【独占インタビュー】羽生結弦出演！ ANAのCM「青空に、会いに。旅の準備篇」に込められた思いとは？2021/12/07

　11月1日にWEBで公開された航空会社・全日本空輸株式会社（ANA）のCM「青空に、会いに。旅の準備篇」では、旅の準備をする羽生結弦選手の姿が描かれ、大きな反響を呼びました。今回は、この企画を担当した同社CX推進室の田澤舞さんに撮影の舞台裏についてお話を伺いました。

――まず、CM「青空に、会いに。旅の準備篇」はどのような経緯で制作されたのでしょうか？

「今シーズンは冬季五輪シーズンということで、『ANA所属の羽生選手をはじめとしたオリンピック・パラリンピックに向けて日々努力を重ねられているアスリートの皆さまを応援したい』と社内総意で決定し、CMを制作することになりました。また、新型コロナウイルス感染症の世界的流行で皆さんがなかなか旅に出ることができない日々が続きましたので、この動画を見て『旅に出たいな』と思っていただけるようなCMを作りたいと考えました」

――CMのコンセプトを教えてください。

「今回は羽生選手だけではなく、パラアルペンスキー日本代表の村岡桃佳選手にも別のCMにご出演いただいておりまして、2人のアスリートの“本舞台に向けたワクワク感”と、“旅をすることのワクワク感”をシンクロさせています。村岡選手の方はトレーニング風景などスポーツに特化した内容、一方の羽生選手は遠征出発前の仕度をする場面を描き、少し違った雰囲気のCMになっていますが、共通のテーマは“旅”としています」

――撮影はどのように行われたのでしょうか？

「5月半ばに宮城県・仙台市内某所で撮影を行いました。羽生選手にはきちんと健康を保っていただきたいので、参加するスタッフはPCR検査で陰性を証明し、マスクの着用や換気などの対策も徹底しました。衣装は、旅を感じさせる“爽やかさ”とANAのブランドカラーである青をテーマに3種類ほど用意し、その中から当日一番イメージに合うものを選びました。とても和やかで和気あいあいとした雰囲気の撮影で、このCMのほかにANAホールディングス発のスタートアップ企業・avatarin（アバターイン）の動画も撮影させていただきましたが、そちらでもたくさんの笑顔が見られました」

――CMの反響はいかがですか？

「10月末に情報を出した日から、本当にたくさんの反響をいただきました。メーキング動画も好評で、『羽生選手のいつもと違った表情が見られてうれしい』というお声もありました。皆さまに受け入れていただき、ほっとしています」

――CMでは、羽生選手のキャリーケースに付けられたぬいぐるみがとても印象的でした。あのぬいぐるみはどういったものなのでしょうか？

「CM制作会社に相談し、この撮影のために作家さんに作っていただいたオリジナルのぬいぐるみです。バナータオルのプレゼントキャンペーンの時に『一緒にぬいぐるみもプレゼントできたらいいな』と思っていたのですが、一つ一つ手作りのものなので残念ながら実現できませんでした。SNSなどでは『あのぬいぐるみがほしい』『CMのぬいぐるみを自分で作ってみた！』というお声をいただき、とてもうれしく思っています。特定の動物をモチーフにしているわけではなく、温かみやワクワク感をCMにプラスする要素の一つとして取り入れました。羽生選手にもなでてもらったり、すごくかわいがっていただけたと思っています」

――先ほどお話に出た「avatarin（アバターイン）」についても教えてください。

「『avatarin』は、遠隔操作ロボット『newme（ニューミー）』を活用し、遠く離れた場所でもまるで自分がその場にいるかのように、見て、話して、歩き回ることができるというサービスです。まだあまり認知されていないサービスですので、羽生選手に体験していただくことで認知を上げていきたいということで、今回の動画を制作いたしました。コロナ禍でなかなか旅行に行くことができない状況もありますし、そのほかにも、自宅にいながら地方の名産品を現地の方から直接購入したり、体に障がいがある方やさまざまな理由で旅に出かけられない方が『newme』で現地に行ったような気分を味わったりと、さまざまな活用方法があります」

――羽生選手もすごく楽しそうでしたね。

「簡単な操作で、上を向いたり下を向いたりあちこち行ったりと自由に動かせるので、ゲーム感覚で楽しんでいただけました。公開した動画はすごく短いのですが、水族館の方から魚の説明を聞いたり、ウミガメやマンタなどを見られたり、時間をかけてたっぷり楽しんでいただきました。『avatarin』のホームページ（https://avatarin.com/）では、いろいろなツアーをご案内させていただいています。『2020ドバイ国際博覧会』の見学など無料のサービスも充実していますので、皆さんにもぜひ一度体験していただきたいですね」

――最後に、羽生選手とファンの皆さまへメッセージをお願いします。

「先日、羽生選手の特集番組を見たのですが、初々しい時代の頃から本当にすばらしい演技で。個人的な感想ですが『SEIMEI』など日本の美を表現しているプログラムが特に素晴らしいなと感じています。羽生選手が大きな挑戦を続ける姿や演技から熱い想いが伝わり、私たちは『今いる場で自分たちも頑張ろう！』と奮起しています。社員一同、これからも羽生選手を全力で応援していきます！　また、ファンの皆さまにお喜びいただけるような企画を調整していますので、楽しみにしていてくださいね」