多部未華子「シャドウワーク」で壮絶DVに挑む 桜井ユキはJO1・川西拓実の“ぶりっこ謝罪”を暴露2025/11/17

WOWOWで11月23日に放送・配信がスタートする「連続ドラマW シャドウワーク」(日曜午後10:00)の完成報告会が行われ、主演の多部未華子をはじめ、共演の桜井ユキ、川西拓実(JO1)、石田ひかり、寺島しのぶが登壇した。DV被害に苦しむ女性たちが“逃げ場所”としてたどり着くシェアハウスを舞台に、そこに隠された“あるルール”をめぐって揺れ動く人間模様を描く衝撃のミステリーで、会見ではキャスト陣が作品の魅力や撮影の裏側を語った。
本作は、「連続ドラマW 誰かがこの町で」に続き、佐野広実の同名小説を映像化。夫からの日常的な暴力により心を失いかけた主婦・紀子(多部)が、江ノ島の一軒家で共同生活を送る女性たちと出会い、少しずつ本来の自分を取り戻していく。しかしその家には、誰にも打ち明けられない“秘密のルール”が存在し、物語は思いも寄らぬ方向へ動き出す。重い題材でありながら、女性たちの静かな連帯と再生への力を描いたヒューマンミステリーとなっている。

多部は、DV被害者である主人公・紀子を演じるにあたり、「台本を読んだ当初は『本当にこんなことが起こるのだろうか?』と信じられない気持ちが強かった」と率直に語る。夫から暴力を受け続け、心身ともに限界に達した女性という役柄に向き合う中で、「実際にこうした目に遭っている方がいるという現実を思うと、紀子の持つ“強い意志”“一本筋の通った部分”だけは失わずに大切に演じたい」と強い思いを抱いたという。
作中では痛々しいDV描写も登場する。多部は「不謹慎かもしれませんが『どうしたら痛々しく見えるか』をすごく考えました。痛々しくなければ、その後の展開につながらない」と、スタッフと何度も話し合いながらシーンづくりに臨んだことを明かした。
また、紀子がシェアハウスで“ルール”に直面する場面については、言葉にならない感情をどう表現するかが鍵だったという。「紀子はセリフがないシーンが本当に多いんです。シェアハウスのシーンでは、しのぶさん(寺島)とひかりさん(石田)が会話している中で、紀子の葛藤や発見はすべて“言葉にないお芝居”でした。一瞬一瞬を見逃してはいけないと思いながら現場にいました」と繊細な演技の裏側を語った。
一方で、現場は和気あいあいとした空気だったそうで、「楽しすぎて、一度その緊張を忘れてしまうくらい楽しい時間もあった」と笑顔を見せる。だが、いざ重いシーンに入ると、現場の空気は一変。「さっきまで雑談していたのに、しのぶさんが急に『このシーンってさあ』と役の話に入ると、その瞬間、スタッフも監督も空気が変わる。ピリッとまではいかないけれど、ちゃんと締まる時間があって、その切り替え方が本当にすごかった」と共演者たちの集中力に刺激を受けたことを振り返った。

刑事・北川薫を演じる桜井は、薫について「見た目はすごく強い女性に見えるけれど、内側には抱えているものが多い人」と分析し、「人を救いたいという思いや、正義感が誰よりも強い。だけど同時に、誰にも見せたくない弱さも抱えている。だからこそ、とても危うい一面を持った人物だと感じました」と語った。
撮影前半は川西との刑事パートが中心だったが、後半からシェアハウスのメンバーと合流。「場の空気がガラッと変わっていくので、刑事パートとの“橋渡し”的なポジションにある薫を演じるのはとても楽しかった。まだ完成版を全部見たわけではないですが、作品を通して空気が変化していく様子は大きな見どころになるはずです」と期待を込めた。

本格ミステリー初挑戦であり、社会人役も初めてとなった川西は、キャスト一覧を見た時点で「自分で大丈夫かな?」と不安に襲われたと打ち明ける。「めちゃくちゃビビってしまって」と笑いながらも、「作品に携わる以上、壁はないと思っているので、全力でいつも通りやることだけを心がけました」と覚悟を持って現場に入ったという。
撮影のほとんどを共にした桜井については、「普段のお話でも、お芝居でもすごく引っ張っていただいた。本当の先輩のように接してくださって、勉強になることばかりでした」と深い感謝の意を述べた。また、「寺島さんとは今日がお会いするのが初めて」と話す一方で、「舞台を見に行かせていただいたことがあって、『あの方と共演するんだ!』と期待していたのに、一度もシーンがなくて」と苦笑。「安心した部分と、やってみたかったなという気持ちの両方があります。また機会があればぜひ」と目を輝かせた。

会見では、司会者が「実際にも仲が良さそうですが?」と尋ねると、川西が「え、実際っていうのは……?」と照れたように返し、桜井が「実際仲良かったです、すごく」と即答。川西も「はい、仲いいです。楽しく撮影させていただきました」と笑った様子から、劇中さながらの“バディ感”が伝わってきた。
俳優として互いに尊敬できる点について尋ねられると、桜井は「びっくりしたことがある」と切り出す。川西が「まだお芝居全然経験ないので」と話していたにもかかわらず、荒木が薫に感情を吐露するシーンで見せた集中力とエネルギーに強い衝撃を受けたという。「一気に行ける力がすごくて、山田篤宏監督も『素晴らしかった』とおっしゃっていました」と絶賛した。

しかし同時に、「すごい時と駄目な時の差が激しい」と続け、桜井にカメラが向けられているシーンで、川西が突然セリフを忘れてしまい、「あっ、ごめんなさい」と口パクで謝りながら、どこかぶりっ子のような表情を浮かべていたという。「私が映ってるのに、『この人ふざけているのかな?』と思いました(笑)。その後も『わ〜、ごめんなさ〜い!』って来るんですよ」と、“愛されキャラ”ぶりを暴露した。
これを受けた川西は、「もう……大先輩の前で絶対ダメじゃないですか」と、当時の焦りを振り返りつつ、桜井が「セリフが出てこないのは仕方ないよ」と優しくフォロー。しかし直後に、「でも、かわいさで乗り切ろうとするのはどうなの?」とツッコミを入れると、川西は「すみません……」と当時の“ぶりっ子謝罪”を思わせる愛嬌(あいきょう)たっぷりの表情を浮かべ、その場は笑いに包まれた。

石田は、出演オファーを受けた際の心境について「最初にプロットをいただいたんですけど、それが本当に面白くて。私の役もとてもやりがいのある役だと思いましたので、すぐに『やらせていただきます』とお返事しました」と振り返る。
演じた路子は、DV被害者をシェアハウスへ導く看護師であり、住人たちと社会をつなぐ橋渡し的な存在。「路子は、自分自身も過去に被害を受けている者として、弱い立場に置かれる人たちの気持ちがよく分かる人物です」と語り、その内面の強さと優しさを意識しながら役に向き合ったという。さらに、「“生きていくためにはこれしかない”という強い使命、“被害者たちが生き抜く道はこれしかない”という究極の葛藤を抱えながら、強い使命感を持って人生を歩んでいる女性だと思い、そこを心がけながら演じていました」と、役への深い理解と覚悟をにじませた。

また、江ノ島のシェアハウスを共同運営する昭江を演じた寺島は、作品に込められたテーマに強い思いを示した。「このシェアハウスに来ている人たちは、どこかしらの傷を持っている。言い方をすれば弱者ですよね。性被害、動物虐待、幼児虐待、ストーカー被害…。弱い立場の人間が、強いとされるものに踏みにじられてしまう。現実でも起きていることです」。そして、「強者が黙っている弱者に何をしているのか、視聴者に“怖いな”と少しでも感じてほしい。警察は泳がせてばかりいないで早く捕まえてよ、と自分の役を演じながら思ったほど」と、力強いメッセージを残す。
寺島は撮影現場での自身の立ち位置についても言及。「私はいろんな人の話を聞いて、まとめて…という感じでした。芝居の話も少しはしたけれど、それ以外にも出演者たちの会話が本当に面白くて、『なんでこんなに適材適所なの?』と感心しました。キャラクターと俳優が持っている部分がすごく近い。キャスティングの方はどうやってここまで分かるんだろうと、びっくりしました」と語り、現場の調和をたたえた。また、「寡黙で頑固」だと言う山田監督についても、「監督が考えていることをスタッフの皆さんが的確にくみ取って、テンポよく撮影してくれた。疲弊したキャラクターを演じる中で、スパッと撮ってもらえたのは本当にありがたかった」と振り返った。
会見の終盤には、作品のテーマにも通じる「個々が抱えるルール」の話題へ。劇中、主人公・紀子がたどり着くシェアハウスには、住人たちを守るための“あるルール”が存在するが、会見ではそれになぞらえ「自分の家族のルール・自分自身に課しているルール」について、キャストがフリップを使って回答した。

トップバッターの多部は「足首を常に温める」と掲げ、「本当にどうでもいいことなんですけど…」と照れ笑い。「寒い季節に入ってきたので、特に足首のケアが大事。ぜひ皆さんにも温めていただきたいです」と語り、会場もほっこりとした空気に包まれた。
続いて桜井は「観葉植物は年に1個まで」。その理由について「好きすぎて買いまくっていたら置くところがなくなってしまって…。部屋もベランダも植物だらけで、どうしようもなくなってしまったので、自分の中で、年に1個までと決めています」と説明した。
川西は「夜風を浴びる」と自分のルールを披露し、「夜は不安なことやつらいことを思い出してしまうことがあるんですけど、夜風に当たると気持ちがリセットされる。日本の四季それぞれの夜風を感じられるのが好きで、寝る前に必ず浴びます」とコメント。すると、自身が足首を温めると話していた多部の発言になぞらえ、川西が自ら「足首は温めながら」と付け加えたが、会場の反応が思ったより薄く、「ややウケですね…」と照れ笑いを浮かべ、場を和ませていた。

寺島は「ギブアンドテイク」と記し、「もらったら何かしら返す。全部返す必要はないけれど、少しでも返すことで人間関係が豊かになり、平和な風が流れると思う」と語った。「やられたらやり返すということではなく、人との交流はそういう行き来があったほうがいい」と、作品に通じるテーマとともに自身の思いを述べた。
石田は「私はもう何もしません。皆さんおのおので」と回答。「娘が2人いて、大人が4人いる家なので、『家事から卒業します』と宣言しました。『コップもスプーンもお箸も、シンクに残さないで』と言ってるのに、結構残っているんですよ。これどういう意味? といつも思います」と笑いを誘い、「もっと早くこうしておけば良かった」と本音を吐露した。
その後、会見はラストへ。キャストたちは改めて作品への思いを語った。まず川西は「荒木という役は、若者代表・男性代表の視点から物語を見ることができる役。視聴者の皆さんに近い立場だと思うので、一緒にDVのことを理解して、学んで、成長していってほしい。僕のシーンはあまり重くない部分もあるので、休憩しながら見ていただけたら」とコメント。さらに「本当にレベルが違う。いろんなシーンが、ここにつながってくるのか! と驚くので、一話一話大切に集中して見てほしい」と呼びかけた。
石田は、作品全体について「本当に重いテーマではあるのですが、“人としての尊厳を踏みにじられた者”と、“踏みにじる者”。その両者を描いています」と語り、物語の核心に触れた。続けて、「あらがわなければ私たちは生きていけない。そうした究極の葛藤を抱えながら生きる人々の姿を、ぜひ見ていただければうれしいです」と真っすぐに言葉を紡いだ。
寺島は「私の周りの何人かが1話を見て『久しぶりに次が気になるドラマに出合えた』と言ってくれた」と手応えを語り、「WOWOWに加入して、このドラマを見ていただけたら損はさせません」と胸を張る。
桜井は「私たちの日常で起こるネガティブで色の強い出来事は、自分の身近で起こらないとなかなか知ろうとしない。でもそれはすごく怖いこと。DV被害者が実際にいるということを、まず、知ることが大切だと思っています。作品を見て知っていただくだけでも大きな一歩。そこからドラマとしての見どころや希望、教訓のようなものを感じていただけたら」と、作品が持つ“気付きの力”を語った。

最後に多部は「ただエンターテインメントとして楽しんでいただきたいという思いもありますが、この物語は傷を負った女性たちが自分を信じ、周りを信じ、一筋の希望と勇気と決意を持って人生を切り開いていく物語」と力強く語る。「DVに限らず、困難な状況にいる方にとって、何かを救うきっかけになる作品になれば。そしてWOWOWに加入して、全5話を何度も見ていただけたら」とアピールした。
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