反町隆史×大森南朋×津田健次郎が語る「ラムネモンキー」の舞台裏! 一番年下なのに、反町に先輩感?2026/01/08

反町隆史、大森南朋、津田健次郎がトリプル主演として顔をそろえるフジテレビ系水曜ドラマ「ラムネモンキー」(水曜午後10:00、初回は15分拡大)が、1月14日よりスタートする。「コンフィデンスマンJP」「リーガルハイ」シリーズ(ともにフジテレビ)、「どうする家康」(NHK総合ほか)など数々のヒット作を世に送り出してきた脚本家・古沢良太さんが描くのは、1988年の記憶と現在が交錯する「1988青春回収ヒューマンコメディー」だ。
中学生時代、映画研究部でカンフー映画制作に没頭していた3人の少年たち。37年の時を経て再会した彼らは、51歳になった今、それぞれ「こんなはずじゃなかった」と人生の壁にぶつかっている。反町が演じるのは、“陽キャ”として周囲を引っ張っていた吉井雄太(通称:ユン)。大森は、映画監督の夢を追い続けるポジティブな藤巻肇(通称:チェン)。そして津田が、2人をつなぐ潤滑油的存在で気弱な菊原紀介(通称:キンポー)を務める。
撮影真っただ中の3人に、脚本への印象から役作り、同世代だからこそ感じるリアルな感情まで、じっくりと話を聞いた。
トリプル主演で描く、「こんなはずじゃなかった」51歳の現在地

――今回、脚本を手がけるのは古沢良太さん。反町さんは初参加、大森さんはこれまで何度もご一緒されていますが、台本を読んでどんな印象を受けましたか?
反町 「すごく独特の世界観だなと思いました。古沢さんの作品は、時間の描写が淡々としているんですよね。派手な展開があるわけではないけれど、後からじわじわと効いてくる。台本を読んでいて感動する場面もたくさんあったんですが、それが非日常ではなくて、『ああ、こういうことってあるよね』と思える感覚なんです。この世界観で芝居をすること自体が、自分にとってすごく新鮮でした」
大森 「古沢さんとは『リーガルハイ』や『どうする家康』でご一緒してきましたけど、今回のテーマを聞いた時点で面白いなと思いました。同世代なので、その世代のえぐり方が本当に絶妙で。しかも要所でセリフが固まっているので(笑)、また大変だなと思いながらも、『よし、頑張ろう』って自然に気持ちが入る脚本でした」
津田 「読んでいて単純に楽しかったですね。設定自体は決して派手ではないんですが、描かれていることは意外と派手で、“地味派手”みたいな不思議な面白さがある。中二病を引きずったおじさんたちのコメディーでありながら、ちゃんと胸にくる感動もあって、すごくエンターテインメント性の高い作品だなと感じました」
――今回演じられている人物について、どのように捉えていますか? ご自身との共通点もあれば教えてください。
反町 「吉井雄太、通称ユンは、兄に強い憧れを抱いている人物です。実は僕も姉がいて、その存在を意識して育ってきた部分があるので、そこは自然とリンクしました。家族がいて、真面目に一生懸命生きてきたはずなのに、ある時ふと『こんなはずじゃなかった』と思ってしまう。ほんの少しの選択の違いで、人生が別の方向に進んでしまうことってありますよね。そのリアルさが、この役には詰まっていると思います」
大森 「藤巻肇、通称チェンは、3人の中で一番ポジティブでテンションが高い。映画監督やドラマの演出、脚本を書く世界に生きている人間で、一番、中二病を引きずっているタイプです。俳優という仕事をしていると、誰しもどこかにそういう部分があると思うんです。だから、割と自分に近い存在だなと感じながら演じています」
津田 「菊原紀介、通称キンポーは、3人の中で一番おとなしくて、地味で気が弱い役です。性格もタイプも全然違うユンとチェンをつなぐ潤滑油のような存在ですね。正直、僕自身はそこまで潤滑油タイプではないんですけど(笑)、気が弱い部分や迷いやすいところは共通項として持てるかなと。あと、僕だけ知らなかった、皮の厚い餃子を食べに行く約束もしています」
反町・大森 「行きましょう。ぜひ」
――トリプル主演という形ですが、他の作品と比べて意識していることはありますか?

反町 「トリプル主演は僕にとって初めてなんですけど、正直、もうこれしかやりたくないっていうくらい楽しいです(笑)。同世代の大人の世界観を3人で共有できるのがすごく面白い。それぞれにメインとなる回があって、『この人物だからこそ成立する話』がきちんと用意されている。3人いることで物語が多層的になって、見ている側も飽きないと思います」
大森 「本当にバランスがいいですよね。去年の夏にも3人主演の作品(「大追跡~警視庁SSBC強行犯係」/テレビ朝日系)をやらせてもらったんですが、その時も『ちょうどいい』って話していて。今回も同じ感覚があります。見る側も肩肘張らずに見られると思いますし、こういう形、これから増えていくかもしれないですね」
反町 「スケジュール的にも最高です(笑)」
津田 「たしかに! 3人一緒でグダグダな会話をするシーンも面白いですし、単独になるとそれぞれが抱えている問題がはっきり見えてくる。団結してある種の謎を追っていくのは、3人だからこそ力強くなるし、1人では解決できないことを誰かと一緒に乗り越えていく。その過程がとても感動的だと思います」
――現場の雰囲気はいかがですか?
反町 「雰囲気はすごくいいですね。やっぱり同世代だからこそ、自然と通じ合う部分がある。とはいっても、実は僕が一番年下なんですよ。年齢的には先輩方に囲まれてやらせてもらっている感じです」
大森 「でも、反町くんには先輩感があるんですよね。感じませんか(笑)。僕は芝居を始める前から反町くんのことを見てきましたし、ずっとトップを張ってきた存在なので。現場での立ち姿や空気の作り方も含めて、自然と頼りがいを感じるんです」
津田 「そうですね。作品を通してずっと見てきた方なので、やっぱり“大先輩”という感覚はあります。それに現場ではすごくせっかちなんですよ(笑)。『次行こう、次行こう』って、気付くと場を回し始めている瞬間がある」
反町 「今回の現場が楽しいのは、それぞれのキャラクターが全然違うからだと思うんです。同じ方向は向いているけど、同じテンションではない。その距離感がすごく心地いい」
大森 「現場に行くのが毎日楽しみなんですよ。これから3人で、がっつり絡むシーンも増えてくるし、その時間をちゃんと共有しながら、3人で積み重ねていけたらいいなと思っています。もちろん、ほかのキャストの皆さんも含めてですけど」
津田 「スタッフの皆さんも含めて、本当に雰囲気がいいですね。若いスタッフさんも多くて、とにかく元気なんです。しかも統率が取れていて、『よーい』の声一つで、みんながぴったり動く。現場全体が楽しそうなんですよ」
反町 「スタッフがすごくいいんですよ。昔のドラマ現場って、男性スタッフが多い印象がありましたけど、最近は女性スタッフも本当に増えましたよね。その中でも、この作品のスタッフはやる気があって、一体感がある。すごくいい雰囲気でやらせてもらっています」
津田 「あと、監督のテンションがすごく高い(笑)。芝居が違うと、独特の言い回しで指摘が飛んでくる」
大森 「たまに圧倒されるよね(笑)」
80年代の記憶がよみがえる、懐かしさ満載の世界観

――劇中には1980年代を感じさせるアイテムやワードが数多く登場しますが、ご自身の記憶と重なったものはありますか?
反町 「やっぱり、セットで見たレンタルビデオ店ですね。僕は浦和で育ったんですけど、駅前に『YOU&I』っていうレンタルビデオ店があって、そこに通っていた記憶が一気によみがえりました。VHSのビデオがずらっと並んでいて、まさにあの頃のままなんですよ」
大森 「『YOU&I』、懐かしい! そもそも、劇中に出てくるジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、サモ・ハン・キンポーって、もう完全に僕らドンピシャの世代じゃないですか(笑)。
そこでもう『この作品、やばいな』って思いましたし、セリフ一つ一つにも、『こんなにマクロス(超時空要塞マクロス)の話をするんだ』という驚きがあって、それがまた楽しいんですよね。今後、さらに細かいセットに入っていく中で、いろんな懐かしいものと再会できるのも楽しみですね」
津田 「本当にドンピシャの世界観とワードが次々に出てきますよね。ガンダム(機動戦士ガンダム)も普通に出てきますし、マクロスも出てきますし……『YOU&I』は出てこないですけど(笑)。懐かしいものだらけです。だから、ある年齢層にはとことん刺さると思いますし、逆に若い皆さんにはすごく新鮮に映るんじゃないかなと思います」
――そのあたりも、この作品らしいですよね。

津田 「劇中でも、僕らがそういう話題で盛り上がりすぎて、若い子が『しーん』となって、『ごめんごめん』みたいな空気になるシーンがあるんですけど、それ自体がちゃんとコメディーになっている。あと、タイトルの『ラムネモンキー』の“モンキー”にも由来があって、個人的にはグッときました。ちょっとエモいなって思っちゃいました。エモいとか言っちゃっていますけど(笑)」
――皆さんご自身の中学生時代についても伺いたいです。どんな少年でしたか?
反町 「ずっとサッカーをやっていました。プロのサッカー選手になりたいと思っていましたし、漁師にもなりたいなとか、とにかく夢が多かったですね。このドラマでは野球という設定ですけど、何かに本気で打ち込む気持ちはすごく分かる。冒険心の強い中学生だったと思います」
大森 「本当に、このドラマに出てくる感じに近かったですね。スポーツが得意なわけでもなく、勉強ができるわけでもない。ただ映画とか音楽は好きでした。野球部には所属していましたけど、練習が終わったら全力で走って帰って、『夕やけニャンニャン』(フジテレビほか)を見るのが一番の楽しみでしたね(笑)」
津田 「僕はテニス部には入っていましたけど、そこまで燃えていたわけではなくて。ちょうど映画にどっぷりハマり始めた時期でしたね。『世界とはなんぞや』『われとはなんぞや』みたいなことを考え始める、いわゆる中二病にどっぷり浸かっていました」
――劇中の3人は、子どもの頃に思い描いていた未来と現実のギャップに直面しています。ご自身の人生と重なる部分はありますか?
反町 「つながっていると感じる部分はありますね。今回のキャラクターも完全にフィクションというより、どこかリアルで。プロデューサーの方や古沢さんが、いろいろリサーチを重ねて作られているんだろうなと感じます。だから全然違う話ではなくて、『こういう人、いるよね』と思える」
大森 「中学2年生の時に、50歳の自分を想像していたかと言われたら、全くしてないですよね。中2にそんな質問したら、『は?』って言われて終わりですよ(笑)。だから、その頃と今が一直線でつながっていたかと言われると、正直分からない。でも、この作品をやっていると、驚くくらい自分の記憶とリンクする部分があるんです。そこが不思議で面白い」
津田 「12・13歳から50歳って、本当に遠すぎるんですよね。想像の外でした。ただ、今振り返ると、あの時期に映画に深くハマったことは、確実に自分の中のターニングポイントだったなとは思います」
大森 「50歳って校長先生の年齢だもんね」
津田 「そう(笑)。そう考えると、今こうやって中学生時代を振り返る機会をもらえていること自体が、すごく面白いなと思います」
――地上波連続ドラマで、“ダメなおじさん”3人が主演というのは、かなり挑戦的な企画だと思います。最初に話を聞いた時、どう感じましたか?
反町 「正直、勝負してるなと思いました。ただ、中身が本当に面白いし、プロデューサーの方が何を作りたいのかが明確なんです。熱量が違う。この『ラムネモンキー』という船に乗ればいいんだな、という安心感がありました。役者としては、こういう企画に呼んでもらえるのは本当にうれしいですね」
大森 「純粋に、企画自体が面白そうだなと思いました。この3人でやれるというのも大きかったですし、少年時代の世界がどんどん掘り下げられていくのも魅力的でした。どこに着地するかはテレビ局の方にお任せして、僕らは現場で一生懸命いい作品を作るだけだなと」
津田 「僕らは、いわゆる氷河期世代なんですよね。社会に出たらバブルは終わっていて、その後も長い間、苦しい時代が続いた。その世代のおじさんたちが、もう一度頑張る物語なので、同世代にはかなり強い共感があると思います。女性がどんどん強くなって、若い世代がどんどん自由になって、その間に挟まれてさらに苦しんでいる(笑)。だからこそ、強い女性たちには生温かく見守ってもらい、若い世代には『そんな時代があったんだ』と新鮮に感じてもらえたらうれしいですね」
反町 「珍しいですよ、津田さんがここまで語るの(笑)」
大森 「3人の話を聞いてると、役と本人が結構リンクしてる気がするよね」
――50代の現実と、少年時代の物語が交錯していく物語ですが、その行き来の感覚はどのようにとらえて演じていますか。

大森 「3人とも日常を抱えた状態で再会して、そこから少しずつ、あの頃の感覚に戻っていく。忘れてきたものを探しに行くような感覚ですね。特にチェンは、幼い部分を色濃く残している役なので、意識的に中学生の自分を引っ張り出しています」
反町 「当時の空気感を出すのは、やっていて楽しいですよ」
大森 「楽しいけど、疲れるのも早い(笑)」
津田 「中学生の感覚と、51歳のおじさんの現実、その両方がないと成立しない作品なんですよね。3人で集まると一瞬中学生に戻るんだけど、またすぐ現実に引き戻される。その行き来のバランスが難しくて、でも一番面白いところだと思います」
反町 「今の時代って、人間関係がどこかクールで、さらっとしている部分もある。でもこの3人が集まることで、昔の温度感がよみがえる。見ている方に『こういう世界観、いいな』『こういうコミュニケーションって悪くないな』と感じてもらえる瞬間があれば、それで十分かなと思っています」
取材の最後には、役柄としても、共演する3人としても、懐かしい話題で自然と盛り上がる瞬間があることを明かしてくれた3人。同世代だからこそ共有できる記憶や感覚が、芝居の中にもごく自然ににじみ出ているようだ。笑いと、ふと胸に残る切なさを行き来しながら描かれる“元少年”たちが紡ぐ物語に注目したい。
【プロフィール】
反町隆史(そりまち たかし)
1973年12月19日生まれ。埼玉県出身。モデル活動を経て1994年、ドラマ「毎度ゴメンなさぁい」(TBS系)で俳優デビュー。97年の「ビーチボーイズ」や98年の「GTO」で人気を博し、以降「ホットマン」シリーズや「相棒」シリーズなど多くの話題作に出演。歌手としても「POISON~言いたい事も言えないこんな世の中は~」などのヒット曲がある。26年2月15日スタート 放送・配信WOWOW×Lemino連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」に出演。
大森南朋(おおもり なお)
1972年2月19日生まれ。東京都出身。93年、映画「サザンウィンズ日本編 トウキョウ・ゲーム」で俳優デビュー。07年のNHKドラマ「ハゲタカ」で主役を務めた。10年に大河ドラマ「龍馬伝」、23年に大河ドラマ「どうする家康」に出演。25年は、「大追跡〜警視庁SSBC強行犯係〜」(テレビ朝日系)で相葉雅紀・松下奈緒とともにトリプル主演を務めた。
津田健次郎(つだ けんじろう)
1971年6月11日生まれ。大阪府出身。1995年、テレビアニメ「H2」で声優デビュー。「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」、「呪術廻戦」など、その活躍は多岐にわたる。20年には、連続テレビ小説「エール」(NHK総合ほか)にてナレーションを担当。25年は、大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(NHK総合ほか)や、連続テレビ小説「あんぱん」(NHK総合ほか)、日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」(TBS系)に出演した。
【番組情報】
「ラムネモンキー」
フジテレビ系
1月14日スタート
水曜 午後10:00~午後10:54
※初回15分拡大
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