渡部篤郎、朝ドラ「ブラッサム」で珠の父・清治役「最後までひどい父親と思われても構わない」2026/10/08 08:15

NHK総合ほかで放送中の石橋静河主演の連続テレビ小説「ブラッサム」(月~土曜午前8:00ほか)で、葉野清治役を演じている渡部篤郎。清治は、岩国でも有数の蔵元「葉野酒造」の長男にもかかわらず、実家を継がずに暮らしている。娘の珠(石橋)をはじめ、家族へのしつけに厳しい人物だ。
本作は、明治、大正、昭和を駆け抜け自由を求め続けた作家・宇野千代をモデルとした物語。主人公・葉野珠は明治30年、山口の岩国に生まれた。実母は珠が2歳の時に亡くなり、父と継母によって育てられる。女学校を卒業後、代用教員として働き始めるが解雇され、故郷の岩国を追われることに。親戚を頼って上京したことで、珠は幼き日の夢を強く意識し、小説の懸賞応募から作家の道を切り開く。大正から昭和にかけて、関東大震災と戦争、結婚と離婚、倒産、そして借金……と、さまざまな困難にのみ込まれながらも、作家として生きることに向き合い、小説家として花を咲かせていく。
渡部篤郎が捉える清治の魅力「人を守ろうとする気持ちは強い」

――演じられる葉野清治は、どのような人物でしょうか?
「作品をご覧になった方が清治をどういう人物だと受け止めてくださるかが大事だと思っています。いろいろな捉え方や自由に感じられるのがドラマや映画の良さなので、最後までひどい父親だと思われても構いません。そのくらいの覚悟で臨みました。ただ、私から見ると清治は魅力のある人物です。嫌なやつなのかそうでないのか、興味を抱かせる存在だと思います。珠やリョウ(国仲涼子)、周囲に対して厳しいことも言いますが、人を守ろうとする気持ちは強いのではないかと思っていて、そこは意識して演じました。人は一人の中に欠点と人を思う気持ちの両方を持っていて、現代では受け入れがたい言動もありますが、それでも自分の生き方を貫きながら苦しみ、幸せを見つけていく人物だと思っています」
珠役・石橋静河は「感情のバランスが上手」

――珠役の石橋さんをはじめ、葉野家の印象・エピソードを教えてください。
「珠役の石橋静河さんは、役柄の感情とご自身の感情のバランスが非常に上手だと思いました。お芝居のテクニックや経験をしっかりお持ちであることに加え、ご本人の感情や感覚が珠という役にとても近いように感じました。リョウ役の国仲涼子さんは、役への挑み方がとても素晴らしい方です。過去に朝ドラのヒロインを経験され『いずれは母親役を』という思いを持っていらして、その部分の強さを感じました。『思い』は、お芝居において技術以上に伝わるものがあると思います。リョウさんは、立っているだけでも、黙っていても、一つ一つのたたずまいがとてもすてきでした」
――珠や家族と清治の距離感の変化は、どう感じながら演じられていたのでしょうか?
「脚本にあえて書かれていないト書や、すべてを書き込むことができない部分は、俳優がつくっていくものだと思っています。脚本を読みながら、『この場面ではこれくらいの距離感かな』と、自分の中で組み立てて演じていました。これは『ブラッサム』に限らず、自分のやり方でもあります。俳優の仕事は感情や言葉だけで成り立つものではなく、カメラマンや美術、小道具など、いろいろなスタッフと一緒に、緻密な計算で作り上げていくものなのではないかと思います」
葉野家に流れる“深い愛情”「それぞれの思いを感じ取って」

――「ブラッサム」の見どころや視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。
「無謀なことを言う父親と、それを受け入れている家族ではありますが、一人一人が深い愛情を持っているように感じています。決してそれを強く押し出しているわけではありませんが、視聴者の皆さんに感じ取っていただける部分なのではないかと思います。清治から娘や息子たちへの思い、そしてリョウさんから珠や清治への思いなど、葉野家それぞれの思いを感じ取っていただけたらうれしいです。そして、この作品が少しでもご覧になる方の生きる力になれたらと願っています」
【番組情報】
連続テレビ小説「ブラッサム」
NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15 ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45
※NHK ONEで同時・見逃し配信あり
文/TVガイドWeb編集部
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