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「ヤンドク!」INI・許豊凡、中国出身の研修医役を演じて「僕だからこそ演じられたのかな」2026/02/23 06:00

「ヤンドク!」INI・許豊凡、中国出身の研修医役を演じて「僕だからこそ演じられたのかな」

 橋本環奈さんが主演を務める月9ドラマ「ヤンドク!」(月曜午後9:00)が、フジテレビ系で現在放送中。ヤンキーとして荒くれていた田上湖音波(橋本)が、親友の事故死をきっかけに猛勉強を経て脳神経外科医となり、医療現場に新しい風を吹き込んでいくさまを描く痛快医療エンターテインメント作品だ。

 そんな本作で湖音波の同僚であり、研修医のソン・リーハンを演じる許豊凡INI)さんは、彼同様に中国出身であり、「僕だからこそ演じられたのかな」と語る。本作に感じた魅力や主演の橋本さんとのエピソードをはじめ、今夜放送の第7話で待ち受けるソンの活躍シーン、彼の愛すべき注目ポイントなども聞いた。

――許さんは本作が2作目のドラマレギュラー出演となります。“月9”という大きな枠ですが、本作への出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

「僕はドラマのレギュラー出演がこれで2作目なのもあり、“まさか自分が”と率直に最初は信じられなかったです。出演を知らされたのがグループでの撮影中で、今後の日程についてマネジャーさんと話していた時に、何げなく『ここ、もしかしたら月9のドラマが決まるかも』と言うので、『えっ、そんなにさらっと言うんですか!?』と(笑)。“月9”というワードのインパクトが大き過ぎて、夢かと思っていたのですが、衣装合わせや顔合わせをさせていただいた時に、“本当に出るんだな”と。クランクインした時ぐらいにやっと実感が湧いてきて、信じられないほどうれしかったです」

――“痛快医療エンターテインメント作品”ということで、医療の現場を描く作品へのイメージはいかがでしたか?

「難しいだろうな、専門的な用語も多いのだろうなと思いつつ、一度挑戦してみたかったジャンルでもありました。以前、メンバーの(尾崎)匠海が『アンメット ある脳外科医の日記』(2024年)で研修医役を、7月期には『北くんがかわいすぎて手に余るので、3人でシェアすることにしました』(25年)で(髙塚)大夢が看護師役で出演していたのもあって。“次は自分のターンか”とワクワクしましたし、親近感もありました」

――許さんがそんな本作に感じる魅力とは?

「全然勉強してこなかったヤンキーがドクターになるという、非現実的なシナリオではありますが、そのギャップこそがこの作品の魅力でもあると思います。しかも、実際に湖音波さんのモデルになった、これをやり遂げた方がいるというのが、さらにこの作品の魅力を増していますよね。今までないタイプの医療ドラマだと思います」

「ヤンドク!」INI・許豊凡、中国出身の研修医役を演じて「僕だからこそ演じられたのかな」

――アーティストとして活動しながら、俳優業にも挑んでいる許さん。ドラマのレギュラー出演は本作で2作目ということですが、手応えは感じていますか?

「アーティストの方は、学生時代から文化祭などのイベントや、オーディションなどで何度かステージを踏ませていただいて、デビューまでに徐々に慣れていく機会があって。対して、ドラマはお芝居の経験がなかったのもあり、なかなか慣れなかったです。7月期の『僕達はまだその星の校則を知らない』(25年)で初めてドラマにレギュラー出演させていただいたのですが、緊張は言い訳にならないですし、頑張って皆さんに付いて行くしかなくて、最初の頃はどうしても難しさが大きかったです。でも、共演者の方々も監督やスタッフの皆さんも本当に優しくて、現場も温かくて、僕にとってすごくいいスタートになったと思います。『ぼくほし』でのいい思い出があったからこそ、今回は少し緊張感がほぐれて、最初の頃から割と自分の思うようなお芝居ができました」

――研修医であるソンを演じるにあたり、事前に何か用意はされたのでしょうか?

「『アンメット』を見させていただきました。匠海も同じ研修医役で、しかも脳神経外科というのもあり、共通していることが多くて、すごく参考になりました。あとは、台本を読んでいて、“カテーテル”などの分からない単語があった時は、それがどういうものなのか、どういうことに使われるのかを都度調べて。部位の名前なども同様で、体の大体どの辺にあるのかを頭に入れていきました。浅い知識にはなってしまうのですが、何も知らずに撮影に臨むのは違うと思い、できる限り知識を入れられるようにと」

――ご自身がソンというキャラクターを演じるにあたり、監督やスタッフ陣からどのようなことを求められていると捉えていましたか?

「脚本を読んだ時、中国という出身地もそうですが、ソンはこのチームにおけるスパイスのような役割を果たしていて、今までの医療ドラマにおいてもあまり見ない要素になっているのかなと思いました。例えば、湖音波さんの方言など、相手が話している言葉に対して『どういうことですか?』と聞き返して、違和感のないままその答えを引き出せる。視聴者の方にお伝えする役割も果たしている気がしますし、中国語や英語のセリフを言う場面もあって。僕だからこそ演じられるキャラクターでもあるのかな、と思いました」

――そんなソンを演じる上で、意識したことがあれば教えてください。

「ソンは僕自身と性格が似ていて。しかも、同じ中国人という設定だったので、日本語の発音やイントネーションにそこまで重きを置かず、純粋にお芝居に集中できたことが大きかったです。また、ソンには甘えん坊な一面があるのですが、そこは裕福なお家、エリート家系で愛情を持って育てられて、周りに頼りながら生きてきたのかな、など生い立ちを想像しながら演じました。そんな彼の“ポワポワ感”を表現するべく、わざとらしくない程度にかわいく、普段のトーンより少し高めに話しています」

――SNSでは現場の和気あいあいとした様子が伺えますが、あらためて主演の橋本さんの印象はいかがですか?

「橋本さんはヤンキーではないですが(笑)、僕からすると湖音波さんそのままなんです。劇中ではもちろんお芝居をされているのですが、カメラが回っていない時も湖音波さんのようで、本当にぴったりだなと思います。気さくに優しく接してくれますし、素直で、現場を明るくしてくださって。控え室などで皆さんとお話ししていると、お友達といるような感覚ですごくリラックスできるのですが、その中でもやはり橋本さんの存在が大きいです」

「ヤンドク!」INI・許豊凡、中国出身の研修医役を演じて「僕だからこそ演じられたのかな」

――同僚役の皆さんにも、個性豊かな方々が集結していますよね。

「はい。僕、薄幸(納言)さん演じる松本(佳世)さんとのシーンが結構多くて。テンポ良く掛け合っているのと、この2人がコンビ的に登場することも多いので、そこにもぜひご注目いただきたいです。一緒に組んでツッコんだりもしているので(笑)」

――許さんが感じる、ソンの“推しポイント”を一つ挙げていただくと?

「ソンは日本語を理解しきれていない部分があって、それ故に空気が読めず、時に“天然”な発言をしてしまうんです。特に、皆さんと居酒屋に行くシーンでは天然発言を連発して、ちょっと空気を凍らせてしまうことも(笑)。でも、決して憎めないキャラクターになっていると思います。あとは、ソン以外誰も分からない、中国のことわざを言う“謎のことわざタイム”があります!(笑)」

――7話ではソンにフォーカスが当たり、活躍シーンも待ち受けているとお聞きしました。

「そうですね。メディカルツーリズムというのがあり、海外からいろいろ検査を受けに病院にやって来た観光客の方々を案内するシーンがあって。そこで中国語や英語を披露しています。また、それまでポワポワしていたソンが本気になるといいますか、湖音波さんのこれまでの動きをならって患者さんと向き合い、研修医としても一歩前進することになります。ぜひその姿を見ていただきたいです」

――舞台が病院ということで、撮影時に驚いたことなど、印象に残っているエピソードはありますか?

「まず驚いたのがセットです。大きなスタジオの中に、病院が完全再現されたセットがあり、スタッフルームや病室、手術室、廊下や階段、自動販売機なども細かいところまで作り込まれているんです。僕はまだスタッフルームでの撮影しかしていないのですが(※取材時)、7話では手術シーンもあるので、撮影の合間にオペ室を見学に行ったりもして。皆さんにもお見せしたいくらい、すごいセットの中で撮影しています」

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――ソンを魅力的に体現されている許さんですが、俳優業に挑戦してみようと思ったきっかけはあったのでしょうか。

「もともと映画が好きで、去年は40~50本ぐらい見ました。邦画でも外国の方が多く活躍されていますし、そういう方が登場する作品というのは、社会的に意義があるものが多いように思うんです。なので、僕もいつか映像作品に出て、何かメッセージを伝えることができたらいいなとずっと思っていて。そして、お友達に俳優さんがいて、会うたびにいろいろお話を聞くうち、だんだん興味を持つようになったことも大きいです」

――「ヤンドク!」の撮影を経て、ご自身の成長を感じた瞬間はありましたか?

「『ぼくほし』の時はすごく緊張していて、最初の頃は硬さもあったと思います。でも、その時の経験のおかげで、今回は“このアングルなら僕はここにいた方がいいかな”など、指示を待つのみならず、自ら判断して行動できるようにもなりました。セリフがないシーンも、自分で考えてリアクションをしてみたり。台本に書かれていないところまで深掘りして考えたり、周囲の皆さんのことを観察して、少しずつ成長できているのかなと。毎回の撮影が大きな学びになっています」

【プロフィール】
許 豊凡(しゅう ふぇんふぁん)

1998年6月12日生まれ。中国出身。A型。INIのメンバーとしても活躍。近年の出演作は「僕達はまだその星の校則を知らない」(カンテレ・フジテレビ系)、「火星の女王」(NHK総合ほか/いずれも25年)など。「DayDay.」(日本テレビ系)に不定期レギュラーとしても出演。

【番組情報】
ドラマ「ヤンドク!」

フジテレビ系
月曜 午後9:00~午後9:54

取材・文/TVガイドWeb編集部

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