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話題のあのドラマは何位だったのか? 注目!2019年ドラマ録画視聴年間ランキング発表2020/02/26

「東京ドラマアウォーズ2019」授賞式より

 今回は、関東43万台超の東芝レグザ視聴データをもとに毎週紹介している「録画視聴ランキング」の1年分を大集計。2019年に放送されたすべての連続ドラマの、年間録画視聴ランキングを大発表していこうと思う。世帯視聴率では分からない、本当に視聴者が支持したドラマはいったい何だったのか?

 まずは19年に地上波で放送されたすべての連続ドラマを、各放送回ごとに集計した「放送回ランキング」の年間ベスト30を発表する。ポイントは1位を100とした場合の割合である(以下同)。

 こうして1年分を集計してみると、あらためて「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ)の際立ったレベルの高さが分かる。初回こそ25位と低めのスタートだったが、第2話で11位にジャンプアップ、3話以降はずっと90%以上の高い水準を維持した。結果的に全編通して破格の高ポイントで完結、多くの視聴者が固唾を飲んで物語を見守っていたことが伝わってくる。文句なしに19年の注目度ナンバーワンドラマだったと言っていいだろう。

 そしてそんな「3年A組」に唯一対抗しえたドラマが、木村拓哉主演のTBS10月クールの日曜劇場「グランメゾン東京」である。最終回一つ前の第10話は、「3年A組」上位独占の牙城を崩して第3位にランクイン。意地を見せた(もっともこの日は裏で「M-1グランプリ2019」が放送されていたおかげで録画視聴が伸びる、という追い風もあったのだが)。

 続いて、各ドラマの録画視聴ポイントの全話平均を数値の高い順に並べた、「平均録画視聴ランキング」の年間ベスト30を見てみよう。

 1位、2位を占めたのはもちろん「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」と「グランメゾン東京」であるが、続く3位に入ったのがTBS7月クールの金曜ドラマ「凪のお暇」である。後半グッとポイントを上げて7月クールでは最高ポイントを獲得、2019年を代表する恋愛ドラマとなった。そして4位には4月クールのTBS「わたし、定時で帰ります。」がランクイン。4つのクールからなかよく1本ずつがベスト4にランクインしたことになる。5位には2019年の流行語大賞にもノミネートされたヒットドラマ「あなたの番です -反撃編-」。第1部の「あなたの番です」は年間25位だから、反撃編に入っていきなり急上昇したことになる。あの原田知世扮する菜奈ちゃんの死がいかに衝撃的だったかということが分かる。

 そしてこちらも恒例の「最終回継続率」の年間ランキングを見てみよう。最終回継続率とは、最終回のポイントを初回のポイントで割った数値。最終回継続率が高い(=初回に比べ最終回のポイントがより高い)ということは作品内容に対する満足度が高い傾向にあるのではないかという仮説に基づいて、各ドラマの満足度を検証しようとする試みだ。初回の期待値が低かったにもかかわらず最終回を見た人が多かった作品ということで、視聴者によって面白さが発見された作品という解釈もできる。2019年の年間ベスト20はこちら。

 トップはNHKドラマ10枠の多部未華子主演「これは経費で落ちません!」。驚異の継続率189%で、初回のほぼ倍の人が最終回を録画視聴したということになる。まさにドラマの面白さと満足度が反映されてのこの数字であると言える。2位にはテレビ東京のドラマ24枠、よしながふみ原作の「きのう何食べた?」。西島秀俊、内野聖陽の絶妙のキャスティングが放送前から話題になっていたが、原作コミックを知らなかった視聴者からの支持も得たからこそのこの順位。ほかにも、3位のドラマ10「トクサツガガガ」、5位のよるドラ「腐女子、うっかりゲイに告る。」など個性的な作品が上位にランクイン。特にNHKが上位に目立つのは、民放ドラマのような派手なプロモーションではなく、クチコミやSNSなどによって発見されたドラマが多いということなのかもしれない。

 今回はもう一つ、最近増えている深夜ドラマに注目してみた。午後11時以降に始まる深夜帯ドラマの年間ベストテン。録画視聴の平均視聴ランキングと最終回継続率ランキングを一気に見てみよう。

 両ランキングでともに上位に入った「きのう何食べた?」を除くと、平均ではテレビ朝日のドラマが上位を占め、継続率ではNHKのよるドラの健闘が目立つ。ドラマ10枠のドラマも含めてNHKドラマの独自性は群を抜いており、数字自体は決して大きなものではないが、確実に支持を集めていると思える。スマホとSNSがこれだけ行きわたった今の時代、優れたコンテンツが見過ごされるということは逆になくなったと言い切っていいのではないか。面白い番組は必ず発見される。録画視聴をはじめとした、多様な視聴スタイルがますます重要になってきているということだ。2020年のテレビがますます面白くなるよう、今後もテレビの新しい見方を紹介していくので、お楽しみに!

Text=武内朗
提供:東芝映像ソリューション株式会社

武内朗(たけうちあきら)

TVアナリスト。東京ニュース通信社にて「TVガイド」「TV Bros.」編集長ほかを歴任。現在、株式会社ニュース企画代表。好きな言葉は博覧強記。3大フェイバリットコンテンツは、ビートルズ・ナイアガラ・魔法少女まどか☆マギカ。

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