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「向井くんがどんな形の幸せをつかんでいくのか、楽しみにしています」。「こっち向いてよ向井くん」原作者・ねむようこがドラマ後半の見どころを語る2023/08/09

「向井くんがどんな形の幸せをつかんでいくのか、楽しみにしています」。「こっち向いてよ向井くん」原作者・ねむようこがドラマ後半の見どころを語る

 赤楚衛二さんが“恋愛迷子”の33歳会社員・向井くんこと向井悟に扮(ふん)するラブコメディー「こっち向いてよ向井くん」(日本テレビ系)。向井くんが出会う多様な価値観を持つ女性たちが話題となっているが、今夜8月9日放送の第5話では、向井くんが“恋愛迷子”になったきっかけにもなった元カノ・藤堂美和子(生田絵梨花)と不意に再会。10年ぶりに向井くんの時間が動き出す。

 これまでは付き合っていた時の回想シーンや向井くんが繰り広げる妄想に登場していた美和子。しかし、第4話ラストでついに“10年後の美和子”が現れると、番組ファンは「やっと来た!」と大盛り上がり。公開された第5話のPR動画では、久しぶりに再会した美和子の他人行儀な態度に「家族より近くにいたのに、今は本当に他人なんだな…」と向井くんがどこか寂しそうにポツリ。…かと思ったら、向井くんが美和子の家にいて――というビックリなジェットコースター展開に、SNSには「どうなっちゃうの~!?」といううれしい(?)戸惑いの声があふれた。

 そんな波乱の第5話を前に、本作の原作者・ねむようこ先生にインタビュー。毎週リアルタイムで視聴し、思いのままにSNSを更新。自身もいち視聴者として番組を楽しんでいるようだ。

「自分が描いたキャラクター、そして物語が、役者さんが実際にしゃべったり動いたりすると、独特の生々しさとかエネルギーを持って、(テレビは)漫画とは違う表現がある媒体なんだなとあらためて思いました。やっぱり人間が演じているので、より身近に、より自分の物語として捉えられるんじゃないかと感じました。第2話のピエロのシーンや第4話にあったバレーのシーンみたいに、漫画の中で向井くんが妄想していた場面をドラマで実際に面白おかしくしてもらえるのが、すごく驚きで面白かったです。赤楚さんはお会いしたら本当に優しい好青年で、キラキラしていて。『向井くんはもっとしょんぼりしているけど、大丈夫かな』って思っていたんですけど、そのしょんぼり演技もお上手で、お見事だなと思いました」。

「向井くんがどんな形の幸せをつかんでいくのか、楽しみにしています」。「こっち向いてよ向井くん」原作者・ねむようこがドラマ後半の見どころを語る

 美和子と別れて以来、気が付いたら10年間恋をしておらず、すっかり恋の仕方を忘れてしまった“恋愛迷子”になってしまった向井くん。本作では、そんな向井くんが自分に気がある雰囲気を醸し出す派遣社員の中谷真由(田辺桃子)や、10歳年下で恋愛体質な羽鳥アン(久間田琳加)、結婚志向が高い原チカ(藤間爽子)と出会うほか、向井くんの相談相手となる坂井戸洸稀(波瑠)、向井くんの妹で“結婚”に違和感を覚えている麻美(藤原さくら)といった多様な価値観、恋愛観を持つ女性が次々と登場する。

「私はアンちゃんが好きなんですけど、恋愛が好きで、恋愛を楽しむっていうタイプの人で。私とは違う価値観を持っているので、それはそれで何だか楽しそうですし、足取りの軽いところが爽やかでいいなと思って見ています。共感するという点では麻美ですね。結婚という制度の中ですごく頑張ってもがいている姿に共感を持っています。アンちゃん役の久間田さんも、麻美役の藤原さんも、2人とも本当にお上手で。アンちゃんがかわいすぎて、本当に画面を見てびっくりしました。向井くん、よくあれで好きにならなかったなと思ったんですけど(笑)、本当にお二人ともとても魅力的。藤原さんはお顔が赤ちゃんみたいにかわいらしいのに、声がすてきで、そのギャップもまた麻美と合っていていいなと思っています。あと、財前(直見)さんが演じているお母さんも、原作以上に魅力的になったなと感じています。麻美とお母さんの雰囲気は、見ていてすごく気持ちがいいというか、家族としてすごくすてきだなと思えるので…あと、洸稀は第1話のメロンパンを渡すシーンが脚本で拝見した時はちょっと高圧的に見えるんじゃないかなと心配でしたが、波瑠さんが演じた洸稀はとっても自然で嫌みがなくてすごくすてきでした。今は波瑠さんが演じてくれる凛とした洸稀を見るのが毎週の楽しみです」。

「向井くんがどんな形の幸せをつかんでいくのか、楽しみにしています」。「こっち向いてよ向井くん」原作者・ねむようこがドラマ後半の見どころを語る

 今夜放送の第5話では、向井くんだけでなく、夫・元気との関係に悩む麻美夫妻に進展が。結婚し“夫”となった元気に違和感を覚えてイラつき、少し距離をとることにした麻美。そんな感情を描くことになったきっかけはなんだったのだろう?

「今まで生きてきた中で、自分の中でたまっていたモヤモヤをここで発散しようというところも少しあって。自分のものもそうですし、周りの友人・知人たちが持っているモヤモヤや怒りみたいなものが源になっているのかなと思います」。

 赤楚さんがSNSで「4話で第一章が終わりです」とつぶやいていたように、第5話からは新しいフェーズに突入。最後に、そんな後半の見どころを聞いた。

「洸稀ちゃんと(市原隼人演じる)環田(和哉)さんの関係がどうなっていくんだろうというのは、私自身まだ漫画で悩みつつ描いているところではありますし、向井くんがドラマの中でどういう形の幸せをつかんでいくのか、幸せをしっぽでもつかめるのか、みたいなところをすごく楽しみにしています」。

8月9日放送・第5話「10年前の元カレなんて、ただの他人…?」

 結婚を見据えたお付き合いをしていたチカと別れ、久しぶりに参加した学生時代のサークル仲間との飲み会で、忘れられない元カノ・美和子と10年ぶりに再会した向井。「もしかして何かあるかも…」と淡い期待もむなしく、美和子は他人行儀な態度。洸稀に相談すると「過去は過去でしかない」と強烈なアドバイスを受ける。寂しくて肩を落とす向井だが、ひょんな理由で美和子とまた会うことに…。一方の麻美と元気は、さらに修復不能な状況へと陥る。

「向井くんがどんな形の幸せをつかんでいくのか、楽しみにしています」。「こっち向いてよ向井くん」原作者・ねむようこがドラマ後半の見どころを語る

【番組情報】

「こっち向いてよ向井くん」
日本テレビ系
水曜 午後10:00~11:00

取材・文/K・T(日本テレビ担当)



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