「舟を編む」西岡正志役の向井理「成長する子どものように、辞書が大きくなっていきます」2025/07/01 06:00

作家・三浦しをん氏による原作小説を基にしたNHKの連続ドラマ「舟を編む ~私、辞書つくります~」(火曜午後10:00)が、NHK総合の「ドラマ10」枠で6月17日にスタートした。
池田エライザが主演を務める本作は、ファッション誌編集部員から辞書編集部に異動となった新入り社員・岸辺みどり(池田)が、個性豊かな編集部員たちとともに、言葉に向き合いながら辞書「大渡海」を完成させるまでの歳月を描いた物語。原作では馬締光也(野田洋次郎)が主人公だったが、ドラマではみどりの視点で新たに描かれた。
昨年BSプレミアム・BS4Kで放送され、ギャラクシー賞第62回上期入賞、東京ドラマアウォード2024連続ドラマ部門優秀賞、第40回ATP賞奨励賞を受賞するなど高く評価された話題作が、視聴者からの熱い要望を受け、ついに地上波で放送中。
向井理が演じる西岡正志は、チャラそうに見えて、いざという時、機転の利く、頼れる男。宣伝部で「大渡海」発売に向けてさまざまな企画を推し進めている。向井は、「見た目や言動の軽さに反して、辞書作りを裏で支えようとする熱意を意識していました。直接辞書を編さんする仕事ではないですが、宣伝や広報活動を通して辞書を作る。その仕事にしっかり向き合っているイメージでした」と役作りについて明かす。
本日放送の第3話では、西岡“は水木しげる”を敬愛する秋野教授(勝村政信)との対峙(たいじ)する。「同じくNHKで水木しげるさんを演じたことがあるので、何か運命的なものを感じました。教授を説得するシーンでは辞書編集に対する思いと、水木さんへの敬意がぶつかる象徴的なシーンになっています。改めて辞書を作ることの難しさも感じました」と撮影を振り返った。

さらに、本作が、ドイツのワールドメディアフェスティバル金賞やギャラクシー賞など多くの賞を受賞したことについて、「どこの国にも辞書はあると思いますが、そのもの自体を作る仕事にスポットを当てる作品はあまりないのかと思います。また、日本語特有のニュアンスや文化、言語の変化も興味を持って受け入れられたのだと思っています」と思いを述べた。
最後に、第3話の見どころについて「少しずつ成長する子どものように、辞書が大きくなっていきます。そのたびにどの紙を使うか、装丁はどうするかなど壁にぶつかります。最後はなぜ現在この『舟を編む』をドラマ化したのか答え合わせができると思います」と語った。
BS放送時からの短縮版ではあるが、再編集した今回の地上波版も見応えは十分。辞書という誰もが一度は手にしたことのある分厚い本。そこには、作り手たちの想像を超える情熱と時間が注がれている。「ヤバい」に無数の意味を持たせ、空気を読み、雰囲気で済ませることも多い現代だからこそ、辞書作りを通して“言葉は誰かを傷つけるためではなく、誰かを守り、誰かとつながるためにある”という希望を伝える作品になっている。
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