舞台「セラピーゲーム」NAOYA&冨田侑暉、原作とドラマの世界観を美しく繊細な表現で魅せる2026/01/22 19:00

NAOYA(MAZZEL)と冨田侑暉(龍宮城)がダブル主演を務め、12月24日に最終回を迎えたドラマ「セラピーゲーム」(水曜深夜0:59、関東ローカル)。現在、1月25日まで東京・日本青年館ホールで開催中の舞台「セラピーゲーム」の、ゲネプロオフィシャルレポートと写真が到着した。
シリーズ累計130万部を突破した、BLアワード・シリーズ部門4年受賞の人気作品「セラピーゲーム」が、1月16日〜1月25日に東京・日本青年館ホールで舞台化。失恋したばかりの獣医学生・生嶋静真役の冨田、恋に臆病なゲイのカメラマン・三兎湊役のNAOYA、湊の兄でうさぎ専門店の店長・樹役の佐藤瑠雅、静真の弟・翔平役のHAYATO(XY)らが続投し、テレビドラマさながらの世界がそのまま舞台上で感じられるのも本作の大きな魅力。原作とドラマが持つ繊細な“心の距離”を、舞台ならではの生身の温度で体感させてくれる作品だ。


公演期間も折り返しを迎えるにあたり、追加公演を含む全14公演が完売するなど、開幕前から注目を集めた本作のゲネプロのオフィシャルレポートと写真が公開。一般チケットは完売しているが、当日引換券のみ当日まで販売中となっている。さらに、1月24日・25日に上演される4公演は、Huluにてライブ配信が決定しており、全8パターンの視聴チケットを発売中。各ライブの配信終了後、準備が整い次第〜2月11日午後11:59まで(終了時間は全公演共通)、見逃し配信も行われる。

物語は、目覚ましのアラームが鳴り響くホテルの一室からスタートする。湊はミックスバーで静真と出会い、勢いで一夜を共にしてしまう。翌朝、静真がその出来事を全く覚えていないことに戸惑い、問い詰めていく湊。不安定な心情を抱えた2人の関係性がテンポよく描かれていく。湊と静真のぎこちなくも切実な感情の揺れが、セリフの間や視線、呼吸の変化によって丁寧に描かれており、特に湊の“踏み出したいのに踏み出せない”臆病さと、静真の“自分の気持ちにまだ名前をつけられない不器用さ”が、舞台上でより立体的に伝わってきた。


2人が雨宿りをするシーンは本作屈指の名場面で、音楽・ダンス・照明・映像が溶け合い、2人の感情が静かに、しかし確実に高まっていく様子が非常に美しく表現されている。湊が静真を誘うという、原作では刺激的に描かれる展開を、本作では2人の距離の変化や仕草によって丁寧に表現。息をのむほどの繊細さと美しさ、しなやかさ、そして思い合う気持ちが指先から伝わり、客席には緊張感と静けさが同時に広がり、物語の大きな転換点として強い印象を残した。


一方、静真と湊がデートに出かける遊園地のシーンでは、アドリブを交えた掛け合いコーナーが設けられ、公演ごとに異なる内容が披露される。キャスト同士の軽妙なやりとりや意外な一面が明かされ、客席からは笑いと拍手が起こった。物語の緩急をつけると同時に、ライブ感を楽しめる構成となっている。


樹役の佐藤、翔平役のHAYATOら脇を固めるキャスト陣も、物語に自然な広がりを与えている。家族や身近な存在として主役2人を支える役割を担い、恋愛だけにとどまらない人間関係を描き出していた。


物語の中盤、湊が過去のトラウマを思い出す場面は、本作の心理描写の中でも特に印象的なシーンとなっている。恋に踏み出すことを恐れる理由が明確に言語化されるのではなく、断片的な記憶と感覚として立ち上がる構成が、湊の心の傷の深さを際立たせていた。このシーン以降、2人の関係性は“ひかれ合う存在”から、“互いの弱さを知った上で向き合おうとする関係”へと質を変えていく。相手の痛みを完全に理解することはできなくても、理解しようとする姿勢を持ち続けること。その積み重ねが、2人の距離をゆっくりと縮めていく過程として丁寧に描かれていた。

音楽でも観客を魅了する本作は、物語のポイントとなる場面では、湊と静真をはじめとするキャラクターたちによるオリジナル楽曲が披露され、心情の変化を音楽でも表現している。テレビドラマとリンクする場面も多く、湊がゲームの始まりを宣言してカメラのシャッターを切ると、オープニングテーマである龍宮城の「SUGAR」が流れ、これから紡がれる物語への期待が一気に高まる。さらに物語終盤、エンディングテーマであるMAZZELの「Only You」に重ねられた2人の未来を想起させる演出は、観客の心を優しく包み込んでやまない。

舞台「セラピーゲーム」は、原作やドラマの世界観を尊重しながら、舞台ならではの表現で再構築された作品である。繊細な心理描写と、観客との距離の近さを生かした演出により、見る者を物語の中へと自然に引き込む公演となっていた。

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