「シナントロープ」の此元和津也が第44回向田邦子賞に決定!2026/04/21 16:52

優れた脚本作家に贈られる向田邦子賞の選考会が4月21日に東京都内で行われ、第44回の受賞は、2025年10月6日~12月22日に放送された「シナントロープ」(テレ東系)の脚本を手がけた此元和津也氏に決定した。
授賞理由は「深夜営業でありながら、入り口は広く明るく、メニュー豊富なアイデア料理の店のような作品。人と人が話す、それだけでドミノが倒れるように物語が飛躍していくさまは言葉の活劇であり、会話劇の理想。愚かなはみ出し者たちを同じ目線で、その魅力を丸ごと引き受けて描いていく筆致が向田邦子賞にふさわしい」と述べられた。
【此元和津也コメント】

この度は名誉ある賞をいただき本当にありがとうございます。「シナントロープ」は“いろんな動物が共生していく”という意味。人間にも当てはまるのではと思い、このタイトルにしました。もちろんスタッフさん、キャストさんの力添えもあってこの「シナントロープ」という作品が生み出されたと思うので、皆さんに感謝の気持ちです。
【プロフィール】
此元和津也(このもと かづや)
大阪府出身。2010年漫画「スピナーベイト」で漫画家としての活動をスタート。13年に連載開始した漫画「セトウツミ」は映画、テレビドラマ化された。漫画以外の領域へも活動の場を広げ、19年にドラマ「ブラック校則」(日本テレビ系)で脚本家デビュー。主な脚本作品はTVアニメ「オッドタクシー」(テレ東系/21年)、劇場アニメ映画「ホウセンカ」(25年)など。現在「週刊ヤングジャンプ」にて漫画「カミキル-KAMI KILL-」(原作)を連載中。
【選考委員 コメント】
※岡田惠和氏(第20回受賞者)は体調不良のため欠席
■大森寿美男氏(第19回受賞者)

「とても個性的で不思議な作品。セリフや先の読めないストーリーが面白いのですが、それだけではなく、無気力だけど妙に真面目で現代を浮遊するような若者たちの空気感が醸し出されている。青春群像劇としても見られますし、そこにミステリー要素やノワールのような雰囲気もある。いろんなものが詰め込まれていて渋滞している作品なのですが、それを見事に独自の世界観でまとめられている。志もレベルもすごく高い作品であり作家。心から向田邦子賞を贈りたいと思いました」
■大森美香氏(第23回受賞者)

「私はドラマがオンエアしていた時から次週がどうなるんだろうと楽しみに拝見していました。選考時に実際の脚本を読ませていただき、緻密な様子や登場人物の個性に奥行きがあり、とても一人一人が魅力的に浮き上がってきて。この脚本を読んだ役者さんたちもすごくインスピレーションを受けて演じていらっしゃったんだなと感じました。このような作品をこれからももっと見てみたいですし、この素晴らしい作品であれば(他の審査員の)皆さんと一緒に向田邦子賞として『この方です』と言えるなと思い、私も一票入れさせていただきました」
■井上由美子氏(第25回受賞者)

「個性的で素晴らしい作品でした。ミステリーで連続ドラマを作る場合、一つの謎があり、それを解決し、また謎が提示されていくという順番になる。この作品は一つ一つの謎の解決がゆっくりだったり早かったりとバリエーションがあって、ただ考察するだけではなく、謎を楽しむ形になっていたことがとても面白かったです。連続ドラマではどうしても初回に全てを投入し、引きつけるような内容になることも多いのですが、『シナントロープ』は見ていくうちにだんだん面白くなって、いろんな顔が出てくるところがとても良かったと思いました」
■坂元裕二氏(第26回受賞者)

「これまでにも此本さんは『セトウツミ』『オッドタクシー』などで一貫して若者たちを描いてこられた。此本さんの作品の多くはファミレスやコンビニの前で話しているような人たちのそばにある物語を同じ目線に立って描いており、そのすぐそばから段々とサスペンスやミステリーに飛躍していき、日常を離脱していく。そんな物語の紡ぎ方がとても見事。現代的な強い作家性をお持ちの方だなと思いました。そういう意味で向田邦子賞にとてもふさわしい作品であると思いました」
【作品情報】

作品:「シナントロープ」
放送日・放送局:2025年10月6日~12月22日(テレ東系)
監督:山岸聖太
音楽:江﨑文武
チーフプロデューサー:祖父江里奈、平賀大介
プロデューサー:前田知樹、原田宗平、神戸麻紀、竹迫雄也
制作協力:アスミック・エース
制作:テレビ東京、P.I.C.S.
製作著作:「シナントロープ」製作委員会
出演:水上恒司、山田杏奈、坂東龍汰、影山優佳、望月歩、鳴海唯、萩原護、高橋侃、遠藤雄弥、アフロ、森田想/染谷将太 ほか
<向田邦子賞とは>
故・向田邦子さんがテレビドラマの脚本家として、数々の作品を世に送り出し活躍してきた功績をたたえ、現在のテレビ界を支える優秀な脚本作家に贈られる賞として、1982年に制定。選考は歴代受賞者らによる向田邦子賞委員会が担当。前年度に放送されたテレビドラマを対象に、選考委員がノミネート作品を選定。本選を含めて4回の討議を経て受賞作品を決定している。選考委員は大森寿美男氏、岡田惠和氏、大森美香氏、井上由美子氏、坂元裕二氏(向田邦子賞受賞順)。
関連リンク
この記事をシェアする
ドラマガイド(最新シーズン)Drama Guide Season
【2026年春】TVドラマガイド
2026年の4月・5月・6月に放送の春ドラマを曜日別の一覧で見やすく紹介!
朝ドラ「風、薫る」、月9「サバ缶、宇宙へ行く」、波瑠×麻生久美子W主演「月夜行路」や「LOVED ONE」「今夜、秘密のキッチンで」のほか、「あきない世傳 金と銀3」などのBS&WOWOWの新ドラマの情報を総まとめ☆
作品の出演者、主題歌や追加キャスト、あらすじ、記者会見リポートなどの最新情報を随時追加更新中!
【2026年冬】TVドラマガイド
2025年の1月・2月・3月に放送された冬ドラマを曜日別でまとめて紹介!
日曜劇場「リブート」、松山ケンイチ主演「テミスの不確かな法廷」、K-POP業界が舞台の「DREAM STAGE」、竹内涼真&井上真央共演「再会~Silent Truth~」、「おコメの女」のほか、BS放送ドラマWOWOWの作品も含め、出演者、主題歌や追加キャスト、最新のあらすじ、記者会見リポートなどの情報を掲載☆
















