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「DOPE」三浦誠己が語る特捜課の裏側――天真らんまんな髙橋海人とムードメーカー中村倫也2025/07/25 23:00

「DOPE」三浦誠己が語る特捜課の裏側――天真らんまんな髙橋海人とムードメーカー中村倫也

 髙橋海人King & Prince)と中村倫也がダブル主演を務めるTBS系で放送中の金曜ドラマ「DOPE 麻薬取締部特捜課」(金曜午後10:00)は、新型ドラッグ「DOPE」がまん延する近未来の日本を舞台に、未来予知の能力を持つ新人麻薬取締官・才木優人(髙橋)と、超人的な視力を誇る型破りな教育係・陣内鉄平(中村)がバディを組み、不可解な事件に挑んでいく麻取アクション・エンターテインメントだ。

 7月25日に放送された第4話で、娘・莉子(平澤宏々路)が事件の容疑者として疑われる中、必死に娘の無実を信じ続けた特捜課課長・葛城康介を演じる三浦誠己さんにインタビュー。「優れた聴力」という異能力を、葛城がどのような思いで打ち明けたのか。そして、同じ異能力者として真犯人に投げかけた言葉に込められた葛城の本心とは――。

節目の年に飛び込んだ“新境地”

「DOPE」三浦誠己が語る特捜課の裏側――天真らんまんな髙橋海人とムードメーカー中村倫也

――出演オファーを受けた時の率直な気持ちを教えてください

「今年で50歳という節目の年でもあるので、本当にありがたいお話をいただいて、うれしかったです。ただ連続ドラマは久しぶりだったので、『体力的に長丁場をちゃんと乗り切れるのか?』という心配もあって(笑)。でも、今は特捜課メンバーに支えられながら、強い気持ちで臨んでいます」

――脚本を読んだ印象はいかがでしたか?

「最初に読んだ時にはまず、『これ、どうやって撮影するんだろう?』と思いました。異能力の描写はもちろんチャレンジングな題材でもあり、これをさまざまな規制がある中でどう具現化するんだろうという疑問があったんです。ただ、脚本がどんどん進化していって、撮影を重ねる中で、自分自身も物語と一体化していく感覚があって。『新たなチャレンジをしよう!』という制作陣の姿勢にも、純粋にリスペクトの気持ちがあります」

演じながら気付いた、葛城の“人間味あふれる魅力”

「DOPE」三浦誠己が語る特捜課の裏側――天真らんまんな髙橋海人とムードメーカー中村倫也

――葛城について、最初はどんな人物像を想像していましたか?

「当初は堅物で、いわゆる“上司らしい上司”というか、上から目線で部下をたしなめるようなキャラクターをイメージしていました。でもプロデューサー、監督の皆さんと話していく中で、私のパーソナルな部分をくみ取ってくださって。当初考えていた葛城像から、柔らかさや間の抜けた部分、ちょっと油断している感じもあっていいんじゃないかと。特捜課は上下関係のある組織というよりも、同じ船に乗る仲間として、協力し合うチーム。葛城はキャプテンのような存在ではあるものの人間的な弱さがちょっと出たり、おおらかさもあったほうが面白いかなと。その人間味を大切にしようと思いました」

――特に第4話では、葛城の人間性が深く描かれました。

「葛城は“異能力者”でありながらも、麻薬取締官であり、父親でもあるという、いくつもの顔を持っています。父親としては、“普通”の家庭を築きたいと努力しつつも、娘が事件に巻き込まれ、自分が異能力を持っているという事実を伝えざるを得なくなる。この展開は理想ではなかったけれど、結果的に家族として隠しごとなく向き合える機会になって。そうやって娘が成長していく様子には希望も感じました。古林(淳太郎)監督とも話したのですが、犯罪者である木下潤(田中偉登)に対しても、ただ上から押さえつけるように説教するのではなく、同じ“異能力者”として、同じ目線で語りかけてほしいと。人間として理解しようとする姿勢が、葛城という人物の根本にあると思っています」

――特捜課の中でも「命令する立場」ではあるけれど、という気持ち?

「たぶん葛城自身も決して一方的な命令にならないように、チームとして対等な関係を保とうと自覚しているんだと思います。長い人生でさまざまな経験をしてきた中で、聴力が鋭いというのもメリットだけではなく、差別や苦悩といったデメリットも経験している。だからこそ、他者への優しさとか、人間的な弱さを見せられるキャラクターになるのかなと感じています」

――家族、特に娘・莉子に対する思いも深く描かれていました。

「子どもを信じてあげられるかどうかって、自分自身のこれまでの行いに対する自信の表れだと感じます。もし娘が本当に罪を犯していたとしても、葛城は職を失ってでも守る覚悟があるはずです」

「DOPE」三浦誠己が語る特捜課の裏側――天真らんまんな髙橋海人とムードメーカー中村倫也

――とはいえ「お父さん、嫌い」と言われた時のショックも……?

「年頃になってきたからそろそろ来るだろうなとは思っていたけれど、やっぱりショックはありますよね(笑)。莉子が中学生ぐらいの頃までは『パパ!』と言ってくれていたけれど、大学生ともなれば、さすがにそうなるものだと。ただ、それも彼女が成長している過程であるわけで、適切な距離感を保てていたのではないでしょうか」

共演者たちの姿勢に学ぶ、現場で感じた“信頼と空気感”

「DOPE」三浦誠己が語る特捜課の裏側――天真らんまんな髙橋海人とムードメーカー中村倫也

――髙橋さん、中村さんの印象について教えてください。

「お二人とも本当にプロフェッショナルだなと感じました。髙橋さんはキャラクターとしては新人の設定で、自分の息子であってもおかしくないぐらい年齢も離れているのですが、常に天真らんまんに撮影現場にいてくれることが才木と通ずる部分だなと。誠実なお芝居をされますし、熱意もあってとてもすてきな方です。中村さんは、陣内という役にぴったりで、撮影現場の雰囲気を自然と和ませてくれるムードメーカー。私にとって初共演の方が多い現場だった上に、課長という役柄も手探りな状態で初日を迎えたのですが、中村さんが最初に特捜課の空気をつくってくれたことで、私も安心して入っていけました。真摯(しんし)に、優しく、時には冗談も言うような、まさしくひょうひょうとした陣内のようで助けられています」

――葛城は「聴力が鋭い」という特殊能力を持っていますが、三浦さん自身が欲しい能力はありますか?

「怪力とかのほうが良いかな(笑)。耳がいい能力ってちょっと怖いなと思うんです。聞きたくないことまで聞こえてしまったり、自分の意思とは関係なく心を乱されたりしそうじゃないですか。実際、作中でもお風呂での家族の会話を聞いてメンタルをやられそうになっている葛城が描かれますが、ああいうのはリアルですよね。僕は鼻が利くほうなのですが、その分、花粉症で鼻づまりもすごいんです(笑)。そうなると全く役に立たないので。きっとどの能力もメリットとデメリットがあるんだと思います」

――最後に、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

「第4話までは、キャラクターや組織、能力などの説明が中心でしたが、ここから物語はどんどん加速していきます。私自身も『最終回はどういった着地になるんだろう?』とワクワクしながら撮影に臨んでいます。皆さんの想像を超える展開がきっと待っていると思うので、ぜひ最後まで見届けていただけたらうれしいです」

「DOPE」三浦誠己が語る特捜課の裏側――天真らんまんな髙橋海人とムードメーカー中村倫也

 「自分の職を捨ててでも守りたい」――家族へのまなざし、異能力者としての葛藤、それでも前に進もうとする背中が垣間見えた。三浦が真摯に語った“葛城康介”のリアルは、本作の中でも確かに息づいている。

【番組情報】
「DOPE 麻薬取締部特捜課」

TBS系
金曜 午後10:00~10:54

【プレゼント】

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文/TVガイドWeb編集部



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