「あかりサーチ、一本!」第4回 俳優・モデルの水沢林太郎さんに直撃インタビュー【前編】2026/05/15 12:00

TVガイドWeb特派記者の佐藤あかりです。映像コンテンツの最前線をクローズアップするこの連載、今回は俳優でモデルの水沢林太郎さんへのロングインタビューです。
水沢さんは今大人気の俳優ですが、「メンズノンノ」のモデルとしても活躍中で、2019年に当時の史上最年少の16歳で専属モデルになったんですって。
俳優としても数多くの作品で経験を積まれて、2025年放送「おいしい離婚届けます」(日本テレビ系)では前田公輝さんとダブル主演を果たしました。そして今回はHuluが「ミステリーシネマ」と銘打ち独占配信する1話完結の本格ミステリーの1作、Huluオリジナル「メルカトル・ナイト」でついに単独初主演。この作品については前回、前々回のこの連載を読んでいただけたらもっとこのインタビューが楽しめると思いますので、まだお読みになっていない方はぜひチェックしてみてくださいね。
ほかにも秋にドラマ化が決定し、話題となっている池井戸潤さん原作、大泉洋さん主演の「俺たちの箱根駅伝」(日本テレビ系)にも出演が決定するなど、まさに今ノリにノっている水沢さん。今日は作品のこと、俳優業について、そして秘密のプライベートトークまでをしっかり聞き出して大公開します!
それではいきますよ~。
「あかりサーチ、一本!」
演じる主人公は悪徳名探偵 個性的な役作りの秘密は?

――「メルカトル・ナイト」拝見しました。演じられる主人公は悪徳探偵といわれるメルカトル鮎です。個性的なこの役において、役作りで意識したことはありますか?
「メルという役はつかみどころがなく謎に包まれた男だったので、何をどこまで表現すればいいんだろうという戸惑いもありました。明らかに自分とは違う人間なので、それをどう演じれば説得力が出せるのかというところがチャレンジでした。ここまでセリフが多い役も今回が初めてだったので、これを自分が覚えきれるんだろうかっていう不安もありましたが、最後は納得のいくものになりました」
――監督と話をする中で、アドバイスとか、印象的だった言葉があれば教えてください。
「監督とは『2回目も見てもらうことを僕たちの目標にしよう』と話していました」
――それは最後まで見た後にもう一度見たら気付けるような仕掛けがある、みたいな感じですか?
「そうです。その上、セリフも長く、今まで着たことのない服を着て、小物があったり、雨も降っていて大変な状況だったのですが、どうにかしようという気持ちがすごく湧いてきました」
――雨の量が確かにすごくて。あえての演出なのかなって思っていました。衣装や美術のセットも音楽も含めて世界観がとてもすてきでしたよ。
「そのように捉えていただけていたのであればうれしいです。ですが、意図せず雨があそこまで降りまして……。雨男なので、僕のせいだと思うのですが、それはそれで水沢っぽいですし、ある意味メルっぽいかなと思っています」
――じゃあ「メルカトル・ナイト」で一番好きなシーンとかってありますか?
「個人的に見ていただきたいのは、事務所で被っていた帽子を後ろ(にあるコート掛け)に投げるシーンがあるのですが、あれはCGではなく、僕が実際にやっています。頑張ったのでぜひ注目して見ていただきたいです!」
――それは大変そうですね。結構何度も投げましたか?
「本番前に100回ぐらい練習していました。監督から『本番は10回までなら許します』と告げられ、絶対10回までに成功させるぞと思いながら本番に挑んだのですが、全然できませんでした。これは無理かもなと思いながら5回目で後ろに帽子を投げてからその後のセリフを話していたら、今まで聞こえていた失敗して帽子が落ちる音がしないんです! セリフ終わりに須賀健太さんを見たらすごい顔をしていて。バッて振り返ったら見事に成功していたんです!!」
――すごーーい!!
「現場がうわーと盛り上がりました。個人的にはやったぜ! というシーンです」
――ほかに苦労したシーンはありますか?
「一番苦労したのは最後の謎解きのシーンです。本当に自分がずっと話していて、すごく大変でした。セリフを覚えるのもそうですし、ずっと一人のお芝居なので、動きも自分で覚えないといけなかったり、トリックの説明をしないといけないので、とても大変でした」
――セリフを覚える時って、書く人もいれば音で聞く人もいますよね。
「ひたすら声に出して音読をしていました」
――どのくらいの期間でセリフは覚えられるんですか?
「『メルカトル・ナイト』は連日地方での撮影も多くて、仕上げは現場で覚えないといけない状況だったので、撮影をしている裏でまた違うセリフを覚えて、みたいな繰り返しでした」
――それはすごいなあ。メルカトル鮎と自分の似ている部分とか、逆に全く違うなって思う部分とかってありますか。
「一本芯を持っているという意味では、自分もこういうお仕事をやっているので、そこは似ているのかなと思います。ただ、あそこまで全てを分かって頭が切れる人間ではないです(笑)。なのでそこは少し違うのかなと思っています」
モデル志望から俳優へ 演じることの面白さ

――じゃあ次に、俳優業そのものについてもお聞きしたいのですが、そもそも俳優を志したきっかけは何だったのでしょう。
「モデルを目指したのが芸能界に入ったきっかけでした。なぜモデルかというと、身長がいきなり伸びて着られる服が一気に少なくなってしまったんです。 なのでいっぱい洋服を着られる人になりたい。だったらモデル! みたいな考え方でした」
――そうだったんですね。
「当時の社長にモデルがやりたいですと伝えていたのですが、演技レッスンに参加することになりました。最初の頃は演技に興味がなかったので、面白くなかったんです。そんな中、「奥様は、取り扱い注意」(日本テレビ系)の出演が決まりました。第3話が僕のデビュー作で、当時15歳で中学生をカツアゲする高校生という役でした。撮影は4時間くらいかかったのですが、オンエアされたのが約15秒。僕は撮影した分がオンエアされると思っていたので、それがすごく悔しかったんです」
――4時間ドラマですね(笑)
「そうなんです。本当に何も知らなくて。じゃあもっとテレビに出るにはどうしたらいいんだろうと思った時に、お芝居を頑張ればテレビに出られる時間は増えるよなという考えになりました。そこから今まで以上に真剣にレッスンを受けるようになりました。レッスンをしていく中で、同じ台本でもメンバーが変われば全然違う表現の仕方になるんだということに気付きました。そこからお芝居の面白さにハマってきて。この現場に居続けたいという努力と、テレビになるべく出続けたいという努力がきっかけで、俳優を目指す覚悟が出来たのかなと思います」

――お芝居で自分の中で「やれたぞ」って手応えを感じた作品はありますか?
「初めて現場で泣いたのが「俺の話は長い」(日本テレビ系)という作品で、中島(悟)監督と、櫨山(裕子)プロデューサーに鍛えていただきました。未だに頭が上がらない二人なのですが、いろいろとご指導していただいて、現場でも多くの方々に支えていただき、お芝居をもっと頑張っていこうという気持ちになったので、この作品が僕にとっては一番の転機です」
――現場でのルーティンや、心がけていることがあれば教えてください。
「なんでしょうね……例えば休憩後は早く現場に入ることとかですかね。体を慣らせたいという部分があるので、そういう意味では入り時間や休憩後はなるべく早く現場に入るように意識しています」
――「メルカトル・ナイト」の時も?
「メルの時はずっと現場にいました。というよりずっと僕のいるシーンの撮影でした(笑)。香盤という撮影スケジュール表があるのですが、ひたすら僕の名前には出番を示す○がついてました。『これ終わるのかな』と思いながらずっと現場にいました(笑)」
――お疲れさまでした(笑)。共演者やスタッフとのコミュニケーションで心がけていることはありましたか?
「ようやく会話ができるようになってきたといいますか。できないことはできない、分からないものは分からないと正直に伝えるようにしていますが、それでもやらなければいけない部分が出てくるのがこの仕事だと思っています。最大限自分が納得いくような役の作り方を、共演者やスタッフと一緒にできたらいいなというふうに思っています」
――演技における「やりがい」をどんなところに感じていますか?
「一個なにかを信じてやり遂げるということこそが、俳優にとって大事なことだと思っていて、それは変わらず自分の中の目標です。そこはメルとリンクさせられる部分があるなと思っていたので、その意志と信念を持って役を作っていったというところはありますね」
――とてもいい言葉ですね。胸に刺さります。

あかりサーチ後記
インタビューの前編はここまでです。
今日の取材で一番心に残ったのは、水沢林太郎さんの「一個なにかを信じてやり遂げることこそが、俳優にとって大事」という言葉でした。とてもシンプルな言葉ですが、お話を聞いていく中で、その言葉が水沢さん自身の在り方そのものなんだと感じました。「俳優として居続けたい」という思いや、目標を持ちながら上を目指し続けている姿勢。その一つ一つが、この言葉につながっているように思います。誰もがこれから、さまざまな場面で悩んだり迷ったりする瞬間があると思います。そんな時に「何を信じてやり遂げるのか」というシンプルな問いに、もう一度向き合いたいと思いました。
後編ではプライベートトークや、恒例企画の「5秒で答えて! 一問一本!」コーナーもありますよ。どうぞお楽しみに!
それでは最後にもう一度♪
「あかりサーチ、一本!」
【プロフィール】

水沢林太郎(みずさわ りんたろう)
2003年2月5日埼玉県出身。メンズノンノ専属モデル。初の単独主演ドラマとなったHuluミステリーシネマ「メルカトル・ナイト」は5月1日より配信中。映画「君のクイズ」が5月15日に公開。7月19日に水沢林太郎2ndファンミーティングの開催が決定している。
【プロフィール】

佐藤あかり(さとう あかり)
1996年2月23日大分県出身。特技は剣道(3段)。インターハイ3位、全国大会優秀選手賞受賞。渡辺正行が率いる剣道普及番組「剣道まっしぐら!」(YouTube/2020年~放送中)にレギュラー出演中。雑誌「B.L.T.」に「日本一かわいい剣道女子」としてグラビアに登場以来、剣道タレントとして注目を浴びる。B.L.T.Web連載「あかりくらぶ」
ヘアメイク/菅井彩佳 スタイリスト/古川水桜(水沢)
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