菅田将暉「理解するのに時間が…」超本格SF「火星の女王」出演も自身は「ノーCG俳優(笑)」2025/11/24 16:46

NHK総合・BS4Kで、12月13・20・27日に放送される、放送100年を記念した特集ドラマ「火星の女王」(土曜午後10:00)の完成試写会が行われ、白石アオト役の菅田将暉、ガレ役のシム・ウンギョン、チップ役の岸井ゆきの、北村役の滝藤賢一が登壇した。主人公リリ役のスリ・リンは別仕事のため不在だったが、ビデオメッセージで作品への思いを伝えた。
物語の舞台は2125年、人類が火星に移り住み約40年がたった未来。多様な地域から10万人が移住し、惑星間宇宙開発機関・ISDA(イズダ)の支配の下で暮らしている。火星生まれで視覚障害を持つリリ(スリ)は、地球で暮らす恋人・白石アオト(菅田)に会うため宇宙船に乗ろうとするが、その矢先に誘拐されてしまう。
事件の裏には、火星出身ながら異例の出世を遂げたISDA火星副支局長ガレ(シム)や、最古の入植地〈コロニーゼロ〉で過酷な労働を強いられるチップ(岸井)らが抱える火星の現実が深く結び付いていることが次第に明かされていく。一方、地球でも火星と連動する形で不可解な超常現象が発生し、人類が築いた均衡は静かに崩れ始める。放送100年の節目に、NHKの科学番組チームが加わり、“100年後に本当にあり得る世界”を追求した本格SF大作だ。

菅田は脚本を読んだ感想として、「理解するのにむっちゃ時間がかかった」と笑いつつも、「ロマンや愛がたくさん詰まっている。未来を描いているけど、結局は人間のこと。普遍的なテーマがしっかり詰まっています」と声を弾ませた。
菅田が演じるアオトのパートは日本が主な舞台。「実は僕のシーン、あまり火星っぽさがなくて(笑)。ロケーションもアナログなものが多くて」としながら、「進化したテクノロジーの先にも、人の温度がちゃんとあるんだなと感じました」と、現代と地続きの未来像に共感を寄せる。
さらに現場では、多言語社会という設定ならではの苦労も。火星コロニーでは個人用AI端末「モビィ」を耳に装着し、通訳からスケジュール管理まであらゆる情報処理を瞬時にこなす。菅田は「記録さんが一番大変だったと思うんです。『さっきのインドの方、アドリブで何て言っていました?』『フランスの方、なんで怒っていたんでしたっけ?』みたいなやりとりがめちゃくちゃ多くて」と明かし、撮影スタッフをねぎらった。

火星パートを担うシムは、「100年前でも100年後でも、人と人をつなぐ気持ちは変わらない。そのテーマに強くひかれました」と真剣な面持ちで語る。労働者チップ役の岸井も、「いろんな国の人たちが生活する火星は、いまの社会とも地続き。手を取り合うのは現代でも大切ですよね」と実感を込めた。
一方、地球側で真相を追う記者・北村を演じる滝藤は、「台本を読んだ時は『これ映像化できるの!?』と思った」と苦笑い。「でも完成映像を見たら、本当にある世界みたいで、得体の知れない迫力があった。アナログに必死で生きる人間の面白さがちゃんと映っている」と胸を張った。
撮影現場は、それぞれ環境も大きく異なった。火星側では洞窟ロケが多かったといい、岸井は「画に水が映ってはいけないので、雨が降るとスタッフさんが必死に隠していました(笑)」と裏側を紹介。地球側は極寒ロケが続き、菅田が「僕と滝藤さんは“ノーCG俳優”なんです(笑)。寒いところも多くて」と明かすと、滝藤は「火星のハイテクな世界を描いているはずなのに、西伊豆の森で穴に落ちたり、ドローンで追われたり…映るとすごく小さいのにね(笑)」と自虐気味に語り、笑いを誘った。

主人公リリ役のスリ・リンとのエピソードも。菅田は「初めての顔合わせの時、リンさんがギターを弾いていたんです。日本語での芝居、視覚障害の設定、歌にギター…すごくたくさんのミッションがあるのに、本当に楽しそうで。こちらまで楽しくなって、一緒にセッションしました」と当時の空気感を伝えた。
会見では、“もし火星に行けるなら?”という質問も飛んだ。菅田は「行きたくないかな」と即答しつつ、「でも、簡単に行けるなら…行きたい気持ちも出てきた。重力とか興味はあります。行って何をすればいいのか分からないけど(笑)」と本音をのぞかせ、思わず登壇者がほほ笑む一幕も。岸井は「旅行感覚で行けるなら行きたい」と前向きに話し、滝藤は「半年以上かかるなら…いいかな」と現実的な意見を述べた。

最後に、注目キャラクターを尋ねられると、菅田は「菅原小春さん演じるマル。岸井さんとのやりとりが本当に面白い」と即答。シムは「マルは存在感がすごい。それに、隣で演じている岸井さんの芝居にも毎回感動していました」と続いた。岸井は「ガレがどう変わっていくのか、ぜひ見守ってください」と力を込め、滝藤は「松尾スズキさん。説得力が段違いで…」と語る。菅田も「松尾さん、すごかったですね」と深くうなずき、互いの魅力を称賛し合った。
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