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藤原大祐☆配信ドラマ「中3、冬、逃亡中。」で闇を抱えた少年を熱演2020/03/18

現在配信中のドラマ「中3、冬、逃亡中。」(dTVチャンネル)で、傷心のアラサーOL・結城花菜(壇蜜)と逃避行を繰り広げる中学3年生・井野翔太を熱演している藤原大祐。昨年芸能界に入り、芝居経験がほとんどない中での大抜てきとなった本作についてや、史上最年少出演を果たした「15th Anniversary SUPER HANDSOME LIVE『JUMP↑with YOU』」のこと、プライベートについても話を聞いた。

──ドラマ「中3、冬、逃亡中。」は、男子中学生とアラサーOLの逃亡劇ですし、翔太という役も両親からひどい虐待を受けた経験があるという、ちょっとセンセーショナルで社会的にも考えさせられる作品ですよね。

「そうですね。でも、ドラマが決まったことがうれしかったですし、最初から青春キラキラ系ももちろんいいですが、こういう難しい役というのもやりがいがあるなって。しかも、翔太が自分と真逆の性格で、それもまた面白かったですね」

──ドラマでは、もちろん役柄とは分かっていても闇が深く見えたので、今お会いして、ギャップにびっくりしています(笑)。

「あははは! そうなんですよ。全然違うんです。今は僕、表情もありますし、口角もずっと上がっているけど、翔太ってそういうことは全然ないだろうなと思ったんです。現場では(共演の)壇蜜さんともほぼ会話をせずに、本当は話したかったんですけど、なるべく一人の時間を作ってずっと笑わないようにしていました」

──役について、髙橋泉監督には相談もされましたか?

「たくさんさせてもらいました。超新人にもかかわらず、おこがましいぐらいずっとプロデューサーさんや監督さんにいろいろと質問や提案をさせてもらって。撮影現場の設計上、カメラのアングルをどうしようかと皆さんが悩んでいた時に、ここどうですか? みたいなことも言っちゃいました。監督さんからは僕、“ジャックナイフ”って呼ばれていたみたいです(笑)」

──なるほど、グイグイ行ったんですね(笑)。

「はい、食らいつきました(笑)!」

──翔太という役の軸として、ブレずに持っていたことはありますか?

「何も信じないことですかね。自分のことも、誰のことも。普段の僕は、自分をめっちゃ信じてるんですよ。俺ならできる、みたいな根拠のない自信がすごくあるんです(笑)。ある意味本当に真逆だから、翔太の気持ちをつかみやすかったというのもあるかもしれません。俺ならこうするけど翔太はしないんだって、全部逆のことを考えて、道筋を立てていきました」

──複雑かつ壮絶な境遇の翔太の心情は、どのように理解しようとしましたか?

「とにかく何回も何回も台本を読みました。自分じゃない誰かになることって絶対にできないから、自分の中に問いかけて、引き出しを探したり、そういう種を作るしかないなと思ったし、それは台本にしか書いてないなと思ったんです。あとは、参考になりそうな映画も見ました。髙橋監督が共同脚本を書かれた映画『凶悪』(’13年)とか、テイストが似ているかなと思った『悪人』(’10年)や『怒り』(’16年)とか。でも結局は、そこまで決めるものじゃないと思ったので、ある程度下地を作った状態で現場に行って、実際に両親役の方とお芝居してみて、つかめたものでやっていました。最初はこういう役をできるのか不安で、探すのが怖かったんです。でも途中から楽しくなってきました。それぐらい本が面白くて。これをさらに良くしたい!っていう思いが出てきました」

──配信中ですが、自分でもご覧になりましたか?

「はい! 自分が出演している作品は初めて見たので、すごくシリアスなシーンでも、自分が出ているから面白くて、ずっとニヤニヤしていました(笑)。ここはもうちょっと見せ方あっただろ、みたいなところもやっぱりあったんですけどね」

──ドラマを拝見していて、すごく目が印象的だなと思いました。今の目と印象が全然違いますね。

「(ニッコリとして)めっちゃうれしいです! 人ってどこから見るかなと思った時に、絶対“目”だと思ったんですよ。だから目は大事だと思って演じていました。もし人が体の動きをすべて制限された場合、目しかないじゃないですか。だから目の動きで表現できるところは最大限したいなって」

──役に対してすごく深く向き合った作品になりましたね。

「そうなんです。もともとお芝居について何かを持っていたわけではなかったけれど、この作品を通して芝居感が変わったというか、いい意味で、諦めることでいいものができることもあるということを初めて知ったんです。僕は事前に100%用意して、それを現場でやろうと思っていたんですけど、70、80%ぐらいで持って行って、あとは現場で得られるものでやろうっていう、ちょっとリスキーなことを試してみたんです。そしたらやっぱり、現場の雰囲気で得られるものが大きくて、それがすごくよかったですね。本当にいろいろなことを経験できた現場でしたし、後から振り返った時に、この作品が最初のターニングポイントになる気がしています」

──ちなみに、壇蜜さんとは最後まであまり話さなかったんですか?

「いえ、途中から翔太と花菜がだんだん仲良くなっていくので、それに合わせて関係値を上げられたらいいなと思っていて、そろそろ話したいなと思っていたら、壇蜜さんからも声をかけてくださって、すごく優しかったです」

──クライマックスに向けての見どころを教えてください。

「警察から逃げているから、どんどん悪い方向にいってるように見えますが、でも僕は、闇の中にいる2人がわずかな希望の光に向かって進んでいく作品だなと思っているんです。見ていて、めっちゃハッピーだな、みたいなことはないと思いますが、2人にとって何が希望なのかというのが大事なのかなと思います」

──楽しみにしています。今回、インターネットTVガイドに初登場ということで、藤原さんの素顔も紹介したいのですが、お名前の大祐(たいゆ)は本名ですか? 名前の由来を教えてください。

「はい。父の名前に“祐”が付いていて、それより大きくなるっていう意味がまずあって、あと、外国人に呼ばれやすい名前がいいっていうのもあったそうです」

──先ほど翔太と真逆だと言っていましたが、自己分析すると、どういう性格ですか?

「超絶ポジティブ!」

──超絶、なんですね(笑)。それはいつからですか?

「もう、生まれた瞬間からだと思います(笑)。嫌なことがあっても寝たら忘れるし、でもそれを忘れて、駄目なものにしたくはないから、一応糧にはしているつもりなんですけど。でも基本的には寝たら気分は直るし、次の楽しみを探すタイプですね。一番大きな楽しいことをするために、今何ができるかなっていうことを逆算して、自分に近いことから考えて行動しています」

──とてもロジカルですね。そういう考えはどのように身に付いたんですか?

「小さい頃から親に言われていました。『真ん中に大きな目標を書いて、そこから枝分かれしたこと書きなさい』とか。5歳ぐらいから始まったのかな。小学校に入った頃にはもう、『将来を見据えろ』、みたいなことを言われていて。当時はやりたいこと、なりたいものは全然考えていなかったんですけど、世界で影響力のある人になりたいなと思っていました」

──すごい目標ですね!

「芸能界に入るまでは発明家に憧れていたんです。0から1を作れる人がかっこいいなって。1から膨らませていく人ももちろんすごいけど、0から1を作る人ってどういう考え方をしているんだろうなと思っていました。そうしたら、ありがたいことにスカウトをたくさんしていただいたことをきっかけに、たまたま役者という道が拓けたんですけど、役者も0から1を作る人だから、楽しいなと思ってやっています」

──お芝居の楽しさはどんなところにありますか?

「お芝居中も楽しいんですけど、役者としての日々が楽しいですね。これ絶対無駄だろって思うようなことも、いつかそういう役が来て生かせるかもしれないと考えたら、人生において無駄な時間って1秒もないなと思うようになりました」

──いつも気が抜けなくなっちゃいませんか?

「そうですね。でもそこまで深くは考えていないというか、超絶ポジティブなので(笑)。楽しく過ごしています」

──今、一番楽しいことや興味があることは何ですか?

「最近はキックボクシングに行っています。もともと紹介されてやってみたんですけど、汗かいてスッキリできるので気持ちよくて。しかも、ウエストがめっちゃくびれるんですよ(笑)!」

──今日の撮影の時に、自然とジャンプやターンをしていましたが、キックボクシングの影響ですか?

「あれはもう、もともと、というか。なんか跳んじゃうんですよね(笑)」

──家でリラックスしている時は、何をしている時が多いですか?

「音楽と映画ですかね。映画は前から好きなんですが、今の演技トレーナーさんや母の影響で、70年代のアメリカの映画とか、古いものを見ています。今度、邦画の原点である白黒映画も見ようと思っています。黒澤明監督の作品とかも見たいですね」

──所属事務所の恒例イベント「SUPER HANDSOME LIVE『JUMP↑with YOU』」が先月開催されましたが、最年少出演と話題になっていました。終えてみて、いかがでしたか?

「練習はきつかったんですけど、本番は本当に最高でした。それと、『ハンサム』ってスタッフさんの大変さがすごいんですよ。準備も毎日あったし、マネジャーさんも衣装部に入ったりして、全員で一丸となって取り組んでいて。ものづくりに対して全員が本気になることって、これまでに経験したことがなくて。だから、仕事ってすごいなって思いましたし、なんかうれしくて。すごく貴重な経験になりました」

──先輩たちとの共演はどうでしたか?

「先輩たちはやっぱりすごいなって思いました。皆さんそれぞれ素晴らしいですが、小関裕太さんが現役だと一番ハンサム歴が長くて、ダンスや歌の見せ方もすてきで、MCでの話し方もうまいですし、学ぶことがたくさんありました」

──事務所にはいろんな先輩がいらっしゃいますけど、憧れの先輩やお手本にしたい先輩はいますか?

「神木隆之介さんです。『ハンサム』の打ち上げの時に神木さんとお話しして、いろいろ教えてもらいましたし、僕に対してアドバイスもいただいたんですけど、それを聞いて、かっこいい人だなと思いました。もともとかっこいいのは知っていましたけど、後輩のこともちゃんと思ってくれているんだなって感動しました」

──ちなみにどんなコメントを?

「大祐は、純粋だけどその中にもちょっととげがあって、それが俺はすごい好きだから、そのとげは絶対に無くさないまま、誰よりも大きく伸びてほしいって。それを肝に銘じて、頑張っていきたいと思います」

──最後に、今後やってみたい役はありますか?

「今度は青春キラキラ系をやってみたいです(笑)! どんな役をやっても、お芝居をする楽しさは変わらないと思いますが、今回はシリアスだったので、コメディーもいいですし、ミステリアスな青春ものもいいですし…。とにかくいろんな役をやってみたいです!」

【プロフィール】

藤原大祐(ふじわら たいゆ)
2003年10月5日東京都生まれ。天秤座。AB型。「栄光ゼミナール」のWEB CMに出演中。7月15日からはじまる舞台「青春cm3」に出演予定。

【作品情報】

「中3、冬、逃亡中。」
dTVチャンネル
日曜 午後10:30配信

孤独な30代独身女性・花菜(壇蜜)と、虐待を受け、両親を殺害してしまった中学3年生の少年・翔太(藤原)の逃亡を描く。(全4話)

取材・文/四戸咲子 撮影/尾崎篤志 
ヘア&メーク/RYO(ROI) スタイリング/岡本健太郎

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