「世界体操」ついに開幕！ 橋本大輝、岡慎之助ら体操男子の公開試技会密着レポート2025/10/17 07:00
現在発売中の月刊TVガイド2025年11月号でも特集を掲載している「第53回世界体操競技選手権大会」が、いよいよ10月19日からインドネシア・ジャカルタで開催！ 大会を前に、10月9日に行われた「第3回体操男子ナショナル強化合宿 公開試技会」のレポートを届ける。
橋本大輝「世界一だなと思える演技を見せたい」
まずは、男子個人総合で出場予定の橋本大輝（日本生命/セントラルスポーツ）。全体的に安定しており、特に、後半に入れていたE難度の“アドラー1回ひねり”を最初に入れる構成に変えた鉄棒では圧巻の演技を披露。演技構成を変えたことについては、「高校の時の先生にもアドバイスを受けていた。角皆（友晴）選手と同じ演技構成。後半の演技に余裕が出て動きがコンパクトになったので、腕も楽だし、着地も狙いやすくなった。すごくいい決断だった」と言う。
当日は「本番の6時間前の午前4時に起きました。1回、3時に目が覚めてキツッて思いました（笑）」とのこと。「やっぱり橋本大輝が世界一だなと思える演技を見せたい。負けるのは嫌。演技内容もたぶん世界一難しいぐらいのものをやってきていると思う」と自信をみなぎらせた。
岡慎之助「10月に入って一番良く、自信になった」
橋本と同じく男子個人総合で出場予定の岡慎之助（徳洲会体操クラブ）は、今年9月6日に行われた「第57回全日本シニア体操競技選手権大会」で鉄棒の練習時に落下し、腰のけがが心配されていた。しかし、試技会では鉄棒の3連続の技も成功させ、つり輪、平行棒、鉄棒で着地加点を獲得。「10月に入って一番良かったかなと。前々日の通しから結構かみ合ってきて、良いものが徐々に出せてきて、やっと今日つながった感じがあったので、自信になった」と語った。
橋本と同じく朝4時に起きたそうだが、「朝でも昼でも体の動きはそんなに変わらない」そう。「腰の痛みがなくなって、ゆかの連続技をしてまた痛くなったが、技術を変えて真っすぐ入るように練習したら痛みがなくなった。鉄棒は、（怖さで力が入り）抜きの部分で力を抜けなかったが、ずっとそれをやっていても理想の動きには近付いていかないから、絶対に直さないといけないと思って、先週ぐらいからようやく脱力できるようになった。ただ、良くなった分、動きにギャップがあり過ぎて持ち際でミスをしたり感覚が違ったので、それは修正した」と語り、けがを乗り越えて挑む強靱（きょうじん）な精神力を見せた。
角皆友晴「金メダルを取るという強い気持ちがある」
男子種目別平行棒と鉄棒で出場予定の角皆友晴（順天堂大学）は、左手の人差し指にけがをして、今年9月7日の「第3回男子体操種目別メダリスト選手権大会」では人差し指を使わずに平行棒で優勝していたが、けがについては「テーピングは巻いていて、指の間接が固まって曲がりにくかったりはするが、気にせずできている」と明かし、取材陣を安心させた。「大舞台で緊張はすると思うんですけど、プレッシャーはあまりなく、金メダルを取るという強い気持ちがあるので、堂々と頑張りたいと思う」と頼もしさ全開だった。
橋本と鉄棒の演技構成が同じになったことについては、「一緒になっちゃいました。一緒なので比べられる部分がありますが、自分のほうがうまいぞって…（笑）」とはにかみながら語った角皆。その際にちょうど橋本が角皆の近くにいたため、笑いが起こり、場が和やかになるひと幕も。 「体操IQは高いと思っています。大輝選手を見ていて、練習の仕方がうまいなと思って、学んでいる部分もあります」と橋本をリスペクトする感情もあふれていた。
南一輝「100％が出せるくらいの調整になっている」
男子種目別ゆかと跳馬に出場予定の南一輝（エムズ体操クラブ）は、両足のアキレス腱の痛みを抱えていたが、「トレーナーの先生と調整をして、痛みも少なくて体の調子は上がってきている。向こうに行って100%が出せるくらいの調整になっている」とのこと。着地については「アップの段階ではいい着地ができていたが、本番になると着地を取りに行こうとする気持ちが強くて…。今日はリ・ジョンソンとラストのルドルフが弾かれていたので、ここから修正していって、向こうに入って器具に合わせてしっかりできればいい」と決意をあらわにした。
石澤大翔「みんなに応援されて、ありがたかった」
男子種目別あん馬で出場予定の石澤大翔（徳洲会体操クラブ）は、あん馬の試技を2本行ったが、「日々の練習で2本やっている。1本目で真ん中のシュピンデルが少し危なかったが、2本目にやり直した時に反省を生かすことができたので、良かったと思う。合宿で試技会が何回かあってうまくいかなくて、今日はみんなに応援されて、頼もしくてありがたかった。大輝が一番声を出してくれていたように思う。キャプテンとして気にかけてくれている」と仲間やスタッフへの感謝を口に。
合宿期間を振り返り、「やっている内容は4月から変わっていないんですけど、世界選手権が初めてだし、出るからには金メダルを取りたいしという気持ちの中で、かみ合わなかったり、日によってクオリティーが変わってきたりという浮き沈みを感じながらやっていた。でも、今日、公開試技会で2本演技ができて、合宿として成果があった」と話す。予選が朝早いことについては、「早起きをしても睡眠時間が取れればいい。9時に寝て今日は4時に起きました。。全然大丈夫です」と笑顔を見せた石澤。「臨機応変に対応することと、自分の準備を100％やって最後まで怠らないことを大事にしていければ」と真摯（しんし）に語った。
金田希一「高難度の力技に注目してほしい」
男子種目別つり輪で出場予定の金田希一（相好体操クラブ）は、「一昨日の降り技の練習で足を少しひねってしまい、捻挫をしてしまったので、今日は大事を見て着地はしなかった」とのことだが、「幸い上半身は問題なく使えるし、着地以外でできる力技や、やってきたことをそのまま向上していけるように、けがを後ろ向きに捉えないでいい演技ができればいい」とポジティブな発言を。「日本ではなかなか実施されない高難度の力技を入れている点と、力技の実施も減点のないように細かいところまで意識しているので注目してほしい」とアピールした。
同級生の橋本とは、「何げない会話や近況報告をしている」そうで、「彼はいろいろと経験が豊富なので、前までの大会で感じたことや世界での動き方を教えてくれるので参考にしている。経験談を聞くと気持ちが鼓舞される」とのこと。「Eスコアを9点以上取る」ことが大きな目標だと明かした。
試技会では、代表補欠の川上翔平（徳洲会体操クラブ）も6種目すべての演技を披露した。
なお、岡＆石澤、橋本、角皆の独占撮りおろしグラビア＆インタビューほか「世界体操特集」を掲載している月刊TVガイド2025年11月号は絶賛発売中！ 日テレジータス、日テレNEWS24、BS日テレにて「世界体操2025 ジャカルタ大会 」の生中継も決定している。オリンピックイヤーを除き毎年開催されているオリンピックと並ぶ体操の世界一決定戦。パリ五輪以来、ますます盛り上がる体操は見逃せない！ 誌面もTVもぜひチェックを!!
【試技会結果】
●橋本大輝
合計 85.864（ゆか 13.633、あん馬 14.600、つり輪 13.766、跳馬 14.366、平行棒 14.366、鉄棒 15.133）
●岡慎之助
合計 85.465（ゆか14.100、あん馬 13.900、つり輪 14.233、跳馬 13.866、平行棒 14.733、鉄棒 14.633）
●川上翔平
合計 83.465（ゆか 13.533、あん馬 14.166、つり輪 13.400、跳馬 14.400、平行棒 14.333、鉄棒 13.633）
●角皆友晴
平行棒 14.533、鉄棒 14.166
●南一輝
ゆか 14.333、跳馬 14.033（2回目は14.066）
●石澤大翔
あん馬 14.500（2回目は14.866）
●金田希一
つり輪 13.766
【大会情報】
「第53回世界体操競技選手権大会」
10月19日 男子予選1日目（1～6班 ※日本は1班跳馬から）
10月20日 男子予選2日目（7～8班）＆女子予選1日目（1～3班 ※日本は1班平均台から）
10月21日 女子予選2日目（4～10班）
10月22日 男子個人総合決勝
10月23日 女子個人総合決勝
10月24日 男女種目別前半種目決勝
10月25日 男女種目別後半種目決勝
【番組情報】
「世界体操2025 ジャカルタ大会」
10月22日 後8：30～11：30「男子個人総合決勝」
日テレジータス
10月23日 後8：30～11：00「女子個人総合決勝」
日テレNEWS24
10月24日 後4：00～8：00「種目別決勝1日目」
日テレジータス
10月25日 後4：00～7：00「種目別決勝2日目」
日テレNEWS24
10月25日 後7：00～8：54「種目別決勝＋大会総集編」
BS日テレ
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