井内悠陽&酒井大成が語る、“VSシリーズ”の見どころとは?「僕も大納得の組み合わせです」2025/05/01 12:00

スーパー戦隊“VSシリーズ”第31作目となる、Vシネクスト「爆上戦隊ブンブンジャーVSキングオージャー」が、5月1日より新宿バルト9ほかにて期間限定上映。“バクアゲ”な活躍で地球の平和を守ってきたブンブンジャーが、惑星チキューの英雄・王様戦隊キングオージャーと奇跡の出会いを果たす。
繰り広げられるのは、惑星トリクル、惑星チキュー、そして地球を舞台とした、2大スーパー戦隊の壮大な物語。上映を記念し、“Wレッド”として、劇中で共に奮闘するブンレッド/範道大也役の井内悠陽さん、クワガタオージャー/ギラ・ハスティー役の酒井大成さんにインタビューを敢行。お気に入りのシーンや撮影時のエピソード、作品への思いなどを聞いた。
――まず、今年もVシネクストをやることを聞いた時のお気持ちはいかがでしたか?
酒井 「Vシネクストでは、昨年(暴太郎戦隊)ドンブラザーズの皆さんとご一緒させていただきましたが、今年もやれるとお聞きした時はまずホッとしました。毎年恒例になっているとはいえ、ブンブンジャーの皆さんともご一緒できるんだ、と安堵(あんど)の気持ちが大きかったです」
井内 「僕も、毎年上映されてはいますが『今年、なくならないよね?』と少しだけ不安もあったので、お話をお聞きした時はすごくうれしかったです。もともとキングオージャーを見ていたので、皆さんと共演させていただけることにもワクワクを感じました」
――本作では惑星トリクル、惑星チキュー、そして地球を舞台に物語が展開します。最初に脚本を読んだ際、本作のどういう部分に面白さを感じられましたか?
酒井 「前作では、ドンブラザーズと非現実的な世界観の中でバトルを繰り広げましたが、今回はブンブンジャーとこういう形で交じり合っていくのか、というところが面白いなと。前作同様、それぞれの良さがうまく混ざり合っていますし、VSシリーズならではの“同時変身”など見どころも盛りだくさん。きっと多くの皆さんに楽しんでいただける作品になっているなと感じました」
井内 「VSシリーズといえば、毎回2~3人ずつで別れて戦うシーンも見どころの一つですが、今回はそれぞれのキャラクターがどんな人柄なのかをよく知っているからこそ、脚本を読む前から『この人とこの人が組んだら面白そうだな』と想像して楽しんでいました。今回、大也はギラとペアなのですが、レッド×レッドで予想通りといいますか。『やっぱりこうだよね! 絶対にここは面白くなる!』と僕も大納得の組み合わせです(笑)」

――今回共演されてみて、お互いの印象はいかがですか?
酒井 「僕自身、ブンブンジャーの皆さんはもちろん、井内くんとお芝居するのを楽しみにしていて。先ほど井内くんが話してくれたペアも、レッド同士がいいなと思っていたので、それが実現して率直にうれしかったです。皆さんにもそんな僕らの空気感を楽しんでいただきたいというのと、なにより井内くんがめちゃめちゃいい子で…。常に周囲の方を立てている、その謙虚さが魅力的だなと思いました」
井内 「ありがとうございます。僕、真面目で謙虚なんです!(笑)」
酒井 「(笑)。でも、本当に一緒にやっていて居心地が良かったです」
井内 「うれしいです。僕から見た酒井さんは、現場での居方なども含めて、すごく大人な方だなと感じていました。王様を演じているだけあって存在感もあって…。今回、現場でいろいろお話してくださったのですが、やる時はやるというスイッチの切り替えも素晴らしかったです」
酒井 「そんなことない。人見知りしていただけだと思うよ(笑)」
井内 「えっ、そうなんですか? でも、加藤(弘之)監督にも『酒井さん、大人ですね』とお話ししたら『そんなことないよ』と言われました…!(笑)。あと、僕らブンブンジャーは舞台が地球ですし、みんないい意味で周囲にいそうな感じもありますが、キングオージャーの皆さんは衣装なども含めてそれぞれの個性がすごいなとあらためて感じて。役とはいえ、王様と今後対峙(たいじ)できる機会もないと思いますし、それが酒井さんというのもすごくうれしかったです」
――酒井さんにとっては、本作が皆さんと久しぶりに集まる機会になったのでしょうか?
酒井 「この作品の撮影をやっていたのが昨年夏なのですが、ファイナルライブツアーが終わったのが5月だったので、ギラに対しても共演者の皆さんに対しても、そこまで久しぶりという感覚はなかったです。ただ、テレビシリーズの撮影中はほぼ毎日一緒にいたのもあって、離れていた約3か月という期間がいつもより長く感じました」
――本作の冒頭でギラが登場する場面では、テレビシリーズに比べてたくましくなった印象を受けました。
酒井 「増量期間だったのもあるかもしれません(笑)。でも、プロデューサーの皆さんが『ギラの成長した姿を見せたい』と言ってくださったのと、僕自身もそういう姿をお見せできたらと考えていて。シュゴッダムの王様となり、いろいろな経験をしてきたのだろうな…と、ギラのバックボーンを想像しながら臨みました。その過去が、発するひと言に重みをもたせたり、たたずまいにも表れると思っていたので」
――対して、井内さんはテレビシリーズの最終話を2月に迎えました。ファイナルライブツアー真っ最中ですが、今の心境はいかがですか?
井内 「まずはテレビシリーズを無事に終えられてホッとしています。クランクアップの時は寂しい気持ちが強かったですが、無事に最終話が放送されて、『大好きでした』『一緒に駆け抜けられて良かったです』などの温かい言葉をたくさんいただいて…。今はやり切って良かったと心から思っています」

――劇中ではお二人の共演シーンもいくつか登場しますが、その中から印象的なシーンを挙げていただくと?
酒井 「大也の運転する車にギラが乗って戦っているシーンかな?」
井内 「そうですね。そのシーンは“今年一番暑いです”みたいな日に外で朝から夕暮れまで撮影をやっていて、本当にみんな大変だったと思うのですが…」
酒井 「僕らは車に冷房が付いていたので、2人でずっと涼んでいました(笑)」
井内 「車を降りて屋根がある待機場所に行くこともできたのですが、そこにいるよりも車にいる方が涼しくて…(笑)」
酒井 「あの時、他のみんなはどうしていたんだろう。そういえば、キングオージャーのみんなとは何か話せた?」
井内 「あまりお話できなかったのですが、池田(匡志)さんとは初日の撮影の後にご飯に行かせていただきました。その日、キングオージャーの皆さんが帰られた後、池田さんだけ単独のシーンがあって残られていて。ご飯の場ではキングオージャーを撮影されていた頃のお話や僕らの撮影の話など、やはりお仕事の話題が多かったです」
酒井 「それは1対1で行ったの?」
井内 「いえ、3対1で…。ブンブンジャーで池田さんを質問攻めしてしまいました(笑)」
――それでは、全編を通してお気に入りのシーンを挙げていただくと?
井内 「僕は冒頭でギラと初めて出会うシーンです。これもVSシリーズならではといいますか、ギラと握手をして『俺はブンブンジャーのブンレッド、範道大也だ』と名乗るのですが、『全部言うじゃん!』と思って(笑)。大也って、これまで自分のことを『ブンブンジャーだ!』とは言っているのですが、『ブンレッド』と名乗ったのは今回が初めてなんです。このシーンで、大也がヤルカーを抱いているのですが、実はこれも初めてで。敵なのもありこれまで触ったことがなかったのですが、僕自身はヤルカーが大好きなのでうれしかったです」
酒井 「僕は錠(齋藤璃佑)、玄蕃(相馬理)カグラギ(佳久創)、ジェラミー(池田)が商店街にいるシーンですね。ねっとりとしたやりとりで、大人の色気がすごいんです(笑)。あの4人だけ違う世界にいるような感じで、何かが始まりそうな…。完パケを見て、大笑いしてしまいました(笑)。僕が出ているシーンでは、先ほどもお話しした、大也とのカーアクションのシーンがお気に入りで。撮影はなかなか大変で、実際に走っている車に立って剣を振り回したりもしたのですが、その分完パケを見たら本当にカッコ良くて。すごい画(え)になっていたので驚きました」
――お互いが演じるキャラクターの魅力をどういう部分に感じますか?
酒井 「大也はギラが持っていないカッコ良さを持っていますよね。例えば、他のキャラクターたちを背中で、言葉一つで引っ張っていけるところ。ギラはギラで違う形で引っ張っているのですが、大也のそういうキャプテンシーは魅力的だなと思います」
井内 「ギラはギラで、例え自分がちょっと先を歩いていたとしても、みんながいるところに戻って、手を取って一緒に歩いていくようなイメージがあって、そういうところがカッコいいなと思います。大也は口下手で、思いを言葉にするのがあまり上手ではないので、そこにも憧れますし。あと、これはテレビシリーズを見ていて感じていたことなのですが、国の人たちのためなら自分が悪者にされても、罵声を浴びせられてもいい、というギラの思いこそ本当の王様だなと思って…。大好きなキャラクターです」
――井内さんは「ブンブンジャー」、酒井さんは「キングオージャー」とそれぞれに感じる強みは?
井内 「ブンブンジャーはまず展開が分かりやすいというのと、人間ドラマもあるので、お子さんから大人の方まで楽しんでいただける、というところでしょうか。1話では射士郎(葉山侑樹)と2人の状態で始まって、だんだん仲間が増えていくので、ブンブンジャーが完成されていくワクワク感も味わえますしね。あと、僕が面白いなと思っていたのは、未来(鈴木美羽)と錠って、作品が違えばそれぞれレッドになっていたキャラクターですよね。そういうキャラクターが大也以外にも2人いる、これも作品の魅力なのかなと。大也ではなく、2人の発信で何かが起きることも多いんです」
酒井 「キングオージャーは一人一人が王様で、それぞれ『自分が一番』『自分が正しい』と思っている集団なんです。その中に、庶民からはい上がってきて、周りの意見を聞くことができ、みんなを俯瞰(ふかん)で見ることができるギラがいる。きっと皆さんに共感してもらえる部分が一番多いキャラクターで、世間に寄り添っているといいますか。そういう構成は他のスーパー戦隊になかった要素で、強みでもあるのかなと思っています」

――それぞれのキャスト陣ならではの魅力も教えてください。
井内 「僕らは本当に仲良しで、どこに行っても『仲いいね』と言っていただきます。それは最初の頃に美羽ちゃんがみんなで集まる機会を作ってくれたり、年上組の理くんと(宮澤)佑くんが僕たちが気を使わないように振る舞ってくれたおかげで、本当にみんな優しくて…。僕はマイペースなので、1人になりたい時もあればみんなでワイワイするのも好きで、それも受け入れてくれる、いい仲間に恵まれたことに感謝しています」
酒井 「僕らは、全員がマイペースの集まり(笑)。僕も井内くんと同じく、輪に入りたい時は入るし、抜けたくなったら抜けるし…。それをお互い気にしないメンバーなので、みんな自由にやっていましたね。集中する時はビシッと集中して、はしゃぐ時はみんなではしゃいで。そこがキングオージャーチームの魅力だと思います」
――酒井さんは「キングオージャー」以降も、ドラマ「三ツ矢先生の計画的な餌付け。」(MBSほか)、「119エマージェンシーコール」(フジテレビ系)など、続々と話題作に出演されています。キングオージャーでの経験が生きているなと思う瞬間はありますか?
酒井 「約1年半、同じ役を演じ続け、キャスト・スタッフの皆さんとも毎日顔を合わせて…という貴重な経験をさせていただいて。あまり意識したことはないですが、日々のお仕事の中でキングオージャーで培った経験は間違いなく生きていますし、今後もそれが軸になっていくのだと思います」
――井内さんは現在、若手俳優ユニット・WAVEのメンバーとしても活動されていますが、今後どんな俳優になっていきたい、などの目標はあるのでしょうか。
井内 「僕は演技がしたくてこの業界を目指しました。映画やドラマなど、新たな自分をお見せできる作品にどんどん挑戦していきたいです。演技することが大好きなのですが、作品においてどの役が一番演技できるかというとやはり主人公になるので、少しずつ経験を積んで、いつか主演を張れるような俳優になりたいです」
――お芝居をする中で、それぞれ大切にしていることを教えてください。
井内 「僕は台本に書いていないことも、自分で考えて設定やバックボーンを作り上げることを大切にしています。これはブンブンジャーの撮影を通して教えていただいたことでもあるのですが、台本に書いてある期間だけ生きているわけではなく、その前があって初めてキャラクターが完成するのだと。そこはずっと大切にしています」
酒井 「僕はいい意味で手放すことですね。お芝居するにあたって、きちんとすべて準備をした上で、それを最後は手放せたらいいなと思っていて。それには怖さもあって、今の僕にとっての課題でもあるのですが、もっと手放した時の空気感を楽しんでいけたらと思います」
――井内さんはもう何度も聞かれている質問だとは思うのですが…最近“バクアゲ”になったことを教えてください!
井内 「最近、逆にもう聞かれていないので新鮮です(笑)。今、Gロッソで行っているショーの第4弾が始まったところなのですが(※取材時)、お客さんも毎回満席で入っていただいて、子どもたちの応援の声を生で聞ける、それがうれしいですし楽しいですね。テレビシリーズは終わってしまいましたが、今もこうして応援してくださる方がいらっしゃるのが“バクアゲ”です!」
――聞くところによると、キャストの皆さんとの仲もより深まったとか。
井内 「そうなんです。というのも、テレビシリーズを撮影していた頃は毎日6人一緒にいたわけではなく、それぞれ1人や2人のシーンもあり、休みがかぶってないことがほとんど。今はそれが全員で集まれるので、当時よりも気軽にご飯に行けるようになりました。ただ、僕は自分から誘うのが苦手なので、いつもみんなから誘ってもらえるのを待っています(笑)」

――続けて、酒井さんの最近の“バクアゲ”エピソードも教えてください。
酒井 「1週間前ぐらいにベッドでうとうとしていた時に、ふと目が覚めて時計を見たら11時11分11秒だったんです。“バクアゲ”とまではいかないのですが、最近一番テンションが上がりました(笑)。あとは最近匡志とご飯に行ったのと、11月に佳久さんが声をかけてくれてみんなで集まれたこと。ちなみに、(渡辺)碧斗はクールに見えて、こういう時は一番にぎやかになります(笑)」
――最後に、読者の皆さんに見どころを教えてください。
井内 「一つの映画として完成していますし、これまで両作品を見ていなかった方でも楽しめる物語になっているのですが見ていた方はぜひスーツアクターさんのことをあらためて調べていただいた上で見てほしいです。加藤監督だからこその遊び心が盛りだくさんで、『この人たちにその会話させるんだ』というようなシーンもあるので、ぜひスーツアクターさんにもご注目いただけたらと思います」
酒井 「井内くんも先ほど話してくれていたのですが、それぞれ2~3人に別れて行動するシーンの組み合わせがかなり面白いんじゃないかなと。加藤監督がコミカル好きというのもありますが、僕らもキャスト陣もいろいろと遊んでいて、みんなが楽しみながら演じているのが伝わってくると思います」
【プロフィール】
井内悠陽(いうち はるひ)
2004年7月12日生まれ。京都府出身。若手俳優ユニット・WAVEのメンバーとしても活躍。近作は「爆上戦隊ブンブンジャー」(テレビ朝日系/24年)、ショートドラマSP「犬系男子」(ABCテレビ/25年)など。現在、「爆上戦隊ブンブンジャーファイナルライブツアー2025」を開催中。
酒井大成(さかい たいせい)
1998年4月1日生まれ。福岡県出身。近作は「王様戦隊キングオージャー」(テレビ朝日系/23年)、ドラマ「三ツ矢先生の計画的な餌付け。」(MBSほか/24年)、「119エマージェンシーコール」(フジテレビ系/25年)など。
【作品情報】
Vシネクスト「爆上戦隊キングオージャーVSブンブンジャー」
2025年5月1日より新宿バルト9ほかにて期間限定上映
2025年10月29日 Blu-ray&DVD 発売
原作:八手三郎
脚本:冨岡淳広
監督:加藤弘之
配給・発売・販売:東映ビデオ株式会社

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【締め切り】2025年5月29日(木)正午
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※ご当選者様の住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
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取材・文/片岡聡恵 撮影/TVガイドWeb編集部
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