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「芸能人とファンの間の壁が壊れる瞬間をお届けしたい」総合演出・山内健太郎が語る思いとは。Hey! Say! JUMP・有岡も推し活の実態に感動――「推しといつまでも」(連載コラム 第2回)2023/05/22

「芸能人とファンの間の壁が壊れる瞬間をお届けしたい」総合演出・山内健太郎が語る思いとは。Hey! Say! JUMP・有岡も推し活の実態に感動――「推しといつまでも」(連載コラム 第2回)

 TBS系にて毎週月曜午後10:00から放送中の「推しといつまでも」の裏話や制作秘話、見どころなどを毎回インタビュー形式でお届けする連載コラム。

 第2回は「推しといつまでも」を企画した総合演出の山内健太郎さんに、番組誕生のきっかけや、5月22日放送の「推しが我が家にやってくる ダチョウ倶楽部ゲスト出演回」についてお話を伺いました。

――番組スタートから約1カ月たとうとしていますが、反響などはいかがでしょうか。

「かなり反響があり、他局のディレクターさんや放送作家さんなどの関係者から『すごい番組が始まったね』というお声をいただきました。私だけではなく、エンドロールに名前が載った制作陣にもいろいろな人に声をかけられたと聞きました。あまり表には出ないですが、関係者からも反響があったなという感触はあります」

――視聴者の声はいかがでしたか。

「関係者だけではなく、視聴者の方からSNSで『毎週見たい!』という感想が非常に多く見受けられたのが本当にうれしいです。1回目の推しゲストが純烈さんだったのですが、純烈さんのファンの方が『次週も見てみよう』と言ってくださったのはありがたいなと感じました。そういう反響が毎週積み重なっている実感はあります」

――今回のダチョウ倶楽部さんをおもてなしする回で、印象に残ったエピソードなどありましたらお聞かせください。

「ファンの方のおもてなしの一つで、“おでんを普通に味わって食べていただきたい”というのが出てきます。ダチョウ倶楽部さんと長年のお付き合いがあるカンニング竹山さんも、『普通におでんを食べるダチョウ倶楽部さんは初めて見ました。プライベートでも見たことがないです(笑)』とおっしゃっていて、貴重な映像になっていると思います。ダチョウ倶楽部のお二人も『これ(おでんを普通に食べるところ)はテレビで流すと怖いな』と言いながら味わって食べていて、スタジオでもリアクションが大きかったですね。普通におでんを食べるだけなのにインパクトがあるというのは、ダチョウ倶楽部さんならではですよね」

「芸能人とファンの間の壁が壊れる瞬間をお届けしたい」総合演出・山内健太郎が語る思いとは。Hey! Say! JUMP・有岡も推し活の実態に感動――「推しといつまでも」(連載コラム 第2回)

――撮影中の裏話や秘話などはございますか。

「撮影中のテープチェンジでカメラを止めた時に、寺門(ジモン)さんがおもてなしを受けたことに対して『こんなにありがたいことがあるんだな、こんなことってあるんだな』と、肥後(克広)さんと一緒に素のトーンで語っていたのが印象的です。そしてロケが終わった際、ダチョウ倶楽部のお二人が私に『ファンの方がおもてなしの準備を頑張ってくれて本当にうれしかった』と言ってくださいました。それを見て、もてなしたファンの方の気持ちが届いているなと、うれしい気持ちになりました。そういった推す側、推される側の表情など、いろいろなことが伝わるような番組を作っていきたいです」

――感慨深い瞬間が見られるのは心を打たれてしまいますね。そのほか、クスっと笑顔になったエピソードはありますか。

「ファンの方がダチョウ倶楽部さん推しの応援うちわを30分かけて作る動画を早回しで見せるシーンがあるのですが、それを見た有岡大貴さんが『応援うちわを作っているところを初めて見ました! 自分たちのファンも、うちわに限らずこうやっていろいろと時間や手間をかけてライブに来てくださるのか』と、あらためて実感していたのがよかったです」

――この番組の発案者が山内さんと伺いました。

「竹村武司さんという構成作家の方と一緒にこの企画を考えたのですが、竹村さんが出してくれたのが、今の“推しが我が家にやってくる”という企画の原型に近かったのです。それとほぼ同じ企画を私が10年前に書いていて『この企画、やりたかったんですよ!』となり、一気に話が見えました」

――この番組を作ろうと思ったきっかけは何ですか。

「私は30年ぐらいB’zを推しているのですが、B’zが2013年に離島で開催したライブのDVDを見たのがきっかけでした。島中がお祭り騒ぎになり、最後にツアートラックがフェリーに乗って帰っていく時、港まで町の人たちがやって来て、手を振りながら見送るというシーンを見て衝撃を受けたのを覚えています。芸能人が誰かに会いに行くことで幸せになる人がこんなにもいるのかと思い、その準備期間を描くという企画を10年前に書きました。残念ながら当時はその企画が通りませんでしたが(笑)。私も長年にわたって推している存在がいるので、この企画は“うれしいと怖いが半々で同居する企画”で、そこからリアリティーが生まれると確信がありました。そして、竹村さんがその企画を書いたきっかけも、まさかの同じB’zの離島ライブだったんです!」

――すごい偶然ですね!

「竹村さんが『私もそれを基にこの企画を書きました』とおっしゃった時は大変驚きました。そういった偶然もあり、2人の中では完全にイメージが固まっていたスタートです。ただ、放送が始まってからは、私たちが想像もつかなかった奇跡のようなことがロケで起きているなと思っています」

――どのような番組を目指していたのでしょうか。

「“見てよかった、出てよかった番組”を作りたくて、それを企画書の1ページ目に書きました。番組を作っていると誰かを傷つけてしまうようなことが少なからずあり、恐らく自分もその一端に関わっていたこともあったと思います。40代に突入してからは、“自分が作るなら全員が幸せになる番組を作りたい”というのが気持ちとして大きくなりました」

――MCのお二人の起用もそういう思いからでしょうか。

「指原莉乃さんと川島明さんと一緒に別の番組をやっていた時に、ゲストに出てくれた方への気遣いが細やかで、すごく気配りをする方だなというのが印象に残ったこともあり、おもてなしをする番組に合っていて良い方向に進めばいいなと思いました。初回収録の後にお二人が『すごい番組が始まりましたね』『いい番組ですね』とおっしゃってくれたので、自分の思いが伝わったのもうれしかったです」

――山内さんが、さまざまなシーンの楽曲プレイリストを公開しているのをSNSで拝見しました。「推しといつまでも」のプレイリストも放送回数を重ねるごとに曲が加わっていますが、楽曲の入るタイミングなどはいつ思いつかれるのでしょうか。

「“この曲を聴いたら、番組のこの回が思い浮かぶ”というのがあるので、自分の思い出作りとして作っています。例えば、TRFの『BOY MEETS GIRL』を聞くと、3月に放送をしたDJ KOOさんの回でファンの方が盛り上がっている姿が思い浮かびますし、南野陽子さんの回でしたら『春景色』を親子で歌うシーンが印象的だったので、という感じでプレイリストに入れています。5月8日放送の有岡さんが推しに思いを伝える回だと、最後のサウナで流れていた時の曲が入っています。私のSNSをわざわざ見に来てくれる人に少しでも楽しんでもらえたらなという思いもあり、公開をしています」

「芸能人とファンの間の壁が壊れる瞬間をお届けしたい」総合演出・山内健太郎が語る思いとは。Hey! Say! JUMP・有岡も推し活の実態に感動――「推しといつまでも」(連載コラム 第2回)

――それでは、番組の見どころをお願いします。

「この企画を文字で発表した時、ファン同士で嫌な思いをするのでは…と思った方がたくさんいらっしゃいました。ファンの家に芸能人が行く本当の目的は、推す側と推される側がダイレクトに交流した時に、今まで見たことない芸能人の一面が垣間見える、その瞬間を伝えたかったというのがあります。毎回ロケに行くと、おもてなしの最初は『お邪魔します』という感じでお互い緊張しているのですが、撮っているうちにその壁が壊れる瞬間というのがどの回も必ずあり、推される側の見たことのない一瞬の表情などが見られる番組になっています」

――最後に、番組を楽しみにしている視聴者へメッセージをお願いします。

「『自分の推しにも気持ちが届いているのかも!』と思えたり、自身が誰かを応援するという気持ちが報われたりと、誰かを応援することの尊さと応援されることの尊さが伝わるようになればと番組を作っているので、推しがいる方は一度見ていただけたらと思います。推しがいないスタッフもいるのですが、この番組を作っていくと『推しがいるっていいな、すてきだな』という感想も出てくるので、人生の楽しみ方を見てみるつもりで一度ご視聴いただけたら、芸能人の知らない顔を見ることができたり、新たな娯楽として楽しんでもらえたりするのではと思います。推しがいる人もいない人も、自分を重ねつつ番組を観賞してもらえるとうれしいです」

「芸能人とファンの間の壁が壊れる瞬間をお届けしたい」総合演出・山内健太郎が語る思いとは。Hey! Say! JUMP・有岡も推し活の実態に感動――「推しといつまでも」(連載コラム 第2回)

【プロフィール】

山内健太郎(やまうち けんたろう)
毎日放送のプロデューサー・ディレクター。30年以上の推しはB’z。「おもてなしをするなら稲葉(浩志)さんにソイラテ、松本(孝弘)さんにお酒を用意し、喉のケアのために夏でも鶏鍋を食べる稲葉さんのためにおいしい水炊きを振る舞いたいです!」。

【番組情報】

「推しといつまでも」
TBS系
月曜 午後10:00~10:57

取材・文/TBS担当 山本恵代



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