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沢口靖子が語る! 20年の集大成「科捜研の女 -劇場版-」の見どころ2021/09/03

 1999年にスタートし、20年以上続く人気シリーズ「科捜研の女」(テレビ朝日系)が、このたび初の映画化という新たな展開を迎える。

いつもの“ムチャぶり”もスクリーンサイズに

 京都府警科学捜査研究所(通称・科捜研)の法医研究員である主人公・榊マリコを演じている沢口靖子は感慨深げに話す。

「シリーズを約20年、続けさせていただきましたが、まさか映画ができるとは思ってもいませんでしたので、夢のようなお話だと喜びました。20年の集大成の気持ちを込めて、取り組ませていただきました。脚本を読んで、先の見えないスリリングな展開に加えて、マリコがいろんな人を巻き込んでいくような、何か心をくすぐられるような場面や、込み上げてくるような場面もありまして。ずっと『科捜研の女』をご一緒してきた脚本家の櫻井武晴さんの、作品に対する20年分の思いや愛を感じ、ぜひお応えしたいなと思いましたね」

 今回、マリコたち科捜研メンバーが挑むのは、世界中で起こった科学者たちの連続転落死事件。そこに浮上してくる1人の男――。人間の腸内にある「未知の細菌」を発見し、脚光を浴びる科学者・加賀野亘。彼は“シリーズ史上最強の敵”としてマリコたちの前に立ちはだかる。演じるのは佐々木蔵之介だ。

「佐々木さんは普段お話をすると、関西弁で面白い方なんですけれども、演技に入ると、ものすごい迫力で迫ってくるものがありまして、のみ込まれそうなりました。加賀野教授は、近未来を見据えているクールな天才科学者。ちょっとサイボーグのようなところもありましたが、加賀野教授にとっての正義感は筋が通っているものがありましたね」

 深紅の紅葉の上に横たわるマリコの姿が鮮烈なインパクトを与えるティザービジュアルも印象的だったが、美しい秋の京都を舞台にした本作では、映画ならではの映像美も存分に楽しめる。撮影中、ドラマとの違いを感じたシーンもやはり多かったという。

「冒頭のマリコの登場シーンなんですけれども、屋上での撮影で、夕日を狙ったカメラワークだったので、ぶっつけ本番で、ワンカット長回しだったんです。ほかにもスタジオでクレーン車を使って、台本3ページ分のシーンをワンカット長回しで撮影するというのもありましたね。テレビでは普段、そこまでの長回しはありません。あと、加賀野教授の研究室も舞台のようなセットが組まれていましたし、そういう撮影やセットは、やっぱりスクリーンを意識させられるなと感じました」

 出演者にはシリーズの歴史を感じさせるキャストが勢ぞろい。映画化を祝うかのように次々と登場する懐かしい面々は、見どころの一つだ。「科捜研」ファンなら、“次は誰が出てくるのだろう”とワクワクすること間違いなし。沢口も「本当にとても懐かしくて、うれしかった」とほほ笑む。

「脚本で皆さんのお名前を見た時点で、また参加してくださるっていうことがとてもうれしかったですね。撮影では、一時期苦楽を共にした友人と再会したような気持ちで、一瞬にして時間が縮まって、すぐに打ち解け合いました。皆さん、ストーリーにとても自然な形で絡んでいるので、マリコとしては、科捜研の歴史の中で、その人たちと関わり合ってきたその時々の匂いや空気を、表情としてもスクリーンに出せたらいいな、と思って演じていました」

 人間味にあふれ、とてもチャーミングなマリコだが、沢口が思うマリコの魅力とはなんだろうか。

「やはり科学者として諦めないところ、真実を明らかにしようという純粋な情熱を持っているところはすてきだなと思いますね。でも、客観的に見ますと、『マリコさん、みんな、あなたに振り回されてますよ~』って思いますよね(笑)。マリコにとっては屈託ない行為なんですけれども、みんなにとっては…っていう(笑)。たぶん、振り回している自覚はないんですよね。マリコの科学者としての純粋な情熱が、結果的にみんなを突き動かしてしまうことになっているのかな、と思っています。それこそ、今回の映画の後半のクライマックスは、兼﨑(涼介)監督から、『いつもの“ムチャぶり”をスクリーンサイズにしたい』というリクエストがありまして、喜んで応えさせていただきました(笑)」

【プロフィール】

沢口靖子(さわぐち やすこ)
1965年6月11日生まれ。大阪府出身。ふたご座。A型。近年の出演作に、BS時代劇「小吉の女房」シリーズ(NHK)など。

【作品情報】

「科捜研の女 -劇場版-」
9月3日公開 

1999年の放送開始から20年以上にわたり、世代を問わず愛され続けている人気ドラマ「科捜研の女」シリーズ待望の劇場版。榊マリコ(沢口靖子)をはじめとする“科捜研”のスペシャリストたち、京都府警捜査一課の土門薫(内藤剛志)、解剖医の風丘早月(若村麻由美)らが挑むのは“世界同時多発不審死事件”。京都を皮切りに世界中に拡がる死の連鎖。シリーズ史上最難関の事件、現代最新科学では絶対に解き明かせないトリックを操る“史上最強の敵”にマリコがとった行動とは――。

取材・文/四戸咲子 撮影/蓮尾美智子 

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