「あかりサーチ、一本!」第5回 水沢林太郎さんに直撃インタビュー【後編】2026/05/22 12:00

TVガイドWeb特派記者の佐藤あかりです。映像コンテンツの最前線をクローズアップするこの連載、水沢林太郎さんへのロングインタビュー後編をお届けします。
単独初主演となるHuluオリジナル「メルカトル・ナイト」の撮影エピソードや俳優としての心構えに迫った前編でしたが、後半はプライベートな質問を通してもう一歩、水沢さんの人間性に近づけたらと思います。
それではいきますよ~。
「あかりサーチ、一本!」
ものすごく大好きで、ものすごく大嫌い いつか越えたい大切な存在
――水沢さんがもっとも影響を受けた作品とかはありますか?
「作品ではなく、俳優でもいいですか?」
――ええ、もちろん。
「ずっと言い続けているのですが……細田佳央太って俳優がすごく好きで、その分すごく嫌いなんです。彼は本当に腹立たしいぐらいお芝居が上手で、見ていると悔しくなる瞬間が多くて同じ俳優としてすごく嫌なんです」
――お芝居がうまいって思うポイントというか、具体的にどういうところを見て、そう思われるんですか?
「なんか彼の中にはたぶん……いや必ず『何をどうしたらこうなる』というのが確立していると思うんです。それを早くから見つけていたのがすごい。なんていうんでしょうね、難しいんですが、好みもあると思います。僕は細田佳央太という俳優がすごく好きでも、嫌いです。嫌いって言ったら語弊がすごくあるんですが、本当に素晴らしい人間性もあり、素晴らしい俳優でもあり、頭のいい人間でもあるので、彼みたいになれたらと思うのですが、きっとなれないので、なんだか悔しいです。だから僕はあの人をいつか超えたいです。本当に」

――もう少し聞かせていただけますか?
「『町田くんの世界』(2019年)という彼が主演をやった映画のオーディションに参加させていただいたのですが、僕は落ちて。悔しくて映画を見に行ったら、細田佳央太がものすごくお芝居がうまく、その後はどうやったらあのお芝居ができるんだろうと、そこからなんか負けていられないなと思いました。数年後に『もしも、イケメンだけの高校があったら』(テレビ朝日系)という作品で共演しました。彼と一緒に過ごす時間も増えていきましたが、俳優としてあんなにうまいとちょっと、なんだこいつ、と思うんです、やっぱり。本当に悔しいです」
――2人は仲も良いんですよね。
「はい。何かあるといろいろお話をさせてもらっています。日本テレビの『ZIP!』内での朝ドラ企画『クレッシェンドで進め』でも共演させていただいたり、この間で言えば『冬のなんかさ、春のなんかね』(日本テレビ系)で僕は別の回でしたが、彼も出演していました。オンエアを見て、はぁってなりながら、悔しい思いもしました。僕が俳優をやり続ける目標の一つには、細田佳央太を超えることは1個あって、彼は本当に悔しいぐらいすごい人です」
――すてきな関係ですね。お芝居をする上で一番大事にしていることって何ですか?
「お芝居は1人でできるものではないと思っているので、なるべくお互いが気持ちよく、悔いのないようにコミュニケーションを取るようにしています。独りよがりにならないよう、現場で生まれるものを、目を離さずにキャッチできるように感覚を鋭くしておくことをすごく大切にしています」
――今のはとても大事な言葉ですね。

お芝居の楽しさと難しさ 監督との向き合い方
――NGが出た時の切り替え方とか気になります。
「もう1本となったらどこがいけなかったのかを確認して、そこをしっかり生かせるようには、やります。もちろん自分が噛(か)んでしまってNGを出すこともあるので、すごく申し訳ないなと思いながら、もう1回やらさせていただいてます」
――そうだ、監督さんといえば、おいしい給食……あれ?
「もしかしておいしい離婚ですか? ああ、びっくりした。おいしい給食はただの給食ですね(笑)」
――すみません。離婚でした(笑)。美味しいに引っ張られてしまいました。「おいしい離婚届けます」(日本テレビ系)の桑島憲司監督に今のお仕事で私もお世話になっているんですよ。
「え、そうなんですね!」
――で、聞きたかったのは監督さんごとの演技の違いというか。例えばお芝居は監督さんに合わせて意図的に変えたりしていますか?
「大まかに変えることはなく、その現場その現場で生きるものを引き出して、たくさんやっていくって感じなので、そんなに大きな変化はないかなと思います」
――演出って監督によって全然違いますよね。
「全然違いますね。でも監督によって演出が違うのも面白いですし、その場に合った考えでお芝居するというのも、役の見え方の角度が変わると思っています。そういう意味では一つの役を生きている中で自分の考えていた役の演じ方に加え、他のパターンも知ることが出来るので、短い撮影期間の中ではヒントにつながっていると思います」
――どれぐらいのタイミングで監督さんの癖は分かるんですか?
「癖は分からないですが、監督に寄せに行くのもちょっと違うし、なるべくお互いが満足できる状態でお芝居をするのが一番だと思っています。自分もできるところとできないところがあるので、思っていることはお伝えするようにしています」
――なるほど。1年後にこういうふうになりたい、こんな作品に出たいとか、そういう自分の人生の目標設定とかはありますか?
「1年を通して、いろいろな作品と出合って届けて楽しんでいただくというのが、僕の中では1個モチベーションにもなります。小さな積み重ねで、水沢林太郎という名前が、世間評価と業界評価が一致していけばいいなと思っています。欲を出しすぎるのもきっとよくないのかもしれませんが、出さなすぎるのもよくないと思っているので、この仕事で食べていくと決めた以上、頑張ります。楽しく、そして面白くできるように努力していけたらいいなと思っています」
――俳優を続けていてよかったなって一番思うポイントはありますか?
「いろいろな場面が正直ありますが、一番はクランクアップの時の皆さんの顔がすごく好きです。作品全体のオールアップの時の安心した顔と、まだ編集が残っている方の不安そうな顔が僕はすごく好きです。僕らがもうできることはこれ以上ないんだなと思うと、そこで寂しさもすごく感じますが、やりきったなっていう思いもすごく感じます。あの終わった瞬間はいろいろな表情が顔に出ているのですごく好きです。見ていて面白いなと思います」

飾らない等身大の素顔 水沢林太郎という歩き方
――いいお話を聞かせていただきました。水沢さんの俳優としてのスタンスが伝わってきました。じゃあここからはプライベートな質問です。最近聴いている音楽を教えてください。
「最近いろいろな人にずっと布教している曲がありまして。『自転車ビュンビュン』という曲を聴いてほしいです、本当に」
――初めて聞きました。(メモを取りながら)自転車ビュンビュンさん。
「違います(笑)。自転車ビュンビュンさんではなく、『自転車ビュンビュン』という曲です!(笑)。ぜひ聴いてほしいですね。すごく面白い歌ですよ」
――このあと必ず聴きますね! じゃあもし1週間お休みがもらえたら何をしますか?
「何もしないです」
――え? 1週間ですよ??
「何もしないですね。1週間」
――ずっとお部屋に!?
「はい、1週間あればゲーム1本できます。何もしないですね」
――そうなんだ。じゃあ水沢さんが思う自分の意外なギャップとかってありますか?
「ギャップ……独り言が多いんですよ、すごく。ギャップなのか分からないですが、ずっと一人で話しています」
――朝起きて「朝だ!」みたいな?
「そこまでファンタジーではないです。なんか本当に変な人だと思われたくはないですが、僕の一番の友達は僕自身だと思っていて。自分で自分に話しかけている節があります(笑)」
――すてきですね。
「すてきです!?」
――すてきです。なんだかとてもハッピーな感じがします!
「不思議な返答が返ってきました(笑)」
――最後の質問です。将来どんなおじいちゃんになりたいですか?
「将来どんなおじいちゃんになりたい!? えーと……おばあちゃんに見えないおじいちゃんになりたいなと思います(笑)」
――分かりました!
「なぜ分かるんですか!?(笑)」
――それはもう分かるんですよ。なんか未来の水沢さんの理想像みたいなのが浮かびました。では、最後にTVガイドWebをご覧の皆さんにひとことお願いします」
「あらためまして、メルカトル鮎役を演じた水沢林太郎と申します。今回、初の単独主演を務めさせていただきました。任せていただけたこと、とても光栄です。非常に面白い作品ができたのではないかなと思っています。2度見ていただければより味の出る作品になっていますので、水沢林太郎ファンの皆さまにはより新しい僕をお見せできると思います。また、原作ファンの皆さまには、(メルカトル鮎シリーズ)初の実写化にいろいろなご意見があることも覚悟の上で参加しています。たくさんの感想をいただけたらうれしいなと思っていますので、よろしくお願いします」
――今日はありがとうございました!

あかりサーチ後記
前後編に分けてお届けした水沢林太郎さんのインタビュー、いかがでしたか? 俳優として自分の軸をしっかりお持ちになっている中で、ふと見えたプライベートな一面も印象的でした。「1週間休みがあったら何もしない」と言い切るマイペースさや、ひとりごとを大切にしている感覚がどこかほほ笑ましくて。自然体でそれでも丁寧に言葉を紡ぐ姿からも、水沢さんの人柄の柔らかさを感じました。さてさて、そんな魅力あふれる水沢林太郎さんの初の単独主演作「メルカトル・ナイト」。ぜひ、インタビューで聞かせてくれた作品への思い、積み重ねや裏側も感じながら、楽しんでみてください。
それでは最後にご一緒に♪
「あかりサーチ、一本!」

【Information】
「あかりサーチ、一本!」のスペシャル動画に水沢林太郎さんが登場! 生インタビュートークに加えて、即興質問に5秒で答える「一問一本!」など見どころいっぱいです。YouTube「東京ニュース通信社チャンネル」でお楽しみくださいね。
https://www.youtube.com/watch?v=hucVeRkj2cI
【プロフィール】

水沢林太郎(みずさわ りんたろう)
2003年2月5日埼玉県出身。メンズノンノ専属モデル。初の単独主演ドラマとなったHuluミステリーシネマ「メルカトル・ナイト」は5月1日より配信中。映画「君のクイズ」が5月15日に公開。7月19日に水沢林太郎2ndファンミーティングの開催が決定している。
【プロフィール】

佐藤あかり(さとう あかり)
1996年2月23日大分県出身。特技は剣道(3段)。インターハイ3位、全国大会優秀選手賞受賞。渡辺正行が率いる剣道普及番組「剣道まっしぐら!」(YouTube/2020年~放送中)にレギュラー出演中。雑誌「B.L.T.」に「日本一かわいい剣道女子」としてグラビアに登場以来、剣道タレントとして注目を浴びる。B.L.T.Web連載「あかりくらぶ」
ヘアメイク/菅井彩佳 スタイリスト/古川水桜(水沢)
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