福士蒼汰主演「東京P.D. 警視庁広報2係」、広報課を舞台にした社会派ドラマが始動2025/11/07 05:00

フジテレビ系で、2026年1月にスタートする火9ドラマ「東京P.D. 警視庁広報2係」(火曜午後9:00)で、福士蒼汰が主演を務めることが決定。警視庁の広報課に異動となる主人公を演じる。そして、緒形直人の出演も発表された。
本作は、広報と捜査現場の刑事の意地とメンツ、対立と葛藤を描く完全オリジナルストーリーの社会派警察ドラマ。警視庁記者・報道記者を経験した者が原案者となり、リアリティーにどこまでもこだわり抜き、広報という立場で事件解決に向けて奔走する姿を、事件発生時のメディアの裏側とともに描く。タイトルにある“P.D.”とは、Police Departmentの略である。
東京都の治安を守る巨大警察組織・警視庁。その中でも「広報課」は、組織の内外をつなぐ情報のハブとして重要な役割を果たしている。まるで人間の体でいう“皮膚”のように、外部との接点となるこの部署には、警視庁のあらゆる情報が集まる。しかし、その実態は一般にはほとんど知られていない。広報課は業務の幅が広く、内部は三つの係に分かれている。1係は庶務や音楽隊を担当し、2係は報道対応を担う。そして3係は、ドラマ制作への協力やバラエティー番組、雑誌などメディアへの露出対応を行っている。
それぞれの係が異なる役割を持ちながら、警視庁の“顔”としての機能を果たしている広報課。今回のドラマでは、そんな広報課の知られざる日常と、事件の裏側に迫る姿が描かれる。
警視庁広報課の中でも、報道対応を担う「2係」は、組織内外で極めて重要な役割を果たしている。内部的には、事件発生時の記者会見の準備や情報管理の調整、捜査幹部との折衝、さらには記者と捜査部門との間での情報の橋渡しなど、緻密な対応が求められる。一方、外部に対しては、メディアとの関係構築を通じて、時には情報を活用し、時には戦略的にリークするなど、情報のコントロールを試みる場面もある。その業務は一筋縄ではいかず、警察組織の“顔”として、報道対応の最前線で日々奮闘しているのが2係の実態だ。
警視庁広報課2係は、重大事件の発生時にも重要な役割を担っている。殺人事件が起きた際には捜査本部の会議に出席し、誘拐事件ではメディアと「報道協定」を結び、情報の取り扱いを調整しながら事件解決に向けて動く。
本作では、捜査一課への配属を目前にしていた主人公の刑事が、ある理由で広報課2係に異動となるところから物語が始まる。広報という立場から警視庁内部で起きるさまざまな事件や人間関係を描き、組織の裏側に迫る。サスペンス要素に加え、仲間との絆や葛藤を描くことで、社会派警察ドラマとしての深みを持たせたエンターテインメント作品となっている。
福士が演じるのは、蔵前橋警察署の刑事・今泉麟太郎。捜査一課の刑事になることを目指して警視庁に入庁し、次の異動で念願の配属が確実だと信じていた今泉だったが、届いた辞令は意外にも「広報課2係」への異動だった。広報課は記者との関係が深く、情報発信の最前線に立つ部署。過去の事件のトラウマから報道関係者に苦手意識を持つ今泉にとって、この異動は予想外の展開となる。物語は、そんな今泉が広報課で奮闘する姿を通して、警視庁という巨大組織の内側で起きる事件や人間関係を描いていく。
フジテレビ制作ドラマで主演を務めるのは「恋仲」(15年)以来、約10年ぶりとなる福士は、「約10年ぶりと聞いて僕も驚きました。前回は『恋仲』と聞いて、当時22歳の月9でキュンキュンするようなドラマをやっていました(笑)」と懐かしみ、「今回、10年ぶりに帰ってきて、そして緒形直人さんとご一緒できるということで、ドラマ自体も社会派でまた違った自分を見せることができるのではないかと思っています」とコメント。
さらに「“警視庁広報2係”という、あまり知られていないことをドラマ化するのは面白いと思いました。本作のプロデューサーがメディアの記者出身ということで、台本を読み進めていくのも毎話楽しみにして読んでいます」と期待を寄せている。
台本を読んだ感想を聞かれると「台本を読むまでは広報2係というものの存在や、実際に何をしているのかをあまり詳しく知らなかったのですが、“広報はこんな仕事をしていたんだ”という裏側や、メディアとの間にこんなつながりがあるんだなと知ることができて、とても面白く読ませていただきました」と述べた。
演じる今泉については、「僕が演じる役はひょんなことから広報課に異動するのですが、やる気がめちゃくちゃあって、刑事になりたいというキャラクターです。なので、最初は広報って何をやっているところなのかという疑問を持ちながら動いていくのですが、その中でやる気と広報がかけ算されていい方向に向かっていくのかな? やっぱり捜査一課に入りたいのかな? みたいなキャラクターです」と説明した。
そして「『東京P.D. 警視庁広報2係』は、広報の仕事内容や事件の裏側でのメディアの動き、そして広報メンバーの一人一人の登場人物がいろんな感情を持って動いているんだということが伝わる社会派ドラマになっていると思います。ぜひご覧ください」とアピールした。
福士蒼汰と共演する緒形直人が演じるのは、広報課2係の係長・安藤直司。今泉が異動してきた先で、彼を陰ながら支える存在だ。安藤は酒と宴会を好む陽気な性格ながら、元捜査一課の刑事として鋭い洞察力を持ち、記者との駆け引きにも長けた“切れ者”。一見すると抜けた印象を与えるが、実は広報課内で最も記者たちを巧みにコントロールしている人物でもある。そんな安藤には、未解決事件にまつわる過去があり、物語の中でその秘密が徐々に明かされていく。
「僕だけのマドンナ …and I Love Her」(03年)以来、約22年ぶりにフジテレビドラマへ出演し、本作で福士と初共演を果たす緒形。本作への出演が決まって「僕はデビューがフジテレビ開局30周年記念作品の映画『優駿 ORACIÓN』(1988年)という作品なので、実は僕はフジテレビ出身の俳優です(笑)。久しぶりのフジテレビドラマ、頑張りたいなと思っています」と意気込み、「フジテレビの作品は恋愛ものが多いイメージなのですが、これだけ社会派な内容のドラマはなかなかないのではないかと思います。いいドラマを福士くんと作っていきたいなと思っています」と付け加えた。
続けて「骨太で硬派な社会派ドラマができるのではないかなと思っています。広報は警察組織と記者の間に立たされた、繊細なポジションだと思っています。その辺りも見ている視聴者の皆さんがきっと面白く感じる作品になると思っています」と手応えを感じている様子。
安藤役に関して「元捜査一課の刑事で、ワケあって今は広報課にいます。無類の酒好きというキャラクターです(笑)。福士蒼汰さんが演じる今泉をしっかりとフォローしながら、全力で事件に立ち向かっていきたいなと思っています」と話した。
最後に「警視庁の広報課が舞台のドラマをやります。あまり見たことがない側の作品だと思いますので、僕らも気合を入れて臨んでいきたいと思います。ぜひご覧いただけたらと思います」とメッセージを寄せた。
この度、フジテレビで“初”となる三つの試みに挑戦することも明らかになった。一つは、本作の脚本が“ライターズルーム方式”を採用していること。ライターズルーム方式とは、主に海外作品で取り入れられている脚本制作の一つで、複数の脚本家が集まり、作品全体のストーリーや各話の構成などを共同で執筆するシステム。近年では、ドラマ「3000万」(2024年/NHK総合)や「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」(23年/Prime Video)で採用された方法で、フジテレビでは初となる全話脚本をこのライターズルーム方式で制作する。
二つ目は、これまであまり描かれることのなかった広報課が舞台の連続ドラマを初めて制作する。広報を舞台にしたドラマは、TBS系の日曜劇場「空飛ぶ広報室」(13年)や、22年に放送された単発ドラマ「木のストロー」(フジテレビ系)などがあるが、フジテレビが広報課を舞台に連続ドラマを制作するのは今回が初めて。警視庁の広報課という未知の領域を背景に、個性豊かな登場人物たちが織り成す人間ドラマが展開される。情報発信の最前線で奮闘する姿を通して、これまでにない視点から警察組織の内側に迫る意欲作となっている。
三つ目は、FODとの共同制作で地上波×配信のコラボレーションドラマに挑戦する。season1として26年1月クールで地上波ドラマとして放送後、season1の終了後からFODでseason2の独占配信を行うことが決定。season1とseason2を通して、総力を結集し既存の連続ドラマ以上のクオリティーを誇る壮大なスケールで物語を展開していく。
ドラマの企画・原案・プロデュースを担当する安永英樹氏は、「日々、さまざまなテレビ、新聞などのメディアやSNSで事件や事故のニュースを見聞きしない日はないと思います。では世の中に影響を与えかねないその情報はどうやって世に出ているのか? それは正しい情報なのか? 捜査当局やメディアの恣意(しい)的なものになってはいないだろうか? その時に警察組織にとってなくてはならない重要な存在が広報課です。事件事故の広報はもちろん、組織のPRもする一方で組織を守るためにも奔走し、“世間”“メディア”と“組織”の間で揺れ動く警視庁の広報課のあまり知られてこなかった物語が、ここにあります」と語り、自信を見せている。
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