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「雨上がりの僕らについて」池田匡志&堀夏喜が役作りのためにやっていることとは?2025/05/27

「雨上がりの僕らについて」池田匡志&堀夏喜が役作りのためにやっていることとは?
左から)池田匡志、堀夏喜

 テレ東ほかにて、池田匡志堀夏喜FANTASTICS)がダブル主演を務める、ドラマNEXT「雨上がりの僕らについて」が7月2日に放送スタート。らくたしょうこさんの人気同名BL漫画を実写ドラマ化したものだ。池田が奏振一郎役を、堀が真城洸輔役を演じ、ネガティブピュアボーイ×押し強めな天然男子が繰り広げる、心温まるボーイズラブを描く。

 TVガイドWebでは、クランクインを前に池田と堀にインタビューを敢行。本作に感じる魅力やそれぞれ役どころに感じるギャップ、今回が初共演となる互いの印象などを語ってもらった。さらに、それぞれが愛する存在の話題も…。

――まず、脚本を始めて読んだ時にどのような印象を受けましたか?

池田 「静かな雰囲気でありながら、声にならない叫びのようなものを感じました。派手な出来事は起こらないのですが、みんな心の中では小さな嵐が巻き起こっていて。そして、それはきっとこれまで誰しもが一度は経験したことのある現象なのかなとも。とても優しい作品だなと感じました」

 「いま池田くんも言ってくれたように、奏と真城の日常が描かれている自然な作品なのですが、どんどんその世界観にひきつけられて、あっという間に最後まで読み進めてしまいました。そのナチュラルさがすごく魅力的だなと思います」

――それぞれ本作でダブル主演を務めると聞いた時はいかがでしたか?

池田 「僕は、この作品が初のダブル主演作なんです。お話をいただいたとき、期待と不安が静かに胸の中に広がったのを覚えています。台本を読み進めていく中で奏という人物の繊細さや優しさに静かに心が揺さぶられていき、この役に飛び込んでみようと覚悟が決まりました」

 「僕もBL作品でダブル主演を務めさせていただくのは初めてなのですが、同じグループのメンバーが何人かBL作品に出演していて、その作品を楽しく見ていたので、“僕もBL作品に出られるんだ!”というワクワクと同時に緊張感も感じました。いろいろな感情が湧き上がってきたのを覚えています」

「雨上がりの僕らについて」池田匡志&堀夏喜が役作りのためにやっていることとは?
左から)池田匡志、堀夏喜

――池田さんは奏を、堀さんは真城を、どのような人物だと捉えていますか?

池田 「奏は誰よりも繊細で優しく、誰にも言えない孤独を抱えて生きていて。強さも弱さもあり、喜怒哀楽がはっきりしているので、感情が分かりやすいのかなと思います。高校時代の親友であり、特別な思いを寄せていた真城と再会し、変わっていく姿を楽しみにしていただきたいです」

 「真城はとにかく元気で天真らんまんで、自分の感情のままに動き、発言をするようなキャラクターです。でも、その明るさの裏にはコンプレックスや家庭の事情など、奏同様にいろいろなことを抱えていて。二面性があるといいますか、光と闇の両極を持ち合わせている人物でもあるのかなと思います」

――それぞれご自身とシンパシーを感じる部分はありますか?

池田 「僕自身もわりと喜怒哀楽は分かりやすいのかなと思います。ただ、思ったことはわりとすぐ口に出してしまうので、そういう部分は違いますね」

 「僕はもう全く違っていて、通じているのは体を動かすのが好きという部分くらい。特に、真城を演じるのに自分の中にはない明るさを出さなくてはいけないので、そこは少し大変なポイントです。ただ、最近すでに真城に引っ張られている部分が結構あって、以前よりも明るくなった気がしています」

「雨上がりの僕らについて」池田匡志&堀夏喜が役作りのためにやっていることとは?
池田匡志

――お2人は本作が初共演とのことで、お互いの第一印象を教えてください。

 「これ、池田くんも同じことを言うと思うんですけど…“色が白いな”と(笑)。お互い“白いな”って言っていたよね(笑)」

池田 「そうですね。僕も堀くんの第一印象は“白いな”でした(笑)。あと、スタイルの良さに驚いたのと、話し方がおっとりしていて柔らかい雰囲気が出ていて、そこもすてきだなと思って」

 「ありがとう。でも、池田くんも舞台などに出ているだけあって、発声が素晴らしいんです。こうして普通に話しているだけでも、もうすごくいい声で。芯がある話し方もカッコいいなと思いますし、いい意味で見た目とのギャップを感じました」

池田 「よく言われます(笑)。見た目に反して、声が低いんですよね」

――役柄としては同い年ですが、実際には堀さんが2歳上ということで、現場ではお兄さん的な役割も…?

 「いえ、それが全く意識していないんです(笑)。僕自身がお兄さんキャラではないのと、お芝居に関しては池田くんに勉強させてもらうことばかりなので」

――すでに数回顔を合わせているということですが、2人でいる時はどんなお話をされているのでしょうか。

 「お互いの趣味の話が多いです。僕であればトレーニングやランニング、音楽のレコード集めのこととか」

池田 「確かに。僕は家でできる楽器や漫画、ゲームが好きで、違うところがあるからこそ面白いなと思いながら話しています」

 「あと、本読みの時に池田くんが“撮影期間中は敬語をやめていいですか?”と聞いてきてくれて、そこからお互いにタメ語で話すようになって。そこからどんどん距離を縮められたかなと思っています」

「雨上がりの僕らについて」池田匡志&堀夏喜が役作りのためにやっていることとは?
堀夏喜

――現在クランクインを前に、どう演じていこうとプランニングしていますか?

池田 「僕は奏が黙っている瞬間や会話の間、そしてしぐさや目線に彼の孤独や不安、そして希望が詰まっていると思っていて。言葉にならない思いというのが、目の奥や呼吸の揺れに表れるんじゃないかなと。そこを意識して、奏を表現していきたいです」

 「僕は見た目もそうですが、私生活も演じるキャラクターに寄せたいタイプで、それがそろった時にやっと落ち着いて役に入っていける感覚があって。最近、トレーニングを以前ほどたくさんはしていなかったのですが、真城を演じることが決まってからは自然とどんどん回数が増えていって、体がアクティブモードになったといいますか。やっと髪を短く切れたのもそうですが、“ここから入っていくぞ”と心の整理がついて、いい準備段階を踏めているかなと思っています」

池田 「それでいうと、僕と奏は性格が正反対なので、まず日常に寄り添えたらなと思い、奏と同じく1か月くらい前から豆苗を育て始めました(笑)。奏のきれい好きなところもそうですが、料理やお弁当を作ってみたり、そういうところから作品に溶け込んでいけたらいいなと思っています」

――監督やスタッフの方からどういうふうに演じてほしい、などのリクエストはあったのでしょうか。

池田 「先ほども話題に出ましたが、僕は地声が低く、そのまま話すと強く聞こえてしまうことがあって。監督ともお話して、演じる時は普段よりも柔らかく話すことを心がけています」

 「僕は“ここは絶対に原作とリンクさせたい”という部分はしっかり監督と話し合いつつ、僕ありきの真城になれたらいいなと考えています。原作モノに出演させていただく時に、キャラクターをまねするだけでは僕が演じる意味がないというのはいつも思っていて。きちんと真城を演じながらも、どこかに僕の人間味も込めていきたいです」

――奏と真城は高校時代に出会いますが、お二人の高校生活はいかがでしたか?

池田 「サッカー部に入っていたのですが、朝から補修を受けて授業、部活が終わったら塾に行く…という感じで、わりと忙しい学生生活を送っていました。地元が徳島なのですが、田舎なので遊べるところが当時はショッピングモールか映画館くらいしかなくて、休みは大体友達とそのどちらかにいました(笑)」

 「僕は小学生の頃からずっとダンスをやっていて、高校時代はもう地元の友達よりもダンスを通じてできた友達の方が多かったです。土日の昼間にクラブを借りて、若いダンサーを集めてデイイベントをやったり…そういう遊び方を覚え始めた頃でした(笑)」

「雨上がりの僕らについて」池田匡志&堀夏喜が役作りのためにやっていることとは?
左から)池田匡志、堀夏喜

――作品名にちなんで、それぞれ“雨上がり”の思い出も教えてください。

池田 「僕自身は結構“晴れ男”だと思っています。例えば、学生の頃にサッカーの試合をやっていて、僕らが負けていた時は雨が降っていたのに、逆転して勝った時には晴れていたことがあって。それこそ雨上がりで虹がかかりそうな…。天気も味方してくれたのかなと思って、それはすごく記憶に残っています」

 「最近この作品の本読みがあって、始まった時は大雨が降っていたんです。でも、進めていくうちにだんだん雨がおさまってきて、逆にまぶし過ぎるくらいにピカーっと日が差してきて。終わった時には、雨が上がってきれいな夕焼け空になっていたんです。それがすごくこの作品っぽいな、タイミングがすごいなと思って、なんだかうれしかったですね」

――続けて、お二人が最近“愛”している存在を挙げていただくと?

池田 「足つぼをグッグッと押せるアイテムが好きで、家でずっと押しています(笑)。押していると疲れが取れる気がするんです」

 「僕はワインかな。元々そんなにお酒は強くなく、たくさん飲む方ではなかったのですが、最近1周回って好きになってきて。“ゆっくりおいしく飲むお酒は最高だな”と思えるようになりました。同じ事務所の皆さんとワーッとレモンサワーを飲むのも好きですが(笑)、しっぽりと家でワインを飲むことがリラックスにもなっています」

――最後に、読者の皆さんへ本作のアピールをお願いいたします。

池田 「言葉にならない痛みや思いを抱えて生きてきた2人が数年の時を経て出会うのですが、それはただの再会ではなく、新しい人生が始まる瞬間でもあって。少しずつその線がつながっていき、やがてお互いの居場所になっていく。その過程がリアルに描かれているのが、この作品の魅力の一つだと思っています」

 「時に劇中で問題も起こりますが、基本的にはすごく優しく、見ている自分のことまで包み込んでくれるような作品です。皆さんが生活を送る中での“小さな幸せ”にあらためて気付かせてくれるようなお話でもあるので、ぜひゆっくりと楽しんでいただけたらうれしいです」

「雨上がりの僕らについて」池田匡志&堀夏喜が役作りのためにやっていることとは?
左から)池田匡志、堀夏喜

【プロフィール】
池田匡志(いけだ まさし)

1999年12月13日生まれ。徳島県出身。O型。主な出演作は「王様戦隊キングオージャー」(テレビ朝日系/2023年)、ドラマ「買われた男」(テレビ大阪ほか/24年)、映画「闇金ドッグス」(24年)、舞台「ZIPANGU~遥かなる路~」(25年)など。6月26日より上演される朗読劇「ROOM2025」に出演予定。

堀夏喜(ほり なつき)
1997年8月6日生まれ。愛知県出身。A型。FANTASTICSのパフォーマー。主な出演作は、映画「HiGH&LOW THE WORST X」(2022年)、「女子大小路の名探偵」(23年)、ドラマ「少年のアビス」(MBSほか/22年)「サブスク不倫」(MBSほか/23年)、「スパイの人事部」(CBCテレビ/24年)、「きみは面倒な婚約者 プラチナ編」(テレビ朝日/25年)など。

【番組情報】
ドラマNEXT「雨上がりの僕らについて」

テレビ東京、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送
7月2日放送スタート
水曜 深夜0:30~1:00
※テレビ大阪:7月クール放送予定

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【締め切り】2025年6月24日(火)正午

取材・文/TVガイドWeb編集部



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