Series 連載

下野紘◆「みんなが楽しくなるような環境を作って、笑い合うことで自分のテリトリーにみんなを引き込みたいタイプです」2020/08/19

 2016年3月にアーティストデビューを飾った下野紘が、1stアルバム「WE GO!」を8月19日にリリース。アーティスト活動5年目に突入し、「デビュー当時からの念願だった」というフルアルバムをついに発売する下野に、今回のアルバムに対するこだわりや自分自身について語ってもらった。

――1stアルバムのリリース、おめでとうございます。最初に完成した音源を聴かれた時の手応えはいかがでしたか?

「アーティスト活動を始めてから、ありがたいことに端々で自分の成長を実感しているのですが、あらためてそれを感じられるアルバムになったと思いました。実際聴いて、“ここは違うニュアンスで歌っても面白かったな”とか、個人的に細かな課題やもっと試してみたいことはありますが、それ以上に成長できているという気持ちの方が強いですね」

――今回のアルバムは、1960年代のイギリスで流行した若者文化「MODS」をコンセプトにしているそうですが、1曲目を飾る「Departure」は、まさに当時の英国ロックを感じさせる曲調で、聴いていると思わず体が弾みますね!

「このアルバムでは、『旅』というテーマも設けているんです。なので、1曲目が出発を歌った『Departure』なんですよ。そして、旅先であるイギリスのロンドンに到着して主人公のテンションが上がった様子、頑張って生きようとする姿、恋愛と失恋を経験するという姿などを描いた曲を入れ込み、11曲目に帰国を歌った『I’m Home』を持って来ました」

――なるほど! そういう曲順になっていたんですね。

「ただ、この曲順になるまでにすごく悩みました。出発と帰宅はスムーズに決まったんですけど、“間はどうしようかな?”と…。1stアルバムなので特にこだわりたいという気持ちもあったのだと思います。結果的に、ストーリー仕立てにできて良かったです」

――他にも、制作において試行錯誤を重ねた部分はありますか?

「『アトサキ』という楽曲の制作ですね。僕が作詞作曲した曲で、考えを巡らせながら作っていきました。ただ、作曲は比較的スムーズだったんです。作曲家の高橋諒さんが弾いてくれるコードに合わせて僕が鼻歌を乗せていき、ある程度メロディーが形になったら気になるところをピックアップして、“ここはこんなメロディーにしよう”と2人で少しずつ完成に近付けていきました。難しかったのは作詞の方。最初に書いたものはかなり抽象的で、言いたいことが伝わらない気がしたんです。そこで作詞家のRUCCAくんに相談したら、『恋愛ソングは主人公の目線でストーリーを作り上げていった方が言いたいことが明確になりますよ』とアドバイスをくれたんですよ」

――それを参考にして書き直したんですね。

「そうです。それで、今度は主人公を自分にして、“最終的に別れることになったとしても、僕はこう思っているよ”という気持ちを言葉にしました。聴いている方の受け取り方次第ですが、『アトサキ』は幸せを歌った曲なんです。言葉の選び方次第で情景の浮かび方が変わるので、“どうすればよりロマンチックになるだろう?”と思いながら、考えて考えて書き上げていきました。書けてからも、歌に乗せてみたら雰囲気が変わってしまうことがあったので、どんどん変更していきましたね。考え始めたら止まらなくなってしまいました!」

――それから、リードトラックの「WE GO! -On Your Mark-」はアグレッシブな印象ですが、下野さんのご友人でもあるヒャダインこと前山田健一さんが作詞作曲を手掛けられているんですよね。

「やはり力強さを重視した楽曲ですね。ヒャダインくんからは歌い方について特別なオーダーはなかったんですが、感覚的に少しキャラソン(キャラクターソング)を歌っている時と近いというか、明るい楽しい気持ちで歌いました。あと、歌詞に共感できましたね。予期しなかったこともあったけれど、理想とは違う生き方をがむしゃらに貫いてきたからこそ今があって、そんな自分が間違いかというとそうじゃなくて…。これまでの声優人生を振り返ることができて、なおかつこれからもいろんなことに挑戦できるという気持ちにもさせてくれる、すてきな楽曲をヒャダインくんから頂いたと思います」

――「WE GO! -On Your Mark-」はMVも撮影されたんですよね。

「そうなんです。ロンドンの名所を回って撮影しました! 皆さんがご存知の場所がたくさん登場します。ロンドンの方は気さくでいい思い出ばかりですし、全体的に修学旅行みたいで楽しい撮影でした!」

――では最後に…、「下野紘とは〇〇である」の「〇〇」に文字を入れるとしたら何を入れますか。下野さんは揺るぎないポリシーを持って生きている方だと思いますので、ぜひお聞きしたいです。

「え~? 何でしょう? 僕って何でしょう? (高音の少し戸惑った調子で)…良くも悪くも、『下野紘とは“わがまま”である』かな。結局、どんな人に対しても僕は僕でしかいられないし、人に合わせようと思ってもうまく合わせられないので、それよりは、みんなが楽しくなるような環境を作って、笑い合うことで自分のテリトリーにみんなを引き込みたいタイプです。そういうやり方しかできないという意味では、わがままだと思いますね。それか、『下野紘とは“強欲”である』ですかね(笑)」

【プロフィール】

下野紘 (しもの ひろ)
4月21日、東京都生まれ。牡牛座。B型。アニメ「無能なナナ」「魔王城でおやすみ」(テレビ東京ほか)が10月スタート。映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が10月16日公開。10月17日開催の「P’s LIVE! -Boys Side-」に出演。2021年にはアニメ「怪物事変」が放送。

【作品情報】 

1stアルバム「WE GO!」

8月19日発売
【初回限定盤(CD+DVD)】4,000円+税 /【通常版(CD)】3,000円+税(写真) 
                                PONY CANYON

60年代にイギリスでブームとなった若者文化「MODS」をコンセプトに、「Running High」や「Soul Flag」などの既発シングルの表題曲も収録。デビュー曲「リアル-REAL-」は「リアル-REAL2020-」として再レコーディング。

【プレゼント】

サイン入り生写真を2名様にプレゼント!

応募はコチラ→https://www.tvguide.or.jp/tvguide_enquete
(応募期間:2020年8月19日正午~8月26日午前11:59)

ハガキでの応募方法は「TVガイド」8月28日号(P98)をご覧ください。
「TVガイド」の購入はコチラ→https://honto.jp/cp/netstore/recent/tokyonews-book/01.html

取材・文/松本まゆげ 撮影/為広麻里 ヘア&メーク/小田桐由加里 スタイリング/村留利弘(Yolken)
衣装協力/ NUMBER (N)INE、ABAHOUSE、Losguapos

この記事をシェアする




Copyright © TV Guide. All rights reserved.