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「不適切にもほどがある!」磯山晶プロデューサーを直撃!「不適切でもマイナスイメージを生むいじりはやめよう」。第8話の見どころも語る2024/03/14

「不適切にもほどがある!」磯山晶プロデューサーを直撃!「不適切でもマイナスイメージを生むいじりはやめよう」。第8話の見どころも語る

 阿部サダヲさんが主演を務め、宮藤官九郎さんが脚本を手掛けるTBS系の金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」が絶賛放送中。第1話の無料配信総再生数が340万回を突破してSNSではトレンド入り、その後の放送も、Netflixの週間TOP10やU-NEXT Paraviコーナー国内ドラマランキングで1位を獲得するなど、注目を集めています。

 主人公・小川市郎(阿部)が、ひょんなことから1986年から2024年の現代へタイムスリップし、令和では“不適切”なコンプライアンス度外視の発言をさく裂させ、コンプラで縛られた令和の人々に考えるきっかけを与えていく“意識低い系タイムスリップコメディー”の本作。ここでは3月15日放送(第8回)を前に、プロデューサーの磯山晶さんを直撃。制作秘話や後半に向けての見どころをお伺いしました。

「不適切にもほどがある!」磯山晶プロデューサーを直撃!「不適切でもマイナスイメージを生むいじりはやめよう」。第8話の見どころも語る

――毎週のようにSNSなどでも話題に上がり、一つのムーブメントになっていますが、ご自身やスタッフの皆さんにはどのような反響が届いていますか。

「オンエア直後にたくさんの感想をいただき、皆さんに見ていただいているという手応えは感じています。宮藤さんや阿部さんをはじめ、少しだけ出演されたゲストの方も、放送後に出演の話をされたとおっしゃっていました」

――大きな話題になったことで、現場での雰囲気はいかがでしたか。

「役者さんやスタッフさんたちは、本作をきっかけに『プライベートで反響を聞いて』とか『久しぶりに両親と会話した』など世間話をしてから撮影に入るのでとても明るく、『注目されているからより面白く頑張ろう!』というプラスの相乗効果が感じられる良い現場になっています」

「不適切にもほどがある!」磯山晶プロデューサーを直撃!「不適切でもマイナスイメージを生むいじりはやめよう」。第8話の見どころも語る

――物語も後半に入り、阿部さん演じる小川に心を動かされるような方向に少しずつ変化していますが、阿部さんとの会話で印象に残っていることをお聞かせください。

「主演の決定を知った阿部さんから『お話聞きました。頑張ります!』とLINEが送られてきたので、『意識の低いおじさんの役ですので、よろしくお願いします』とお伝えしたら、阿部さんご自身の笑った顔のスタンプが来ました(笑)」

――磯山さんは「阿部サダヲさんという役者を一番光らせるのは宮藤官九郎さんの脚本だと心から思う」というコメントも出されていましたが、これまでの放送で特にそれを実感したシーンを教えてください。

「宮藤さんは、阿部さんが乱暴な言葉をどんなふうに言うのかをきちんと想像して台本を書いているという印象を受けました。私が第1話の台本を読んだ際『こんな乱暴なこと言うなんて……』というセリフが結構あったのですが、撮影に入ってみると、阿部さんの言い方のさじ加減が絶妙で、2人だからこそ分かり合っていてすごいなと思って見ていました。阿部さんは、宮藤さんが書いたかぎかっこの中の文章をほぼ変えずにしゃべっているので、シナリオブックが発売されたら、確認しながら何度でも見て楽しんでいただきたいです」

「不適切にもほどがある!」磯山晶プロデューサーを直撃!「不適切でもマイナスイメージを生むいじりはやめよう」。第8話の見どころも語る

――宮藤さんと本作を作り上げていくあたり、展開や流れをどのような感じで決めて進めましたか。

​​「1986年から2024年にタイムスリップする中年のおじさんは、24年に生きているのか生きていないのかという話になり、​話し合いの中で『娘と一緒に亡くなってしまっているという設定はどうだろうか』という案が出ました。ですので、24年には生きていない人の話ということは最初の段階で決めていました。​でも、ここを最終回にすると話が重たくなってしまうため、早いうちに入れましょうと宮藤さんが言って、第5話で明らかにすることにしました」

「不適切にもほどがある!」磯山晶プロデューサーを直撃!「不適切でもマイナスイメージを生むいじりはやめよう」。第8話の見どころも語る

――働き方改革であったり、スマホの既読の話であったり、現代ならではのテーマが盛り込まれていますが、どういったところからテーマをチョイスされているのでしょうか。

「打ち合わせに入る前にちょっとした雑談をする中で、モヤモヤすることや愚痴の中からよく出てきた話題を順番に取り上げている感じです。宮藤さんは会社員ではないのに、働き方改革などに対して理解が深いなと思いました。あとは、働くお母さんに対する理解も深いですね。私は愚痴を言っているだけなのですけれども(笑)、上手にくみ取ってくれますし。​自分​がモヤモヤし​た​​ことを​忘れない方なのかなと思います」

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――タイムスリップと家族の話の中に現代の問題点を盛り込むのは、最初から考えていた案なのでしょうか。

「現代のちょっとモヤモヤっとする​、​正義ばかりを言わないといけない​風潮​をどのように表現したらいいのか、最初の段階で考えていました。昭和と令和、どちらも問題があるけれど少しずつ良くなっているはずだし、さらに良くしていくにはどうしたらいいか、真面目に考えながら盛り込んでいます」

――さすがにこれ不適切では……と思うようなセリフはありましたか。

「宮藤さんも“不適切な言葉”を選びながら書かれているとは思いますが、『マイナスイメージを生むいじりはやめよう』というルールはありました。私が不適切だなと思ったセリフは……たくさんありすぎて忘れてしまいました(笑)。第1話の校長室で『女の腐ったような〜』のシーンがありますよね。あそこは向坂サカエ(吉田羊)がすべて否定してくれるからいい具合になるなと。否定する人がいることでバランスが取れるなと感じることが多かったです」

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――昭和時代のセットや小道具はすべて宮藤さんが指定したものなのでしょうか。

「昭和ならではのウサギ型の爪切りなど、台本に書かれていない物はすべて美術さんがそろえていました。ウォークマンは金子文紀監督の私物で、カセットテープはネットで中古品を買ったものです。総合的に見ると、宮藤さん指定のものが多かったですかね」

――ミュージカルシーンを取り入れるきっかけや経緯を教えてください。

「宮藤さんが脚本を担当されたNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』で、阿部さんを含めた選手団が踊るというシーンがあり『劇中に歌って踊るシーンがあるのはいいよね』と宮藤さんに希望を出しました。あとは、宮藤さんが面白いとおっしゃっていたインド映画『RRR』(22年)を見たのもきっかけになっています。阿部さんはバンドや舞台でも歌っていらっしゃるので、ドラマでもそういうシーンがあった方が、阿部さんの魅力がより大きく伝わるのではないかと感じていました。​一昨年​、吉田羊さんの芸能生活25周年リサイタルにも行かせていただきましたが、歌がとっても上手で感動したのもあって、大事なことを歌で伝えるということを早い段階で決めました」

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――第6話で歌を初披露した河合優実さんのエピソードをお願いします。

「『バナナサンド』(TBS系)のハモリ我慢ゲームに出ていただく時に歌が得意だとお伺いしましたが、残念ながら体調不良で欠席されてしまって、歌を聞くことができずにドラマがクランクインしました。そして第6話で満を持して歌っていただくこととなり、事前に歌を録音した際、作曲家の先生からも『デビューしたらいいのに』と絶賛で、さらに第5話で踊ったダンスも上手で驚きました」

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――第5話でゲスト出演した錦戸亮さんは、民放ドラマ5年ぶりの出演ということで話題になりましたが、オファーのきっかけをお聞かせください。

「一昨年に撮影していたドラマ『離婚しようよ』(Netflix)で久しぶりにご一緒して『相変わらず面白いのに少し切ない感じの役がうまいな』と思い、ちょうど今回はゲストがたくさん出るし、このタイミングで地上波に復帰してもらえたらいいなと、早い段階でオファーをさせていただきました。すぐに良いお返事をいただき、うまくハマってよかったなと思っています」

「不適切にもほどがある!」磯山晶プロデューサーを直撃!「不適切でもマイナスイメージを生むいじりはやめよう」。第8話の見どころも語る

――第8話に向けて、注目点や見どころをお願いいたします。

「第8話は『1回しくじったらダメですか?』というサブタイトルで、1回不祥事を起こした人はもう許されないのかという内容です。世間が受け入れる謝罪や復帰というのはすごく得体が知れないし、いったい誰に謝ればいいのかということも含め、宮藤さんと『あの人は許されて、この人は許されないのはなんでだろう』と、そういう会話もよくします。これをドラマにしてみたら面白そうだなと思い、題材にしてみました。市郎はそろそろ昭和に帰らないといけないというタイムリミットが迫る中で『自分がここにいる意味ってなんだろう』と思いながらも、令和の人に少し世話を焼いてしまうというお話です。失敗あるある、謝罪あるある、許容あるある、そして市郎の今後の生き方が見どころになっています」

「不適切にもほどがある!」磯山晶プロデューサーを直撃!「不適切でもマイナスイメージを生むいじりはやめよう」。第8話の見どころも語る

――第8話で注目してほしいキャラクターを教えてください。

「第8話は意外と山本耕史さんの回になっているので、ぜひご注目ください」

「不適切にもほどがある!」磯山晶プロデューサーを直撃!「不適切でもマイナスイメージを生むいじりはやめよう」。第8話の見どころも語る

――物語も佳境に入り、いろいろな謎がどんどん解き明かされていくかとは思いますが、最終回に向けてのコメントをお願いします。

「いろいろな謎はあると思いますが、最後まで難しく考えずに笑ったり泣いたり、その時間をとにかく楽しんでいただけるとうれしいです」

【番組情報】

金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」
TBS系
金曜 午後10:00〜10:54

MBS・TBS担当 S・Y



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