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髙橋ひかるインタビュー「やっぱり何か意味を持って。伝えたい意思を持って、お芝居をしたい」。舞台「あの夜であえたら」での経験を自信に、「リビングの松永さん」で模索する“愛される”ということ2023/12/25

髙橋ひかるインタビュー「やっぱり何か意味を持って。伝えたい意思を持って、お芝居をしたい」。舞台「あの夜であえたら」での経験を自信に、「リビングの松永さん」で模索する“愛される”ということ

 2024年1月9日スタートの連続ドラマ「リビングの松永さん」(カンテレ・フジテレビ系)でヒロインを務める髙橋ひかるさん。中島健人さん演じる主人公・松永純らが住むシェアハウスに同居することになる女子高校生・園田美己を演じます。

 23年は主演ドラマ「ハレーションラブ」(テレビ朝日系)で自身初のラブサスペンスを見事に演じ切り、さらに12月8日に公開された映画「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」では吹き替え声優に初挑戦。ドラマや映画、舞台のほか、バラエティー、ラジオ番組のパーソナリティー、モデルなど、活躍の幅を広げる髙橋さんですが、本作においては「“愛される”ってなんだろう?」「必死に模索中です」と胸の内を明かします。

髙橋ひかるインタビュー「やっぱり何か意味を持って。伝えたい意思を持って、お芝居をしたい」。舞台「あの夜であえたら」での経験を自信に、「リビングの松永さん」で模索する“愛される”ということ

 14年、「第14回全日本国民的美少女コンテスト」でのグランプリ受賞を機に芸能界デビューし、22歳にして芸歴は来年で10年目。今の心境や、「刺激的だった」という作品での経験についてお聞きしました。

必死に模索中「“愛される”ってなんだろう?」

髙橋ひかるインタビュー「やっぱり何か意味を持って。伝えたい意思を持って、お芝居をしたい」。舞台「あの夜であえたら」での経験を自信に、「リビングの松永さん」で模索する“愛される”ということ

――演じる美己はどんな役柄ですか?

「ミーコ(美己)はすごく真っすぐで、一つ一つの物事にいろんな感情が動く、感受性が豊かな女の子。今の時代って情報があふれていて、誰もが刺激に慣れているというか。そんな世の中でここまで感情が豊かに動かせる子って、そう多くないと思うんです。原作もそうなんですけど、私は台本を読んでいて、ミーコにすごく元気をもらったんですよね。だからドラマを見てくださった方にもこのミーコの元気を届けて、元気を乗り移らせたいです」

――「美己は自分と正反対」と感じたそうですね。

「そうなんですよ。ミーコは裏表がないし、物事を真っすぐ捉えて自分の心に落とし込める子。『どうやったらこんなにピュアでいられるんだろう?』と思ってしまうくらいです。中島さんからは『このドラマは、ミーコが愛されるようになってもらわないと困るよ』という熱いお言葉をいただいて。そこから私、『“愛される”ってなんだろう?』と考え込んでしまったんです。今は『愛することすら難しいのに、人に愛してもらえる、そんな魅力的な人間になるにはどうしたらいいんだろう?』ということを必死に模索中です。でも、絶対にそれをちゃんと見つけないとミーコを演じることはできないと思っているので、しっかり考えて見つけたいです」

――美己の魅力が映し出されていると感じたシーンはありますか?

「松永さんに買ってもらったストラップを大切にするシーンがあるんです。ストラップ自体は100円ショップの商品でいつでも買えるものなんですけど、“誰からもらったか”や“どういう思いが込められたものか”という部分を大切にしていて。ミーコが、見た目や値段じゃなくてそこに込められた思いを大切にする子というのが分かるんです。そのシーンを読んだ時、高校生だけど大人びているなと思って。振る舞いや話す言葉は若いんですけど、精神性は意外と大人なんじゃないかなと思うんですよ。そんなところから垣間見える優しさや大人びた考え方が、ミーコの魅力だなと思います」

髙橋ひかるインタビュー「やっぱり何か意味を持って。伝えたい意思を持って、お芝居をしたい」。舞台「あの夜であえたら」での経験を自信に、「リビングの松永さん」で模索する“愛される”ということ

――中島さんとは初共演ですね。

「以前、バラエティーで共演させていただいたことはあるのですが、しっかりコミュニケーションを取るのは本作が初めてです。緊張していたのですが、最初から“包み込んでくださる兄貴感”がもうすごくて、びっくりしました。ほぼ初対面なのに『こんなに空気を引っ張ってくださるんだ!』って。ほっとしました」

――シェアハウスでの生活の中で、だんだん松永に惹かれていく美己。中島さんに対して、松永と重なると感じる部分はありますか?

「中島さんは大先輩なのに、私たちのような若手と同じ目線で考えてくださる方だなと思います。そんな優しさや温かさは、松永さんにも通ずるところだなって。松永さんがミーコに『このデザイン、どう思う?』って尋ねるシーンがあるんですけど、それって本心で“ミーコの意見を知りたい”から聞くんです。そこにプライドとか恥は全くなく、ただただ『知りたい』って思って、自分の思いを行動に移すことができる。そういう部分は、中島さんにも重なるなと思います。あとは松永さんがたまに見せる、ちょっと抜けたところやポンコツなところ。これから現場で、中島さんのそういう部分が見られたらより面白くなるだろうなと思っています」

「大人になるにつれて思うのが、食事って大切なコミュニケーションの場所なんだなって」

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――シェアハウスが舞台の本作。おうちで過ごす中で、何をしている時間が好きですか?

「母と一緒に料理を作っている時間が好きです。『今日、何作る?』っていうのを考えるのが結構好きなんですよ。中島さんが『シェアハウスするなら、食事の価値観が合うのはめっちゃ大事だよね』とおっしゃってたんですけど、私も『確かに!』と思って。家族とは自然とそういう好みの話もするけど、人とそこまで食事の好みの話ってしたことないなと。あんまり意識したことがなかったんですけど、これからは身近な人や仲のいい人とそういう話もしてみようかなと思っています」

――それこそシェアハウスで一緒に暮らすとなると、毎日のことですもんね。

「『朝はパン派か? ご飯派か?』から始めて、友達のいろんな部分を知っていきたいなって思いますね」

――中島さんはカルボナーラにハマっているようですが、髙橋さんはいかがですか?

「私はオムライスにハマってるんです! ホワイトソースがすごく好きで。明太子とか入れてもいいですし…。もう、オムライスってめっちゃいいですよね!!(笑)。中島さんはカルボナーラを極めているみたいなんですけど、私はオムライスを極めていきたいと思ってます。大人になるにつれて思うのが、食事って大切なコミュニケーションの場所なんだなって。誰かと会う時って『ご飯行こうよ』『飲みに行こうよ』って食事がきっかけになることが多いので、そういうことも含めて、食事の時間を大切にしていきたいなって思うようになりました」

「やっぱり何か意味を持って。伝えたい意思を持って、お芝居をしたい」

髙橋ひかるインタビュー「やっぱり何か意味を持って。伝えたい意思を持って、お芝居をしたい」。舞台「あの夜であえたら」での経験を自信に、「リビングの松永さん」で模索する“愛される”ということ

――2023年は、ご自身にとってどんな1年でしたか?

「すごく頭を使った1年でした。主演をさせていただいたドラマ『ハレーションラブ』や、舞台演劇番組イベント生配信ドラマ『あの夜であえたら』で新しい経験をさせていただく一方で、2022年から始まった『ポケモンとどこいく!?』(テレビ東京系)やラジオ番組など、レギュラーで続けさせてもらっているお仕事もあって。2023年はそれら一つ一つ、全方位に意識を向けることができたなと思います。2022年は、がむしゃらに向き合う感じだったんです。そこから一旦冷静になって、『どうしたら良くなるだろう?』と考える時間が多くなりました。でも、それってすごく難しくて。だからこそ、人と関わる機会を意識的に増やした1年でもありました」

――そうすることで、スランプを抜け出したような感覚?

「はい。結構感覚的というか、だんだんルーティンになっていくお仕事も多かったんです。でもそうじゃなくて、一つ一つにちゃんと真剣に向き合わないといけないなと思い直して。そんな時に人と話すことで、自分だけじゃ浮かばない発想に触れることができたり、インスピレーションが湧いたり、『こういう考え方もできるんだ!』って刺激をもらうことができたんですよね。『2023年はたくさんの人と会ってみよう!』と思って、それを実行した1年でした」

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――大切な出会いや言葉もたくさんあったのではないかと思うのですが、中でも心に刻まれた経験や出会いについて、教えていただけますか。

「『あの夜であえたら』での経験は、本当に刺激的でした。私もラジオが好きだからこそ、『好きなものを続けるにはどうすればいいか』という題材が“人生のテーマ”としてストンと腑に落ちた感覚で。人生でも“好き”と折り合いをつけて頑張らなきゃいけない時もあるし、でもそれを仕事にしてる人もいるし。でも仕事にしたらしたで“好き”が“好き”じゃなくなっちゃうタイミングがあったり…。だからこそ『好きなものを仕事にするのは、リスキーな選択だ』と思うこともあります。自分自身、好きなことが仕事につながってレギュラーやラジオ番組を持つことができたりと、うれしい経験もたくさんさせていただいたんですけど、それでも『好きなものは仕事にせず、好きなままでいた方がいい』と思うこともあって…。でも、こうやってお芝居をさせていただくからには、やっぱり何か意味を持って。伝えたい意思を持って、お芝居をしたいなって思ったんです」

――印象深い現場だったのですね。

「『あの夜であえたら』の作品に入って、強くそう思うようになりました。みんなラジオが好きで、届けたいものがあって、伝えたい意思があって。そんな空間の中でのディスカッションは、これまでの経験の中でもひときわ濃い時間だったなと思います」

――充実した表情をされています。

「価値観や考え方が変わるくらい、大きな出会いでした。その作品の演出家さんは演劇の演出を務めることの多い方だったのですが、具体的な“指導”はしない方だったんです。抽象的な部分、『こういう思いでこのシーンを書きました』ということを言ってくださる方だったので、そこから自分でくみ取ってアプローチしていくのも新しい経験でした。こうしていろんなアプローチ方法を身につけていけたら、今後いろんな作品や役と出合った時、いろんな道筋や解釈を考えることができると思うんですよ。それってすごく楽しそうだなって!! 『リビングの松永さん』にもこの経験を反映して、すてきな作品を作り上げていきたいです」

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【プロフィール】

髙橋ひかる(たかはし ひかる)
2001年9月22日生まれ。滋賀県大津市出身。14年、「第14回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリを受賞し、芸能界入り。16年公開の映画「人生の約束」で俳優デビュー。主な出演作は、映画「おそ松さん」、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」、ドラマ「俺のスカート、どこ行った?」(日本テレビ系)、「青野くんに触りたいから死にたい」(WOWOW)、「村井の恋」(TBSほか)、「早朝始発の殺風景」(WOWOW)、「ハレーションラブ」(テレビ朝日系)など。20年10月、初の冠ラジオ番組「髙橋ひかる Highway Runway」(JFN系)がスタート。「パンサー向井の#ふらっと」木曜パートナー(TBSラジオ)として出演中。現在公開中の映画「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」では完全吹替版キャストとしてミス・ボンボン役を演じる。

【番組情報】

火ドラ★イレブン「リビングの松永さん」
2024年1月9日スタート
フジテレビ系
火曜 午後11:00~11:30

【プレゼント】

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【締切】2024年1月21日(日)正午

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取材・文/宮下毬菜(フジテレビ・関西テレビ担当) 撮影/尾崎篤志



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