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ぺこぱ☆「M-1グランプリ2019」決勝後、引っ張りだこの人気お笑い芸人2020/04/01

2019年の「M-1グランプリ」決勝戦で3位となり、全国の注目を集めたぺこぱ。すべてを肯定する「否定しないツッコミ」「ノリつっこまない」が新時代を感じさせると言われる2人は、今やテレビで見ない日はないほど引っ張りだこ! ますます人気が加速するぺこぱの松陰寺太勇さんとシュウペイさんに、最近の変化や今後の野望など、たっぷりお話をうかがいました。シュウペイさんからは大好きなジャニーズの話題も!!

──コンビ結成のきっかけを教えてください。

松陰寺太勇 「出会いは僕が23歳、相方が19歳の時。ピン芸人をやっていた頃、アルバイト先の東京・渋谷の居酒屋に新人として入ってきたのがシュウペイでした。雑誌でしか見たことがないようなギャル男だったんです。顔は真っ黒で、毛先も1本1本ねじっていて…」

シュウペイ 「毛先、どこ向いてた?」

松陰寺 「全部、渋谷のセンター街に向かってたよ(笑)。田舎者だったので『すげえ!』と思って話しかけましたね。そうしたら『フリーターっす』って軽い感じで返されて、役者やミュージシャンを目指しているのかなと思って、『お前は何をしたいんだ?』と聞いたら、『とりあえず伝説作りたいっす』いう名言が飛び出して…。それで、“こいつとコンビを組みたい”と思って、その場で誘いました」

シュウペイ 「初対面でいきなり言われて、舞台に立ちたいと思ったこともなかったし、『自分のライブを見て決めてくれ』と言われたけど、全然面白くなくて(笑)」

松陰寺 「夜勤中、みんなの前でネタをやった時はすごく笑っていたのに、ライブに来たら全然笑ってくれなくて、“何なんだよ!?”と思いました(笑)」

シュウペイ 「でも、将来の夢が特になかったので、“芸能人に会ってみたいな”という気持ちもあって、お試し感覚で組んだのが始まりです」

──これまでを振り返ってうれしかったことと、つらかったことは?

松陰寺 「うれしかったのは、やはり去年『M-1』で決勝進出が決まった時。記者さんがいっぱいいる中で9組が選ばれるあの瞬間は、芸人にとって天国と地獄の境目なので」

シュウペイ 「僕は、今のネタのスタイルになってから周りの芸人さんに『ぺこぱ、面白いね』とうわさをしていただいたことですね。芸人になったらすぐにオリエンタルラジオさんみたいに売れるんじゃないかと簡単に考えていた分、“こんなにも結果って出ないんだ”と苦労していたので」

松陰寺 「つらかったのは結成10年目ぐらいの頃。ライブでウケなくはないけれど、『M-1』では結果を残せなくて。何をどうすればいいか分からず、そんな時は曲作りに逃げていました(笑)」

──すてきな曲をいっぱい作ってますものね。

松陰寺 「どうもありがとう! (口笛で)ピューウ♪」

──貧乏生活がつらいということはありませんでしたか?

松陰寺 「そういうのは嫌だったので、バイト代で生活はできるようにしていました」

シュウペイ 「バイトの腕ばっかり上がっていました(笑)」

──現在は大忙しかと思いますが、以前と現在で変化したことは?

松陰寺 「僕は、メークをせず紫の服を着ていなかったらただのオジサン。気付かれることは全くないので、私生活に変化はあまりないですね。変わったことと言えば、バイトに行かなくてもよくなったこと。今までは、毎朝規則正しく朝6時に起きて、午前中はお酒の配達をして、昼からは予定があればお笑いの仕事。なければそのまま酒屋の仕事を続けて夜はライブという生活をしていました。“週末だからそろそろ発注が来るな”“3連休前だからビールケースが多いな”というような考え事をしなくなりました」

シュウペイ 「僕は友達から『連絡しづらくなった』と言われるようになったこと。別世界に行ったと思われているのが悲しいです。あとは、これまでテレビで見ていた方が声を掛けてくださることですね」

松陰寺 「それは確かに! この前、マツコ・デラックスさんに『ぺこぱだ!』と言われて。いやいや、こっちこそ『マツコさんだ!』でしょう、って。毎日、“順番が逆!”と思っています(笑)」

シュウペイ 「この前、堂本剛さんがラジオで僕らの話をしてくださったという話をTwitterで知った時は泣きそうになりました。“ここまで諦めずに続けてきたことが報われたな”と一番思った瞬間かも! ジャニーズの皆さんに憧れてきましたけど、特にKinKi Kidsさんの曲は『M-1』決勝の直前も楽屋で聴いていたので」

──キンキさんの大ファンなのですね!

シュウペイ 「2人の姉の影響もあって、小学生の頃にデビューアルバムを聴いて、キンキさんが出演しているドラマは全部見て、縦長の長方形だったシングルもお小遣いで買いました。ジャニーズやキンキさんは今や生活の一部。好きなことが当然のような感じです」

松陰寺 「千葉ロッテマリーンズで活躍していた(フランク・)ボーリックに『ショウインジ!』って言われたみたいなものだ」

シュウペイ 「違う違う(笑)」

松陰寺 「小学生の頃から好きだったんでしょ。だったら、ボーリックが『ショウインジ!』っていうのと一緒だよ」

シュウペイ 「ごめん! ボーリックが分からない…」

松陰寺 「両打ちの外国人選手だよ。“ボーリックナイト”(2001年にボーリックが逆転サヨナラ満塁ホームランを打った奇跡)、見たことないの?」

シュウペイ 「見たことない…。どこの国の選手?」

松陰寺 「USAだよ」

シュウペイ 「アメリカって言えよ! それはさておき、キンキさんはずっと好きだったので、少しでも近い存在になれた感覚は、うまく言葉にできません」

──今後、キンキさんと番組で共演したいですか?

シュウペイ 「『KinKi Kidsのブンブブーン』(フジテレビほか)は本当に出たいです! それから、『堂本兄弟』のSPで一緒に『愛のかたまり』を歌ってみたい! カラオケでよく歌っているので」

松陰寺 「僕は自分の曲を歌えるチャンス?」

シュウペイ 「いやいや、それはマジでやめて!(笑)」

──(笑)。では、松陰寺さんの憧れの人は?

松陰寺 「ASKAさんです。歌唱力が素晴らしいし、ASKAさんの書かれる歌詞も本当に好きで、ネタもASKAさんから随分インスパイアされてます」

──初めて松陰寺さんを見た時、ビジュアル系に憧れているのかと思いました。

松陰寺 「確かにビジュアル系も好きで、10代の頃はまさにL’Arc-en-CielやGLAYなどビジュアル系の全盛期だったのでコピーバンドもやっていました。ただ、内心ではチャゲアス(CHAGE and ASKA)が一番好きだったんですが、周りにチャゲアス好きがいなかったんです。僕が初めてチャゲアスの曲に出合ったのは、親父が当時珍しかったCDの聴ける車に買い替えて、『SUPER BESTⅡ』というアルバムを買ってきた小学生の時。『モーニングムーン』や『僕はこの瞳で嘘をつく』といった名曲が詰まってるんですが、中でも僕は8曲目の『ラプソディ』という曲がお気に入りで。それを聴こうと親父に車の鍵を借りて聴いていたらバッテリーが上がっちゃって、めちゃくちゃ怒られた思い出があります(笑)」

──松陰寺さんの思いもASKAさんに届くことを願っています。

松陰寺 「いえ、ASKAさんからは音楽を届けてもらえるだけで十分幸せです。どうもありがとう! (口笛で)ピューウ♪」

──お会いできてうれしかった芸人さんはいますか?

シュウペイ 「明石家さんまさんかな」

松陰寺 「確かにすごかったなあ! カッコよかったな。ほかにうれしかったのは、(コロコロチキチキペッパーズの)ナダルですかね。僕、ナダルがめっちゃ好きで、動画も見ていて。初めて見たのが『キングオブコント2015』だったんですけど、“妖精”ナダルが出てきた瞬間、“うわ、なんだこれ!”と思いました。後で後輩と知って衝撃を受けたけど、『M-1』直後に会えた時は感動しました」

シュウペイ 「めっちゃ写メ撮ったよね」

松陰寺 「撮った、撮った! (思いを伝えたら)喜んでくれましたよ。(ナダルのものまねで)『松陰寺さん!』って」

──似ていますね!(笑)。芸人さんでいえば、お二人の活躍をオードリーさんが祝福されたことも話題になりました。

松陰寺 「うれしかったですね。『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で若林(正恭)さんが『M-1』の僕らを褒めてくれた話はもう10回以上聞きました。番組は毎週聞いていたし、『ネタを見て泣いた』とまで言ってくれた時は逆に申し訳ないと思ったくらいです」

──4月8日にはレギュラー化して初回となる「有吉の壁~」(日本テレビ系)にも出演されますね。

松陰寺 「『有吉の壁~』は、ずっと出たかった番組なのでオンエアが楽しみですね。有吉さんのラジオもずっと聞いていたので、今でもお会いすると緊張するんですが、もし出られたらどんなことができるかシミュレーションもしていたので、出演が決まった時はうれしかったです」

シュウペイ 「そうだよね。本当にテレビの世界で仕事ができているって実感するな」

松陰寺 「“お笑いの壁を越えて芸人として成長する”というコンセプトの番組ですけど、今まで出られなかった身としては『有吉の壁~』自体が壁なので、まずは壁を越えられたことが感慨深いです」

──ありがとうございます。それでは、プライベートのお話も。春にお二人で一緒に出かけるならどこに行ってみたいですか?

松陰寺 「新潟で“春スキー”とかしたいですね」

シュウペイ 「一緒に?」

松陰寺 「一緒に!」

シュウペイ 「僕は東京・原宿の竹下通りかな。原宿駅から竹下通りの最後まで歩いてみる。コンビを組んだ当時は普通に歩いていたけど、今歩いたらどうなるのかなって。チヤホヤされたいわけじゃないんです。ただ“変化”を感じてみたいんです」

松陰寺 「昔、竹下通りでお笑いのチケットを売ったこともあったけど、誰も買ってくれなかったからなあ」

──最後に、松陰寺さんの「時を戻そう」という名言にちなんで、もし戻れるならいつに戻ってみたいですか?

松陰寺 「全然面白くないですけどいいですか?」

──はい! 逆に興味深いです(笑)。

松陰寺 「宇宙誕生の瞬間ですね。僕の人生で戻したいところはなくて、それよりももっと知らなきゃいけないことがあると思うんです。どうやって地球は生まれたのか、たくさんの学者たちが何年かけても知ることができなかった起源が分かれば、いろんな科学の矛盾も証明できると思うんですよ。これ、本気です!!」

シュウペイ 「僕は、初めて出た『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)ですかね」

松陰寺 「おい、リアルじゃねえか!」

シュウペイ 「もっと暴れたかったのに、一瞬考えちゃった自分がいて、気付けば終わっていました」

松陰寺 「そのことは忘れようとしていたのに…。いや、忘れちゃいけない。“あそこへ時を戻したい”と思い続けることが、同じ失敗を繰り返さないために大切なんだ。(口笛で)ピューウ♪」

【プロフィール】

ぺこぱ
昨年の「M-1グランプリ2019」で3位になり注目を集める。日めくりカレンダー「日めくり毎日ぺこぱあなたを包み込む、否定しない31のメッセージ」が発売中。

シュウペイ
1987年7月16日神奈川県生まれ。かに座。A型。

松陰寺太勇(しょういんじ たいゆう)
1983年11月9日山口県生まれ。さそり座。O型。

【番組情報】

「有吉の壁 レギュラーの壁を越えろ!2時間SP」 
日本テレビ系 
4月8日 午後7:00~8:54

有吉弘行がMCの人気番組がレギュラー化。「一般人の壁を越えろ!~」では、ぺこぱら芸人たちが商店街や熱海の街を舞台に、一般人に溶け込みながら面白い人を演じる即興ネタを披露する。

取材・文/井上佳子 撮影/尾崎篤志 
スタイリング/鍛冶古翔三

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