遠藤憲一、朝ドラ「ブラッサム」で名物編集長・黒崎役「朝ドラの新風、ぜひ楽しんで」2026/10/29 08:15

NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「ブラッサム」(月~土曜午前8:00ほか)で、黒崎大三郎役を演じている遠藤憲一。黒崎は日本屈指の文芸雑誌「首都公論」を率いる編集長。豪胆な性格と鋭い審美眼で文壇を牽引(けんいん)する存在だ。
本作は、明治、大正、昭和を駆け抜け自由を求め続けた作家・宇野千代をモデルとした物語。主人公・葉野珠(石橋静河)は明治30年、山口の岩国に生まれた。実母は珠が2歳のときに亡くなり、父と継母によって育てられる。女学校を卒業後、代用教員として働き始めるも解雇され、故郷の岩国を追われることに。親戚を頼って上京したことで、珠は幼き日の夢を強く意識し、小説の懸賞応募から作家の道を切り開く。大正から昭和にかけて、関東大震災と戦争、結婚と離婚、倒産、そして借金……と、さまざまな困難にのみ込まれながらも、作家として生きることに向き合い、小説家として花を咲かせていく。
珠の才能をいち早く見抜く名物編集長・黒崎を演じた遠藤に、役への思いや印象に残っているシーン、作品の魅力について聞いた。
――出演が決まったときの感想を教えてください。
「ホームドラマ自体が好きなので、また朝ドラに出たいと思っていました。でも1984年に『ロマンス』、2010年に『てっぱん』、2017年に『わろてんか』と3作出て、ヒロインの父親役も続いたのでもう来ないかなと。さすがに今回は父親役ではありませんでしたが、黒崎という個性の強い役が来てうれしかったです。NHK大阪放送局に来たのは『わろてんか』以来約10年ぶり。全部覚えているようで、やっぱり忘れちゃっていました(笑)」
大食いでダイナミック、でも純度の高い感性を

――演じられる黒崎大三郎はどんな役ですか?
「黒崎は最初から大食いのシーンがあって、大きな声でよく笑うダイナミックな人。その勢いを出しつつ、作家の才能を見抜く能力に長けた鋭さや心の中の純度の高さというギャップを表現できたらいいなと思いました。きっと1行読めば作品のよしあしが分かるほど、研ぎ澄まされた感性を持っているのでしょうね。だから熱意を買って受け取った珠の原稿のさわりを読んだだけで、才能を感じたはずです。原石に出会うことが黒崎にとって一番の喜びだろうし、当時は女性作家もあまりいないので、実は誰よりも珠に期待しているのが厳しい言葉の中に感じられました。僕自身は黒崎のようにまっすぐグイグイ来る人、好きです。ズバズバ言うけれどもアイデア豊富な編集長だから、作家たちもエネルギーがもらえて霧が晴れるような気分になるんじゃないかな」

――井浦新さん演じる副編集長・山中との関係も見どころです。
「『首都公論』がいい結果を生んでこられたのは、直感でワッと行くタイプの黒崎と冷静な分析ができてきっちり理論で後押ししてくれる副編集長・山中(井浦新)の二人三脚だったから。山中役の井浦君とは過去に一度共演していますが、常に清潔感のある人です。穏やかな物言いの中に力があるところが昔から変わらなくてすてきですね」
原稿の感想を伝えるシーンに役の核が

――黒崎大三郎を演じるうえで、印象に残っているシーンは?
「一番初めに珠に原稿の感想を伝えるシーン(第5週 第24回)は大事に演じたかったし、自分の中で探って探って探りまくったとても印象的なシーンです。珠自身もあそこまで強く言われるとは思っていなかっただろうし、本当にこれでいいかな、でもやっぱりこれだなと思ったシーンですね。黒崎はストレートにすごいと言わず、あえて足りないものを見つけて本人に思いきりぶつけます。まずはここが黒崎という役の大きなポイントだと思って演じました」

――「ブラッサム」の見どころや視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。
「珠ほど波乱万丈な主人公は、朝ドラになかなかいないと思います。それゆえのテンポの速さも『ブラッサム』の楽しみの一つだろうし、当時としては相当勇気のある生き方をしているところが最大の見どころじゃないかな。朝ドラの新風という感じがします。この新しい風をぜひとも楽しんでほしいです。黒崎はとにかく生き急いでいる人ですが、仕事に対してはものすごく真っすぐ。これはどんな時代にも通じる大切なことなので、ご覧の皆さんにも伝わるといいなと思います。朝にしてはクセの強い役ですが、そういった部分も含めて楽しんでもらえたらうれしいです」
【番組情報】
連続テレビ小説「ブラッサム」
NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15 ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45
※NHK ONEで同時・見逃し配信
文/TVガイドWeb編集部
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