“湊”NAOYA&“静真”冨田侑暉が語る、ドラマ「セラピーゲーム」の魅力と撮影秘話2025/10/29 18:00

シリーズ累計130万部突破、BLアワードでシリーズ部門4年受賞の同名漫画を実写ドラマ化した「セラピーゲーム」(水曜深夜0:59、関東ローカル)が、日本テレビで10月29日にスタート。恋に臆病なツンデレなフォトグラファー・三兎湊と、獣医を志す失恋したてのスパダリ候補生・生嶋静真の、“賭けから始まる恋(ゲーム)”の行方を描く。
人気作の実写化とあり、一体誰が湊と静真を演じるのか、放送決定時から多くの注目を集めていた本作。NAOYA(MAZZEL)が湊を、静真を冨田侑暉(龍宮城)が演じることが発表され、ビジュアルが解禁されると、そこに写し出されていたのは原作から飛び出した「セラピーゲーム」の世界。2人がどんな物語を紡ぐのか、多くのファンが放送を心待ちにしている。
原作を愛し、切磋琢磨しながら撮影に挑んだNAOYAと冨田。それぞれに本作へ思いや役を作り上げるまでの努力、撮影を経て印象に残っているシーンなどを聞いた。さらに、学生の頃からの友人である2人が新たに発見した一面、現在の関係性などの話題も。
――まず、お二人が本作の出演を知った時のお気持ちを教えてください。
NAOYA 「僕は主演をさせていただけることに驚きつつ、すごくうれしかったです。その後、原作を読んだらもう本当に大好きになって。“僕はこの湊になるために、これから毎日努力を欠かさずに頑張ろう”と思いました」
冨田 「僕も、初めてお話を聞いた時は喜びや驚きと同時に不安も感じて。“僕に主演が務まるのかな”という思いもあったのですが、湊役がNAOYAと聞いてからは楽しみな気持ちの方が大きくなりました」
――お二人は共に関西出身で、学生の頃からのご友人なんですよね。
NAOYA 「そうなんです。なので、『静真役は冨田さんです』と教えていただいた時は“おまえか~!”と(笑)。うれしくて、笑みがこぼれました」
冨田 「ほんまか?(笑) でも、僕も『湊役はNAOYAさんです』と言われた時に、『NAOYAって? えっ、MAZZELのですか?』と聞き返してしまって。『はい』と返ってきた瞬間、“おまえか~!”となりましたね(笑)。でも、本当に湊役にハマっていて、NAOYAで良かったです」
――コメントなどを拝見していると、お二方とも原作のファンであり、リスペクトしていることがうかがえますが、どのような部分に魅力を感じたのでしょうか。
NAOYA 「まずは湊と静真の恋愛模様に魅了されました。そして、家族愛だったり、過去のトラウマからふさぎ込んで生きてきた湊が愛を知り、人として成長していく過程なども描かれていて。誰しもが持っている弱い部分を肯定してくれるような温かい作品だなと。恋愛要素だけでなく、たくさん魅力が詰まっている作品だなと思いました」
冨田 「2人の恋路がとても丁寧に美しく描かれていて、そしてお互いの兄弟や友人たちに協力してもらいながら進んでいく、すごく人間味のあるすてきな作品でもだなと感じて。湊と静真の人間性だからこそ生まれる出来事、2人の考え方なども素晴らしいなと思いました」

――NAOYAさんは湊、冨田さんは静真を演じます。それぞれ自身のキャラクターにどんな印象を受けましたか?
NAOYA 「湊は人間らしいといいますか、かわいらしくてピュアな部分があって。トラウマから人との壁を作ってしまうのですが、垣間見える優しさが魅力的だなと思いました。いとおしくて、大好きなキャラクターですね」
冨田 「静真はもう単純にカッコいい人だなと思って。自分よりも他人ファーストですし、何事も受け止める器の大きさ、覚悟がある。役設定などで“スパダリ”と言われていますが、その通り上品で気品があって、大人っぽいところが魅力的だなと思います」
――役を作り上げる上で、たくさんの努力を積まれたとお聞きしました。
NAOYA 「僕は原作を読んで大好きになって、クランクインを迎える前に極限まで湊に近づきたいと思っていました。まず見た目からこだわって、湊の線の細さや美しさを出すべく、“ここは痩せよう”“ここは筋肉を付けよう”と自分で計画を立てて、トレーナーの方と一緒に体作りをするところから始めました。あと、しゃべり方も普段の僕の声より低いだろうなと思ったので、低めに出しています。湊の妖艶さや危うさをどうしたら表現できるのか、自分なりに考えて、精いっぱい努力したつもりです」
冨田 「静真は上品で大人の余裕があるキャラクターなので、どうすればその雰囲気を出せるか、ずっと研究していました。あとは、何もセリフがない時のたたずまいや立ち方、“静真にはどういう癖があるだろう”など、原作を細かいところまで読みこんで、そういう部分を一つずつ自分なりに考えて。話し方も、常に物事を俯瞰(ふかん)で見ているような、全てを分かっているかのような感じといいますか。周囲から一歩引いて見ている雰囲気をいかに出すか、ということを考えながら挑ませていただきました」
――湊と静真、演じる中で“自分にもこういう部分があるかもしれない”と感じる瞬間はありましたか?
NAOYA 「分からへんけど、ツンデレなところ…? 僕も結構ツンツンしちゃうんですよ。メンバーに対して、“いや、別に全然寂しくないし”とか“気にしてへんし”みたいなことを言いつつ、実は寂しがっていたりするところは似ているかなと思います(笑)」
冨田 「うん、2パターンあるよね。甘えてくる時もあれば、ツンじゃないですけど、“ちょっと今1人になりたいのかな?”みたいな時もあって。そういうところは湊と似ているのかなと」
NAOYA 「1人になりたい時は台本を覚えたい時限定やけど(笑)」
冨田 「僕はNAOYAが言ってくれたり、メンバーからも『優しいよね』と言われたりするので、自分ではあまり分からないのですが、そこが共通点なのかなと思います」
NAOYA 「うん、優しいよ」
――例えば、NAOYAさんが現場で冨田さんの優しさを感じたエピソードは?
NAOYA 「えっ、もう1万個くらいあるんですけど…」
冨田 「聞かせてくれ(笑)」
NAOYA 「例えば、撮影中に立ち位置が分からなくなってしまうことがあって、“あれ、今どこに立てばいいんやろ”と思っていると、それを察して教えてくれるんです。しかも無言で。“NAOYA、こっちだよ”みたいなことを言ったら、僕が分かっていないことが周りにバレるじゃないですか(笑)。それを気にしてか、いつもそっと背中を押してくれて、めっちゃ優しいなって思います」
冨田 「ありがとうございます(笑)」
――劇中では静真が湊より1歳年上、実際はNAOYAさんが冨田さんの1歳年上ですが、お2人の普段の関係性はいかがでしょう。やはり、NAOYAさんの方が“お兄さん”という感じなのでしょうか。
NAOYA 「どうなんですか?(ニヤリ)」
冨田 「一応、芸能の活動歴でいうと大先輩なんですけど…ごめんなさい! 全然先輩だと思ったことがなくて」
NAOYA 「(爆笑)」
冨田 「NAOYAの人間性があるからこういうふうに言えるんですけど、“ダチ”という感覚の方が強いです!」
――NAOYAさんから見て、冨田さんはどのような存在ですか?
NAOYA 「侑暉は先輩ですね、ほんまに」
冨田 「うそつけ(笑)」
NAOYA 「撮影の時も演技を教えてもらったり、引っ張ってもらうことが多くて、大人になったんやなと…」
冨田 「この人、ずるいわ~(笑)」
NAOYA 「いやいや(笑)。僕のわがままも聞いてくれて、“タピオカ飲みたい”って言っていたら買ってきてくれたり。本当に優しいですね」

――撮影を通して、お互い新たに発見した一面、知らなかった魅力などがあれば教えてください。
冨田 「NAOYAは僕らが一番きれいに見える角度、カメラ写りをすごく気にしてくれて。“ここまで細かく見ているんだ”と驚きましたし、細部までこだわって臨む姿勢にあらためて尊敬を感じました。撮影中、美しいシーンを撮る時はいつも“侑暉、もうちょっとこっちの方がいいよ”という感じでアドバイスをくれて、それがすごくありがたかったですね」
NAOYA 「原作が大好きだからこそ、“あのきれいなシーンや。このシーンは絶対にこの角度で撮りたい”という思いがそれぞれのシーンで湧いてきて。侑暉は何度も“台本合わせよう”と誘ってくれたり、スタッフの方々に対しても常に気配りしていて、大人やなと感激しました」
――湊と静真の関係を表現するため、事前にプランを擦り合わせたり、撮影中に話し合ったことも?
NAOYA 「普段の僕たちの関係性をうまく生かせたらいいなと思っていて、自然に会話できる練習をしたよね」
冨田 「そうそう。お互い関西出身というのもあって、素を出し過ぎるとコッテコテのキャラクターになってしまうので(笑)。原作の美しさや上品さを表現するためにも、お互い標準語で頑張ろうと、休みの時間はずっと“標準語ゲーム”をしていました」
――その“標準語ゲーム”はどちらに軍配が上がったのでしょうか。
NAOYA 「侑暉は強くて、全然標準語で話せるんですよ! 僕はもうコッテコテでやらせていただいているので…(笑)」
冨田 「“関西弁が出たら罰金”とか言って、ずっとゲームしていました(笑)」
――劇中、お二人が作り上げたアドリブシーンもあるのでしょうか。
冨田 「アドリブでいうと、遊園地でのシーンは結構多かったんじゃない?」
NAOYA 「多かったね」
冨田 「監督が“素で楽しんでください”と言ってくださったのもあって、ジェットコースターに乗っている時とか、もう素で“ふ~!”とか叫びながら(笑)」
NAOYA 「ゴーカートでも騒いだよな。でも、表情を作らないといけないシーンもあって、監督の“3・2・1…”のカウントダウンで急に真顔を作ったり(笑)。本当に楽しかったです」
――劇中、数ある名シーンの中でもこのシーンは視聴者の皆さんに“キュン”としていただけるのでは、と思うシーンを教えてください。
NAOYA 「いろいろあるのですが…静真は湊に落とされる側じゃないですか。でも、物語が進むにつれて静真が湊を落としにかかっていく。その関係性の変化には僕もドキッとしましたし、皆さんにもキュンとしていただけると思います」
冨田 「本当にあり過ぎて選ぶのが難しいのですが、1話の序盤からキュンとしていただけるのではないかなと思います。静真が酔っ払っているシーンがあるのですが、いつもとはキャラクターが違っていて…。静真は基本的にはカッコいいシーンが多いので、湊に甘えているかわいい姿はレアかなと思います(笑)。あとは、遊園地で湊を楽しませようと頑張るシーン。原作を読んでいても“かわいいな”と思っていたシーンですし、特に静真推しの方には楽しみにしていただけたらと思います」
――それでは、完成を楽しみにしているシーンを挙げていただくと?
NAOYA 「湊が“賭け”をしていることを静真が知ってしまうシーンがあるのですが、そこはお互い別日に撮影したんです。なので、どんな感じになっているのか、個人的にすごく気になっているシーンで。2人にとって大事なシーンですし、湊の表情などもたくさん考えて臨んだので、どういうふうに映っているのかも楽しみですね」
冨田 「僕は湊の実家の屋根裏で過ごすシーンです。撮影期間の後半、関係性が深まって、湊と静真が少しずつ体になじんできた時期に撮ったのもあり、すごくいいシーンになったんじゃないかなと思っています。本当に完成が楽しみです」
――撮影中、大変だったシーンや印象に残っているシーンを教えてください。
NAOYA 「これはもう一択で(笑)、湊の実家の屋根裏で過ごすシーンです。真夏に撮ったというのもありますが、とにかく現場が暑くて…。僕たちも監督もスタッフの方々も最強に頑張りました(笑)。でも、そのかいあってすごくきれいな映像になっていますし、一番気に入っているシーンでもあります」
冨田 「間違いなく、一番大変だったのはそこだよね(笑)。印象に残っているシーンを挙げると、僕は海でのシーン。撮影後、モニターで見させてもらったのですが、湊と静真が抱き合っている絵がすごくきれいで、監督も“これはいい絵になる”と言ってくださって。僕自身、海が好きというのも相まって、気に入っているシーンの一つです」
――お二人の言葉から、現場の雰囲気の良さ、真剣に取り組みながらもいかに楽しんで撮影をされていたかということが伝わってきます。
NAOYA 「最高の現場でした。キャストもスタッフの方々さんもみんな仲が良くて、毎日大笑いして。皆さんとのLINEグループがあって、“今度●●に遊びに行こう”と計画を立てたりするぐらい。なので、意見交換もしやすかったですし、皆さんのおかげでいい作品を撮れた実感があって。すごくありがたい環境でした」
冨田 「NAOYAの言う通りで、本当に家族のようなチームでした。毎日笑って、いいシーンが撮れたらみんなで“うえ~い!”と喜んで。にぎやかで楽しい現場で、みんながみんな輝いていました」
NAOYA 「(侑暉が)ムードメーカーやったよね」
冨田 「えっ、うそ!」
NAOYA 「自分のこと全然分かってへんやん(笑)。いつも“よし、頑張りましょう”とみんなに声をかけてくれたり、屋根裏での撮影の時も“全然暑くないっす!”と頑張っていて、“それはうそや!”と笑わせてもらいました(笑)」
冨田 「それは覚えてる(笑)。現場にいる1人1人の皆さんが本当にすてきでいい方々だったからこそ、何も妥協したくないし、より全力を注ぎたいと思って。みんなでいい作品を作りたいという欲がどんどん高まる撮影期間で、NAOYAをはじめ、監督やスタッフの皆さん、全ての方に感謝しています」
――今回共に主演を務められて、第一印象から変化した部分はありましたか?
冨田 「人間性としては、いい意味で昔から知っているNAOYAのままですね。ただ、より美に磨きかかったなと思って。地元から上京してきて、久々に会った時は驚きました。カッコ良いですし、よりきれいになったなと思います」
NAOYA 「うれしい。侑暉は自分でも言っていたのですが、少年心を忘れていなくて、少しでも楽しいことを見つけたら、“行こう!”とはしゃいでいるような。ハードな撮影の中、スタッフの方さんのお子さんが現場にいらっしゃった時にずっとお話していたり、おんぶして坂道を走ったりしていて…。優しいまま大人になっていて、すてきやなと思いました」

――オープニングは龍宮城の「SUGAR」、エンディングテーマはMAZZELの「Only You」と、それぞれお二人が所属するグループの楽曲がドラマを彩ります。決まった時の心境やどんな曲になっているかを教えてください。
NAOYA 「自分が出演する作品の主題歌をやることが小さい頃からの夢だったので、今回それが『セラピーゲーム』でかなうことがすごくうれしいです。しかも、この曲はSKY-HI社長が原作を読んだ上で作詞作曲をしてくださったので、この作品にぴったり。愛があふれている楽曲で、本当に大好きです。メンバーもみんなずっと歌っていて、“『Only You』最高やな”と毎日言っています(笑)」
冨田 「僕もうれしかったですし、胸がいっぱいになりました。メンバー全員が台本を読み、湊と静真の関係性を思いながら歌詞を書いてくれた楽曲なので、現場ではそんな7人の思いも背負いながらやっていて。まず、オープニングの『SUGAR』で物語に火をつけたいです」
――最後に、本作では“賭けから始まる2人の恋(ゲーム)”が描かれます。お二人がお互いにこれなら相手に勝てると思うことは?
冨田 「僕は手押し相撲です。学生の頃から休み時間などにいつもやっていて、ずっと負けなしだったので。実はメンバーに一度負けたことがあるんですけど(笑)、NAOYAには勝てると思います!」
NAOYA 「えっ。僕、手押し相撲メンバー1位やで。侑暉もやけど、龍宮城さんには絶対勝ちますよ。ムッキムキを倒してるから!(笑)」
冨田 「それはまずい。変えようかな(笑)」
NAOYA 「僕はこれまで飼った動物の数なら負けへんかなと。それこそ静真は獣医学生ですが、多分初手で勝てる話があって、実家でニワトリを9羽飼っていたんです。しかもヒヨコ2羽から育てて、9羽まで増やして。ウサギやインコ、ハムスターや金魚、犬など、大体の動物は飼ったことがあります!」
【プロフィール】
NAOYA(なおや)
2003年4月28日生まれ。兵庫県出身。BMSG所属のダンス&ボーカルグループ・MAZZELのメンバー。現在、ドラマ「君がトクベツ」(TBSほか)にも出演中。
冨田侑暉(とみた ゆうき)
2004年12月7日生まれ。滋賀県出身。オルタナティブ歌謡舞踊集団・龍宮城のメンバー。近作はドラマ「タクミくんシリーズ ―Drama―」(BSフジ/25年)など。
【番組情報】
ドラマ「セラピーゲーム」
日本テレビ(関東ローカル)
2025年10月29日スタート
水曜 深夜0・59~1・29
※初回のみ「SMBC日本シリーズ2025」延長のため深夜1・44~2・14
※FODにて先行独占配信、TVerにて見逃し配信。Huluにて放送終了後1週間後から配信。
取材・文/TVガイドWeb編集部
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