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葉山奨之「サヨナラまでの30分」でバンドマンを好演。「生の感情を乗せた音楽の力にも注目してほしい」2020/01/31

「サヨナラまでの30分」葉山奨之

 偶然拾った1本のカセットテープにより、1年前に死んだ人気ミュージシャン・宮田アキ(新田真剣佑)と、人付き合いが苦手な窪田颯太(北村匠海)という、正反対な2人が出会い、運命が変わってゆく── 。最新映画「サヨナラまでの30分」で、葉山奨之は劇中バンド・ECHOLLのメンバーの1人、ヤマケンこと山科健太役を好演している。同世代の仲間と演じた、葉山イチオシの胸熱シーンとは?

■カセットテープが紡ぐキセキの物語── 音楽で心を通い合わせた同世代のバンド仲間たち

「サヨナラまでの30分」葉山奨之

「ギターに触るのは小学校以来。2カ月前に決まった楽曲は、曲数も多く難しい曲もあって大変でした。全員そろう練習は、クランクイン直前の2日間だけ。でも音楽で気持ちが通じていくのが分かったし、撮影が進めばもっと深まる、この映画はイケるなと確信しました。実際に現場で誰かが演奏をミスすればほかがフォローする、本当のバンド仲間のようになっていましたね」

 ヤマケンは、アキに代わってボーカルを担当し、やがて颯太をバンドに迎え入れようとする役どころ。役を自分に引き寄せながら演じられたのは、最近の邦画には珍しいオリジナル脚本の作品だったからだと語る。

「ヤマケンはムードメーカー的存在なんですが、僕も現場では積極的にコミュニケーションをとる方だし、実は不器用な面があるのも似ています。監督や脚本家の方が、僕を見てそういう役にしてくれたのかなと。監督は役の心情などを説明してくださる方で、僕も自分の意見を出しながら一緒に作っていけた気がします」

 俳優としてはもちろんだが、同世代と音楽を通じて仲間になれた撮影は“楽しいことだらけ”だったとか。

「サヨナラまでの30分」葉山奨之

「ヤマケンの思いが颯太を動かす、後半の大事な場面を撮影2日目に撮ったんですが、すごく不安で。現場の空気感もまだ読めないし、自分の想像力で向かうしかなかったので。でも結果としていい場面になったし、そこを目指して演じることで役をより明確に捉えられた気がします。ライブに現れない颯太に代わってヤマケンが歌うハメになる場面は、人前で歌うのが苦手な僕自身の緊張がリアルに出ていますね。ただ、実際はお客さんがいたのに、編集では誰も聴いていない感じになっていて、颯太が現れた途端に、わーっ!と盛り上がるという……あれはちょっと傷つきました(笑)」

 自身が感じる作品の魅力は、「言葉じゃない部分にたくさんの思いが詰まっているところ」。特に音楽フェスの場面は思い入れが強い。

「サヨナラまでの30分」葉山奨之

「『ボヘミアン・ラプソディ』みたいになれたらいいなと。音を出さずに撮影する音楽映画も多いなか、今回は実際に現場で演奏していました。だからこそ出た生の感情を、作品から感じてもらえたらうれしいですね」

「サヨナラまでの30分」葉山奨之

【プロフィール】

葉山奨之(はやましょうの)

1995年12月19日大阪府出身。2011年に「鈴木先生」(テレビ東京系)でデビューし、15年連続テレビ小説「まれ」(NHK)で注目を集める。以降、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)、「透明なゆりかご」(NHK)、「ストロベリーナイト・サーガ」(フジテレビ系)、映画「きょうのキラ君」「恋は雨上がりのように」「屍人荘の殺人」といった話題作に多数出演。人気リアリティーショー「テラスハウス」(フジテレビ系)のスタジオメンバーを18年から務めるなど、多方面で活躍中。今年4月には、主演映画「キスカム! ~COME ON, KiSS ME AGAiN!」の公開を控える。

【作品情報】

「サヨナラまでの30分」

「サヨナラまでの30分」 公開中

1本のカセットテープを拾った大学生・窪田颯太(北村匠海)の前に現れた、テープの持ち主で1年前に死んでいるバンドのボーカル・宮田アキ(新田真剣佑)。テープを再生する30分だけ自分の中身がアキと入れ替わると知った颯太は、ある取引の元、バンドメンバーや恋人・村瀬カナ(久保田紗友)に会いに行くアキに体を貸すことに。それは颯太と彼らとの出会いでもあった……。恋と音楽と成長を、熱く、繊細に描く青春映画。

取材・文/渥美志保 撮影/河野英喜
スタイリング/本田博仁 ヘア&メーク/越智めぐみ(ALFALAN/GARDEN aoyama)

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