな? って心配になりました(笑)」

錦戸 「来ないですよ(笑)。僕は脚本を読んで、思わず笑える箇所が多々あり、面白い作品だと感じたので出たいと思いました。そこに嘘はないです」

竹原 「お力になれるかどうか不安ではありましたが、これはやらなきゃ絶対後悔する作品だと思いましたし、とにかく精いっぱいやってみようという挑戦の気持ちで臨みました」

塩野 「僕は、いつか生方さんとご一緒できたらなって思っていたので、前のめりに『やりたいです!』とお返事しました」

──ワンシチュエーションの会話劇や、役柄の難しさについてはどう感じられましたか?

菊地 「普段のドラマ撮影は、“自分で宿題して発表する場”という感じなのですが、今回は“皆さんと一緒に宿題をやった”という感覚です。自分の頭だけでは思いつかなかったことを、皆さんからたくさん聞きながらリハーサルできたので、すごく有意義な時間でした。そこで、4人の雰囲気もグッと近づいたと思います」

錦戸 「分かります。(会話のリズムは)話し合いというより、その場で作っていく感じが大きかったですね。ワンシチュエーションやけど、見方によってはサスペンスっぽく感じる時もありますし、コメディーっぽい時もあって。コロコロ変わっていく場面というのも一つの見どころなのかなと」

竹原 「私は後から合流したので、お三方が作ったリズムの上にひょっこり乗っからせていただいたという感じです。現場で(高野舞)監督にお芝居上のリクエストをいただいた時に少しでも落ち着いて対応できるように、セリフを徹底的に頭にたたき込んでおこうと心掛けて準備しました」

塩野 「イケメンで結婚詐欺師という癖の強い役どころでしたが、どこか宙に浮いているような、言動が軽いところを意識しました。頭もいいので、その人を巻き込むようなテンポ感や、まくし立てるようなしゃべり方をする箇所もあって……、どれが嘘でどれが本当なのか分からないような言い回しと、親しみやすさみたいなものを込めながら演じました」

俳優は嘘が苦手? 菊地凛子ら4人が語る“嘘”とクリスマス──「嘘が嘘で嘘は嘘だ」

──“嘘”がテーマの本作ですが、“嘘”についての持論をお聞かせください。

菊地 「世の中に嘘をついていない人っていないと思うんです。言わなかったら嘘じゃないのか? とか、ばれなかったら嘘じゃないのか? とか、嘘に対しての表裏一体みたいなものがあって、それがこの4話にちりばめられています」

錦戸 「嘘って、自分をだますことによってケツをたたくこともできるパターンもあるじゃないですか。例えば、お酒を我慢している時に『もう俺は飲まなくてもいい体になっている』と言い聞かせたり。いろんなパターンの嘘があると思います」

竹原 「僕は歌うたいなので、ライブ中は素材のまま話すことはあまりなく、大概盛ります。お客さんにくすくす笑いをいただいた時、胸に喜びが生じたならば“盛る”の範疇(はんちゅう)。罪悪感が生じたならば“嘘”。そのように判断しつつ、日々真実と嘘の境目を綱渡りしております(笑)」

塩野 「優しい嘘みたいなものはあってもいいと思うのですが、昨今、何が真実で何が嘘か分からないニュースが飛び交っているので、やっぱり嘘は良くないなって思っちゃうんですよね。僕は、どちらかというと嘘は苦手でたぶんすぐバレます」

──ちなみに、皆さんは“嘘”をつくのは得意ですか?

菊地 「嘘はちょくちょくつきますよ(笑)。お芝居も嘘なわけですし、ちょっと盛った方が話も面白くなることもあるじゃないですか? だから私は嘘つけます!(笑)」

錦戸 「僕は嘘つかない日なんてたぶん1日もないと思うんですが、嘘に対しての向き合い方をちゃんと考えなあかんなって感じました。セリフを聞きながらグサグサと刺さっていましたよ(笑)」

竹原 「菊地さん、錦戸さん、塩野さんが本当にすてきなお人柄で、撮影期間の途中からは自分の役柄をすっかり忘れて完全に素の自分として、お三方に愛着を込めつつのお芝居となってしまいました。役柄を徹底することができなかったわけですから、“役者は嘘をつくのがうまい職業”というフレーズと照らし合わせたならば、嘘が苦手なのだと思います」

塩野 「僕は全然ダメです。もはや嘘をつこうとも思わないです。俳優って、嘘のことでもなるべく嘘がないように作っていこうとするじゃないですか。僕らの中では“真実”として演じるので、嘘をつくことは苦手だと思います」

──本作はクリスマスイブに配信されますが、皆さんのクリスマスの思い出は?

菊地 「親になる前は、クリスマスというと“1年の終わりを感じる日”だったのですが、子どもが生まれてからのクリスマスは全然違うものになりましたね。パーティー色が強くなりました」

錦戸 「僕は昨年、アグリーセーターを着て外出しましたよ。それは印象に残っていますね。初めてクリスマスらしいことをして楽しかったです」

竹原 「毎年スタッフに『ロマンチックな日に竹原ピストルのライブなんて誰も見たくねーって!やめようって!』と言うのですが、なんだかんだで毎年ライブを入れられます(笑)。私のそんな思いとは裏腹に毎年たくさんのお客さんがライブを見に来てくださいます。『みんな、ほんとにごめんよ…』と思いながら、汗水を撒き散らし絶叫する。それが私のクリスマスです(笑)」

塩野 「子どもの頃に、頭の中で『これが欲しいな』と思ったプレゼントが本当に来たことがあって、『すごい! 本当にサンタさんはいるんだ!』って感動したことがあったのですが、次の年に、頼んでもいない人生ゲームが来て……。しかも辛口(笑)。そのへんから、サンタさんへの信頼感は薄まりましたね(笑)」

──最後に、見どころとメッセージをお願いします!

菊地 「4人の中で誰が本当のことを言っていて、誰が嘘をついているのか、展開が読めません。ワンシチュエーションの会話劇でテンポ良く進んでいきますし、セリフに嘘がちりばめられているので、嘘を見極めながら楽しんでいただきたいです」

錦戸 「嘘みたいな本当もあれば、本当みたいな嘘もあるし、嘘に対してどれを信じたいか選ぶのはあなたです。シンプルに面白い会話劇になっていると思うので、ぜひ楽しみに見てください」

竹原 「2025年の終盤にこのドラマが見られることを、私自身も楽しみにしています。面白いし、時に考えさせられたり、時にびっくりしたり…。色とりどり、めくるめく物語です。ぜひご覧ください!」

塩野 「脚本が面白く、そして4話で終わる。とても見やすいです。何げなくつけてみたら、その魅力にどんどん引き込まれていくと思います」

俳優は嘘が苦手? 菊地凛子ら4人が語る“嘘”とクリスマス──「嘘が嘘で嘘は嘘だ」

【コンテンツ情報】
「嘘が嘘で嘘は嘘だ」(全4話)
FOD
12月24日(12月23日深夜0:00)~全話一挙先行配信
※地上波は、フジテレビ系で2026年1月11日スタート(日曜午後11:15~11:45。以降、毎週日曜午後11:15)

菊地凛子:スタイリスト/小嶋智子、ヘアメーク/中村了 錦戸亮:スタイリスト/本多徳生、ヘアメーク/TAKAI 竹原ピストル:スタイリスト/上野健太郎 塩野瑛久:スタイリスト/守田圭祐 ヘアメーク/草替拓夢

衣装協力/菊地凛子:ブラウス、シャツ、ニット巻きスカート、中にはいたパンツ(すべてリヴノブヒコ)、ピアス(ガブリエラ キス)、リング(カーラ・カルーソ/共にソウス)
【ブランド問い合わせ先】
●ブランド名:リヴノブヒコ 問い合わせ先:rivnobuhiko@gmail.com
●ブランド名:ガブリエラ キス、カーラ・カルーソ ショップ&問い合わせ先:ソウス  TEL:03-3443-5588

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