「あらいぐまカルカル団」に中森明菜が歌姫役で降臨！「皆さんの期待に応えたい」2025/06/26 04:00

　4月より読売テレビで放送中のアニメ「あらいぐまカルカル団」（毎週木曜深夜0：54、BS日テレでは、土曜午後11：28）に中森明菜が声の出演をすることが発表された。中森が出演するのは6月26日・7月31日放送回で、演じるキャラクターは、東京都清瀬市が生んだ国民的VTuber「ボーカル」。ちなみに、「秘密結社カルカル団」のサブカル（声・小野賢章）は彼女の熱狂的なファンだという。

　「本編1分、エンディング30秒というとても短いショートアニメで、毎話、どういう驚きを作れるかを追求している」と語る中田博也プロデューサーは、「現代を象徴するVTuberというキャラクターを、昭和を代表するアイドルの中森明菜さんに演じていただきたいと考えました」と中森の起用理由を明かす。「ダメ元でお願いした」と言うが、中森に演じてもらうことを想定して作ったシナリオを見てもらったところ、中森はまさかの快諾。「カッコよくて歌声もミステリアスな中森さんに、キュートなぶりっ子VTuberを演じていただけたら驚きも作れますし、面白いのではないかと考えた」という大胆な発想が、中森の遊び心を動かしたようだ。

　この度、アフレコに挑む直前の中森にインタビューする機会を得て、今回の出演のいきさつやファンへのメッセージなど、貴重な話を聞くことができた。

中森明菜インタビュー

──「あらいぐまカルカル団」からボーカル役でオファーがあった時はどのようなお気持ちでしたか？

「いただいた役が意に反してかわいい役だったのでうれしかったです（笑）。今の若い方はかわいいキャラクターが好きですよね。バッグや車のバックミラーにつけたりしているのを見るので、そんなふうに皆さんがつけてくれるのかなと思いながら、今日、ボーカルのマスコットを持たせていただきました」

──アニメやYouTubeなどはご覧になりますか？

「アニメは小さい頃、よく見ていましたよ。『世界名作劇場』がとても好きで、その枠で放送していた『アルプスの少女ハイジ』や「母をたずねて三千里」が大好きでした。『あらいぐまラスカル』は、手を洗うシーンが好きでした。ほかにも、『サザエさん』はイントロからテレビにかじりついていたことを覚えています。
YouTubeは……ごめんなさい、疎いんです。携帯電話もここ2年ぐらいで初めて持ったぐらいなので、今回、このような役をやるのはUFOに乗せられたような感じですね。皆さんが宇宙人に見えます（笑）」

──これからアフレコに臨まれるそうですが、意気込みはいかがでしょうか。

「私は早口でしゃべるのが得意ではないですし、何度もNGを出してしまいそうで……。他のキャストの方とは別録りをして後で編集してくださるのかなと思っていたんですよ。ですが、つい先ほど、皆さんと一緒に並んで収録すると聞きまして、汗びっしょりです（笑）。これまでもゲストの方がお見えになったかと思いますが、今回は私が参加させていただくことになり、びっくりされている方、がっかりされている方、それぞれいらっしゃると思います。ただ、今回このお話を受けさせていただいたのは、子どもたちと一緒にアニメを見る親世代の方が、私の声が出てくることで『自分世代が見ても面白いじゃない』と思っていただけたらうれしいなと思ったからなんですね。ですから、皆さんのご期待に沿えるように頑張ってアフレコをさせていただきます。どうぞお楽しみに」

──「あらいぐまカルカル団」のキャラクターの中で、お気に入りはいますか？

「みんなかわいいですよね。この後、アフレコをさせてただくことで、『この子がこんな声を出すんだ』ということを感じられると思うので、そこで親近感が沸くのではないでしょうか。その時に、このキャラクター、この声優さんが好きだなと思うようになるのではないかなと思います」

──ファンの皆さんも気になっていると思いますが、アニメキャラクターのボーカルとして歌声を披露するシーンはありますか？

「ちょっとだけですが、ありますよ。（デフォルメチックな裏声で）飾りじゃないのよ涙は～♪という感じになると思います」

──歌声が聴けて感激です……！　普段の明菜さんからは想像もできないかわいい声ですね。

「私、小中学生の頃は、学校から帰ったら友達と遊ぶより、近所の子どもたちの面倒を見る時間が多かったんです。子どもの高い声に合わせてトーンを上げてしゃべると仲良くなれるので。こんな声でよくごっこ遊びをしていたんですよ（笑）。なので、子どもたちが喜ぶ遊び方を心得ているつもりなので、みんなが楽しくなる声で『ウニャァ〜！』としゃべれたらいいなと思います（笑）」

──「カルカル団」は世界征服を目標としています。明菜さんの今後の目標、展望をお聞かせいただけるとうれしいです。

「一人でも多くの皆さんに、『楽しい時間過ごせた』とか『楽しかった』と思っていただける時間を差し上げられるような存在でいたいです。そのためならば、行けるところまで行くのが目標。それが私のあるべき姿だと思っています」

──「あらいぐまカルカル団」の本家「あらいぐまラスカル」は1977年の放送で、明菜さんは1982年デビュー。長く愛され続ける存在であることについて、どうお感じになりますか？

「自分に関しては、『よくぞここまで（この世界に）いさせていただいているな』という気持ちしかありません。『あらいぐまラスカル』もそうですが、昔から大事にされている作品……絵やマンガ、音楽にしても、残っているだけあって素晴らしいんですよね。残すべきものが残っているという感じがしますので、私がこうして皆さんの前でインタビューに答えさせていただけていることも奇跡のように感じます」

【プロフィール】
中森明菜（なかもりあきな）
1965年7月13日生まれ。東京都出身。1982年5月1日に「スローモーション」にてデビュー。以降、日本レコード大賞を2年連続で受賞した「ミ・アモーレ[Meu amor e…]」や「DESIRE-情熱-」など、数々の大ヒット曲を発表。1990年代にはテレビドラマで女優としても活躍。2022年にはデビュー40周年を迎え、Twitter（現X）とオフィシャルサイトを開設し、新たなファンクラブ「中森明菜OFFICIAL FANCLUB：ALDEA」もオープンした。

【番組情報】
「あらいぐまカルカル団」
読売テレビ　木曜　深夜0：54〜0：59
BS日テレ　土曜　午後11：28〜11：30
※TVer、ytv MyDoで見逃し配信あり