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福山雅治主演「集団左遷!!」第2章突入。「日曜劇場」ファンにはもどかしい展開は「当然、狙って作っていた」【プロデューサーインタビュー前編】2019/06/07

福山雅治主演「集団左遷!!」第2章突入。「日曜劇場」ファンにはもどかしい展開は「当然、狙って作っていた」【プロデューサーインタビュー前編】

「頑張るレベルをもう2段階上げて頑張りましょう!」(第3話) 
「全員一丸となってノルマ達成に向かって頑張りましょう!」(第4話) 
「残り1カ月半! そして残り25億! 最後まで挑戦していきましょう!!」(第6話) 

 まるで中学校や高校を舞台にしたスポ根ドラマのような熱血なせりふの数々ですが、こんな熱い言葉が放たれるのは放送中のドラマ「集団左遷!!」(TBS系)。舞台は廃店目前の銀行の一支店、さらに冒頭のせりふを堂々と口にするのは、50歳目前の支店長・片岡洋(福山雅治)。

福山雅治主演「集団左遷!!」第2章突入。「日曜劇場」ファンにはもどかしい展開は「当然、狙って作っていた」【プロデューサーインタビュー前編】

 会社組織の理不尽に立ち向かう片岡を応援しながら見ていたつもりだったのに、どこまでも熱血で暑苦しいほどの片岡にうんざりする気持ちが生じてしまう──。そんな時、若手行員・平正樹(井之脇海)が代弁者のように問い掛けた言葉は「『頑張る』をもう2段階上げるってどんな感じですか?」。

 平のようにどこか冷めている若者だけでなく、長年社会の荒波に揉まれながら成功も失敗も経験し、自分だけの確固たるものを積み上げてきた社会人の大先輩たちからすれば、「ひたむきに『頑張る』だけではどうにもならないこともある」と、冷やかすまではいかずとも、どこか諦めを含んだまなざしでこれまで片岡を見ていた人も多いのではないかと思います。

福山雅治主演「集団左遷!!」第2章突入。「日曜劇場」ファンにはもどかしい展開は「当然、狙って作っていた」【プロデューサーインタビュー前編】

 重厚感のある作品を期待する「日曜劇場」ファンにとって、これまでもどかしい展開が続いたのではと思わざるを得ない本作ですが、6月2日放送の第7話からは第2章に突入。片岡が守ろうと奮闘した蒲田支店は廃店という結末を迎えるも、一同は銀行員として生き残りそれぞれ新しい部署や支店へ。本部の融資部に異動になった片岡は銀行全体に潜んだスキャンダルをめぐり、専務に出世した横山輝生(三上博史)と更なるバトルを繰り広げていきます。

 飯田和孝プロデューサーは「前半の『100億のノルマ目指して頑張ろう!』という熱血な雰囲気とはがらりと変わり、片岡のキャラクターは引き継ぎつつ、後半は企業内部の問題に深く関わっていきます。本部に異動になった片岡ですが、相変わらず周りは敵ばかり。そんな状況で周りの人たちをどう動かしていくかというのは前半と変わらないのですが、『支店みんなで協力してやってやるぞー!』というよりは、さらに実態に踏み込んでいくストーリーになります。“熱血漢”というのとは距離を置いています」と後半の展開について語ります。

福山雅治主演「集団左遷!!」第2章突入。「日曜劇場」ファンにはもどかしい展開は「当然、狙って作っていた」【プロデューサーインタビュー前編】

 前半、片岡の行く手を何度も阻んできた横山。頭取の藤田秀樹(市村正親)に「横山常務が三友銀行のために自ら悪役を買って出てくれた」(第6話)と言わせるまでに、抜け目のない動きを見せる横山は専務に昇格を果たし、第2章ではことさら発言権を強めていきます。

 飯田プロデューサーいわく「『片岡VS横山』という大きな軸は第2章も変わりません。大義名分としては“三友銀行を守るため”に横山が行ってきたこととはいえ、片岡は納得できない。同じ三友銀行を横山は経営的な見方で守ろうとして、片岡はそこで働いている行員や、支えてくれるお客さまの一人一人にとって正しいことなのか?という視点を第一にして守ろうとしていきます」と、日本橋支店に隠された秘密を暴こうとする片岡と、その秘密を知られたくない横山の対立が激化する展開を予想させました。

 飯田プロデューサーにまだまだお話を伺った【中編】は明日、6月8日に公開!

【番組情報】 

「集団左遷!!」 
TBS系 
日曜 午後9:00~9:54

取材・文/宮下毬菜



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