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初回から反響続々! “本格シットコム”「ジャパニーズスタイル」が日本のドラマの“新たな形”を魅せる2022/10/24

初回から反響続々! “本格シットコム”「ジャパニーズスタイル」が日本のドラマの“新たな形”を魅せる

 テレビ朝日系で毎週土曜午後11:30から放送中のドラマ「ジャパニーズスタイル」。テレビ朝日初の“本格シットコム”として、さびれた温泉旅館を舞台に30分ほぼ一発撮りのノンストップ・コメディーが繰り広げられているが、先日第1話が放送され、視聴者からも多くの声が集まった。「あっという間の30分!」「新感覚ドラマ」「一発撮りって思うとすごすぎる」と反響が続々と集まっているが、ここでは第1話の振り返りとともにシットコムの魅力について迫っていく。

初回から反響続々! “本格シットコム”「ジャパニーズスタイル」が日本のドラマの“新たな形”を魅せる

 そもそも、“シットコム”と聞いてどんなイメージが出てくるだろうか。「シチュエーションコメディー」という意味を持つこのジャンルには、近年のドラマファン層にはあまりなじみがないジャンルともいえるかもしれない。しかし、海外では「フレンズ」(1994年〜2004年)や「フルハウス」(87年〜95年)、「モダン・ファミリー」(09年〜20年)といった作品が長いシーズン放送されているほど、その人気と確かな面白さで一つのジャンルとして確立している。

 国内でも、近年では三谷幸喜さんが脚本を手掛けた「誰かが、見ている」(Amazon Prime)やシソンヌ・じろうさんやハナコ・秋山寛貴さんが脚本に携わった「でっけぇ風呂場で待ってます」(日本テレビ)などが放送され、考察系ドラマやクライムサスペンスなどが多くを占めるドラマの中でも異色の輝きを放った。

 「ジャパニーズスタイル」についても、キャストが登場するたびに客席から拍手が聞こえ、ドラマは温泉旅館のロビーだけで1話が完結しているなど、ほかのドラマでは見ることのできない要素が多く敷き詰められている。そんな本作の魅力は、“テンポとタイミング”、そしてそれを支えるキャスト陣の演技力だと感じる。

 第1話では、仲野太賀さん演じる主人公・柿丘哲郎が家に上がろうとするもことごとく防がれてしまい、しまいには従業員たちからボロクソに言われたことで、しまいには泣き出してしまう展開に。加えて、自分が実家の旅館に戻ってきた理由を熱く語る場面もあったりと、ほかのドラマでは一見感動的になったりシリアスになったりすることが多い中で、哲郎のセリフ一つ一つに対するほかの登場人物のセリフが入るタイミング、そしてそこから生まれるテンポ感がこのドラマを面白おかしくしている。

初回から反響続々! “本格シットコム”「ジャパニーズスタイル」が日本のドラマの“新たな形”を魅せる
初回から反響続々! “本格シットコム”「ジャパニーズスタイル」が日本のドラマの“新たな形”を魅せる

 また、登場人物一人一人の設定にも個性が表れており、まさに“くせ者ぞろい”という言葉がぴったりと当てはまるだろう。哲郎も「父親の跡継ぎを拒否して家出同然に東京へ向かうも挫折し、壁にぶち当たっても他人のせいにしたり泣いて自分をあわれむどら息子」というクズな役設定だが、従業員たちの設定はそれ以上。柄本明さん演じる梅腰一二四は温泉水質管理責任者という謎の肩書きを持ち、市川実日子さん演じるダンサーの寺門・ルーシー・数子は無類の酒好き、要潤さん演じる支配人の影島駿作は超潔癖症の推理オタク、檀れいさん演じる浅月桃代は旅館の仲居頭ながら霊媒師に依存、さらには親バカとなっている。

 そんな個性的なキャストを、柄本さんをはじめこれまで数多くのドラマや映画に出演してきた俳優たちが演じているからこそ、ドラマのテンポ感は時間が進むごとに上がっていると感じる。玄関に上ろうとする哲郎の足を絶妙なタイミングで止める桃代のディフェンス、お金を借りようとする哲郎に「貸したいのは山々なんですっ!! でも持ち合わせがないんです!!」と真剣な表情でただ繰り返すだけの梅腰、哲郎を終始小ばかにするルーシーと影島――何かあれば反論してくる哲郎には、この個性的なキャラクターたちはある意味、相性抜群なのではないだろうか。

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 さらに、石崎ひゅーいさん、KAƵMAさんの演技もドラマの起爆剤となっているだろう。石崎さんはミュージシャンとして、KAƵMAさんは芸人として、普段はそれぞれ活動しているが、このドラマではかなり強烈なキャラクターを演じている。特に、石崎さん演じる浅月凛吾郎が、包丁を持って血まみれな状態でスキップをしながら「いらっしゃいませ」と言って初登場するシーンは、かなりのインパクトを残した。KAƵMAさん演じる浮野奏太も、何かと反論してくる哲郎に対してその気性の荒さで哲郎を縮こませていたのは印象的だ。

 しかし、そんな中でも、30分ほぼ出ずっぱりだった仲野さんの演技を自然と追いかけてしまった人も多いはず。実は、仲野さんは第1話の撮影中には他局のドラマも重なっており、そんな中でこの膨大なセリフ量を覚えていたことを番組公式Twitter(https://twitter.com/JPN_style_ex)が明かしている。そのセリフというのも、つわ者ぞろいの従業員へのツッコミだけでなく、哲郎自身の喜怒哀楽が見えるセリフもあるため、それをほぼ一発撮りしていると考えるだけでも、視聴者ながら仲野さんのすごさをあらためて感じることとなった。

初回から反響続々! “本格シットコム”「ジャパニーズスタイル」が日本のドラマの“新たな形”を魅せる

 第1話では、涙を流しながら魂の叫びを続けた結果、“1日だけ”という条件付きで泊まることを許された哲郎。しかし、そんな安息からつかの間、第2話では再び桃代と真っ向からぶつかることに。なんとかして旅館に居続けたい哲郎 VS おかみ代理・仲居頭として哲郎を追い出したい桃代、そしてそれを見つめるルーシーや影島たち。哲郎が旅館の従業員に認められる日は来るのか、今後も注目していきたい。

 なお、動画配信サービス・TELASAで配信中の「ウラ・ジャパニーズスタイル」では、撮影の裏側やキャストが明かす撮影の裏話も明らかになっている。撮影序盤に訪れたまさかのハプニングやアドリブが入ったことで仲野さんが体感したことなど、キャストの本音を見ることができる。こちらも要チェック。

【番組情報】

土曜ナイトドラマ「ジャパニーズスタイル」
テレビ朝日系
土曜 午後11:30〜深夜0:00
※放送終了後、TELASA、TVer、アベマで見逃し配信あり。TELASAでは各話放送後から全話放送予定

テレビ朝日担当 S・H



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