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ついに最終回を迎える「何曜日に生まれたの」、激動の物語の軌跡を振り返る2023/10/08

ついに最終回を迎える「何曜日に生まれたの」、激動の物語の軌跡を振り返る

 ABCテレビが4月から新設し、日曜午後10時の全国ネット連続ドラマ枠の第2弾として放送中のドラマ「何曜日に生まれたの」がいよいよ最終回を迎える。

 脚本家・野島伸司さんのオリジナル作品として描かれてきた本作は、コモリビト(引きこもり)となってしまった主人公・黒目すい(飯豊まりえ)のもとに届いた高校時代の同窓会の招待状をきっかけに、さまざまな展開が視聴者を魅了してきた。前クールの「日曜の夜ぐらいは…」に続き、最終回を目前に控えたここでは、各話のシーン写真とともに、“ナンウマ”を振り返っていく。

コモリビトに届いた“一通の招待状”から始まった物語、序盤から予測不能な展開が巻き起こる

ついに最終回を迎える「何曜日に生まれたの」、激動の物語の軌跡を振り返る

 カーテンが閉め切られた部屋で、1人10年間ほぼ引きこもりの生活を送ってきたすい。漫画家の父・黒目丈治(陣内孝則)と2人暮らしで、家事や買い物はこなしながらも、無味乾燥な日々を過ごしていた。そんな中、丈治は編集担当の来栖久美(シシド・カフカ)から連載打ち切りを告げられる。あまりの突然の出来事に「なんでもやります」とすがりつく丈治に、久美から提案されたのが大ベストセラー作家の公文竜炎(溝端淳平)が原作を書き、丈治が作画を担当するという、“コラボ作品”の制作だった。

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 売れっ子作家の公文が出したただ一つの条件、それは“すいを作品の主人公のモデルにすること”。公文の提案に丈治は困惑していたが、すいは「家賃が払えなくなるのは困る」と了承。すべての物語はここから始まった。

 公文が着目したのは、この物語では欠かせなかった、引きこもりの原因とも言える高校時代に起きたバイク事故。事件の真相に迫るべく、公文はすいに容赦なく質問を投げかけ、過去の記憶の扉をこじ開けようとする。

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 一方、すいのもとには“ある案内状”が届く。それは、高校時代の同窓会の案内だった。公文や丈治に支えられ、ついに外の世界に飛び出すこととなったすいには、ここから大きな転機が訪れる。まずは、参加できなかった同窓会の帰り際、サッカー部のエースストライカー・江田悠馬(井上祐貴)と再会。その悠馬に導かれるようにすいの前に現れたのは、かつてバイク事故でサッカーの道を絶たれた部のエース・雨宮純平(YU)。思えば、純平が突如として現れたシーンは、見る人の予想をいい意味で裏切ったシーンだった。

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 高校時代、バイク事故のことですいを責めてしまった悠馬は「一発殴ってくれ」とすいに直接伝え、それに応えるように全力のビンタを返したすい。公文がおまじない代わりにアドバイスした「何曜日に生まれたの?(=ナンウマ)」というセリフもあったことでわだかまりも消え、順調に人生を歩み出したかと思ったその矢先、すいの前には“くせ者”とも呼べる人物たちが次々と現れる。それと同時に、ベールに包まれた“バイク事故の真実”が明らかとなってきた。

一筋縄ではいかない人たちとの再会、誰も予想できないバイク事故の真実が徐々に明らかに

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 純平と再会した日の夜、すいにある人物から電話が。それは、高校時代の親友で、サッカー部のマネジャー仲間だった早瀬瑞貴(若月佑美)だった。「親友になろうよ」という突然の言葉に動揺しながらも喜びを感じていたすいだが、この後、さらに衝撃的な事実を聞かされることに。なんと、2年前に瑞貴が悠馬と結婚していたことを聞かされたのだ。ところが、思わぬ知らせにショックを受けるかと思いきや、すいは全く気にもせず、祝福する様子を見せる。

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 久々に再会したすいと瑞貴。離れていた10年を埋めるかのように話が盛り上がる2人だったが、すいが悠馬に告げた「彼氏がいる」という話を聞いた瑞貴は、すいを食事の場に誘う。当日、いるはずのないすいの彼氏がなかなか現れないことに「本当にいるのか?」と疑いの表情を見せるだけでなく、その場に居合わせた悠馬にも「どうして(結婚のことを)言ってないの?」と徐々に瑞貴の“裏の顔”が見え始めたのは今でも印象的だ。

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 強烈な瑞貴の一面を目の当たりにしたすいは、高校時代に受けた仕打ちを思い出し、過呼吸を起こしてしまう。そんな中、すい、悠馬、瑞貴、純平の前に現れたのは、彼氏に成り切ることを拒否していたはずの公文だった。初対面の悠馬らの前でも恋人のふりを完璧に演じ切った公文。その場も丸く収まり一件落着かと思いきや、陰から怪しげに注視していた人物が。

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 それは、純平がその食事の場に呼んだすいの同級生・橋爪リリ子(片山友希)だった。高校時代、すいに誘われサッカー部のマネジャーとなったリリ子は、自己紹介で純平に「私はただ、あなたの子どもが産みたい」と衝撃の言葉を放ったこともある、自他共に認める“純平のストーカー”。そんなリリ子は後日、再会した公文に対し「すいの父・丈治の担当編集」といううそをあっさり見破り、さらにはその正体が公文竜炎であることを突きつける。公文自身も驚く中、リリ子は「あの夏、私は特にどうかしてたんです」「2人のオートバイの事故、私が原因です」と衝撃の事実を話し始めるのだった。

真実と向き合うすいたち――その裏では、公文にも大きな動きが

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 すいたちが公文宅に集まると、その場には公文によって招かれていたリリ子が。公文に促されたリリ子から明かされたのは、「サッカー部のキャプテン・城崎健人(濱正悟)が女子マネジャーたちの着替えを盗撮したことに気付き、口止めの交換条件として、純平とすいが2人で海に行く際のバイクに細工するよう脅した」という、信じ難い内容だった。話を聞いたすいは「今となっては時効ですけどね」という公文の言葉に激怒、さらに丈治は公文の部屋のドアを蹴ったり叫んだりの大暴れ、リリ子はひたすら「ごめんなさい」と号泣し続ける、画に描いたようなカオスな展開となった。

 そんな中、公文と同居する来栖芽衣(早見あかり)は、すいに対して“好き避け”の症状が公文に出ていることを心配すると、姉の久美は「そんな心配ならいらない。できるはずないもん」「公文先生には大切な人がいるの」「例えるなら、その人のために1000回身代わりにでもなれるような」と一蹴。今思えば、このセリフが後半戦に向けた一番大きな伏線だったのではと、あらためて痛感させられる。

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 10年前のバイク事故の真相を明らかにすべく、公文によって「ホントの海」に集められた、すい、悠馬、純平、瑞貴、リリ子、健人。リリ子の「あの事故は私が原因なの」という告白を皮切りに、当時のことがいよいよ明らかとなっていく。健人が女子マネジャーの着替えを盗撮していたことを知ったリリ子は、すいと純平を邪魔するようにと健人を脅した。その後、健人によってバイク事故が起こった…と、リリ子はそう信じ込んでいた。しかし、真実は違った。健人は何もしておらず、10年前の事故はただ起きてしまった事故であり、その裏で4人の複雑な感情が絡んでしまっていたのだ。

 健人から明かされた真実に、脅した過去を悔やむリリ子。そんな中、純平は「ここはホントの海だ」と切り出し、「俺はここに黒目を誘って告白をした。俺は、女に興味がないんだ。性的にな」という予想外の告白をする。純平が「好きなんだ」とすいに伝えた相手、それが悠馬だった。純平は「あの時、黒目を背中に乗せて俺は……俺自身がもしかしたら魔が差したのかもしれないんだ」と涙ながらに謝罪し、すいも「私も弱かった」と吐露。そして、すい自身もこれまでの10年のことを打ち明ける。「大学も行ってないし、もちろん就職もしてない。ゲーム関係…やることないから」と、実は引きこもりだったことを仲間たちに伝え、一歩前に進んだのだった。

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 バイク事故の真相も明らかとなり、これで一件落着かと思われたが、ここから思わぬ展開を迎える。物語に突如として現れ、公文が「アガサ」と呼ぶオレンジ髪の美少女――公文の代表作「死にたがる彼女を1000回救う」に登場する主人公で、すいもファンを公言していたアガサは実在していた。ここから、すい、公文、アガサの関係が物語を加速させていく。

最終章突入――大きく成長したすいは、大切な人たちを救うことができるのか

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 すいたちが新たな人生を歩もうとする中、すい、瑞貴、健人は公文の家へ。公文は、江田家の離婚の話を切り出すと「瑞貴は悠馬をまだ愛している」と指摘する。この言葉に、初めは強気な姿勢を見せていた瑞貴も、離婚の真相を話すことに。不倫相手と思われていたオーナーたちは不倫の偽装工作に協力してくれたこと、子どもが欲しい悠馬に対して、瑞貴は親のこともあり子どもは作りたくないと思っていたこと、「子どもはいらない。無責任に産めない。親になれるタイプの人間じゃない」と瑞貴が感じていても、悠馬にはうまく伝わらなかったこと、そして、すいがこのことを伝えてしまえば夫婦としての関係が終わってしまうこと。瑞貴は愛する悠馬のために、自ら“悪女”になることを選んだのだ。

 物語には書けないのに、瑞貴の話を深掘った公文。その行動が気になったすいは、自らのために掘り起こしてくれたのだと思っていたが、公文は「彼女がいる」とキッパリ否定。その言葉が引っかかった丈治は、直接久美にその話のことを聞きに行く。すると、そこで明かされたのは衝撃的な内容だった。

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 公文が「アガサ」と呼ぶその人物の正体は、公文の妹・三島蕾(白石聖)であること、その裏には蕾が起こしてしまった凄惨(せいさん)な事件、そんな蕾を小説のモチーフにすることで、ヒット作品を次々と誕生させた公文竜炎の誕生につながる“悪魔との取引”、彼女の過去を催眠療法で消すことでアガサという人物を作り上げる“公文にとっての最大の秘密”が隠されており、まさに“衝撃の過去”がそこには存在していた。今思えば、番組公式Xが時々ポストしていた【アガサの独り言】、あれも何かの伏線だったのではないかと思ってしまうほどだ。

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 その後、ひょんなことから自身が盗聴されていたことを知ってしまったすいは、家を飛び出し、焼き肉を1人頬張りながら“ある事実”を思い出す。10年前、バイク事故に遭ったすいと純平を救ったのは、たまたま車で現場を通りかかった公文だったのだ。あの日、精神病棟に入院する蕾を見舞った帰りだった公文は、けがを負いながら必死に「助けて」と声を絞り出したすいを、蕾と重ねたのかもしれない。

 自分が公文に見守られていたことについに気付いたすい。同じく引きこもり状態にあるアガサこと蕾の話を聞くと、ただ「助けたい」という思いから久美に蕾への面会を試みることに。初めは「無理っす」と突き返していた久美も、「編集長もこのままでいいとは思っていないんですよね?」となかなか引き下がらないすいの思いに感化され、ついにすいと蕾が対峙(たいじ)する。

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 病室に入ったすいを待っていたのは、ポツンとたたずむ蕾だった。アガサとしての人格を刷り込まれている蕾に「あなたは悪くない。ただ、優しくて弱かっただけ」と背中をさすりながら語りかけ、「自分を守るための優しさは弱い。でも誰かを救う優しさは強いと思うの」というセリフからも、物語を通してすいの成長が感じられたこのシーンは、後半戦には欠かせない部分だろう。

 「お兄さんを助けてあげて!」と懸命に蕾に伝えるも、蕾は結果的にパニック発作を起こしてしまい、監視カメラで一部始終を目撃していた公文も「これは家族の問題です」とすいの行動を真っ向から拒絶。しかし、公文自身にもある変化が。これまで人と交流することを拒み続けてきた公文が、すいの言葉に感化され、丈治との単行本第一巻発行記念サイン会に参加することを決意したのだ。

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 公文もまた、新たな一歩を歩んだ――そう思わせた矢先に、大どんでん返しが待ち受けていた。公文の代表作「死にたがる彼女を1000回救う」のアガサと同じオレンジ色のウィッグをつけたセーラー服姿の熱狂的ファン(山之内すず)が、公文と握手をしながら「どうして、私を、書くの?」と問いかけ、ナイフで襲いかかる。果たして、公文はどうなるのか…。

 一方、その頃、蕾を救いたいと感じていたすいは、おそろいのオレンジウィッグをかぶり、中庭から病室へメッセージを送り続ける。必死なすいの姿に蕾は何を思うのか、そして再び“蕾としての人生”を歩み始めることはできるのか。いよいよ最終回を迎える「何曜日に生まれたの」、それぞれに訪れる結末から目が離せない。

【番組情報】

「何曜日に生まれたの」
テレビ朝日系
日曜 午後10:00〜10:54
※放送終了後、TVer、ABEMAで最新話を見逃し配信
※TELASAでは第1話から最終話まで全話見逃し配信中!
初回2週間無料でおためし!視聴はこちらから:https://www.telasa.jp/series/13840
※U-NEXTでも全話見逃し配信

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「10年前の放課後~拳と拳の戦い~」
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【締切】2023年11月4日(土)正午

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ABCテレビ担当 S・H



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