「複雑な感情が巡った」井上祐貴が語る定信の葛藤。「べらぼう」第36回で春町の自害描く2025/09/21 20:45

NHK総合ほかで放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(日曜午後8:00ほか)で松平定信を演じる井上祐貴が、9月21日放送の第36回について語った。同回では、定信の政策に追い詰められた恋川春町(岡山天音)が自害し、春町の切腹の知らせを受けた定信が一人慟哭(どうこく)する重要なシーンが描かれた。
横浜流星が主演を務める「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は、親なし、金なし、画才なし…ないない尽くしの生まれから、喜多川歌麿や葛飾北斎などを見いだし、”江戸の出版王”として、時代の寵児(ちょうじ)になった”蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜)の生涯を笑いと涙と謎に満ちた物語。脚本は、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17年)、ドラマ10「大奥」(23年)など数多くのヒット作を手がけてきた森下佳子氏が担当している。

定信は、田沼意次(渡辺謙)失脚後、”寛政の改革”を行う老中首座。財政難と風紀の乱れに直面する幕府の再建を託され、十一代将軍・徳川家斉(城桧吏)の下で老中首座に就任。田沼の華やかな商業重視政策とは対照的に、倹約の徹底、農村復興、風紀の粛正、朱子学の奨励など「寛政の改革」を断行し、町人文化にも厳しく、洒落本や黄表紙の出版統制を強化する人物だ。

第36回「鸚鵡のけりは鴨(おうむのけりはかも)」では、蔦屋の新作「鸚鵡返文武二道」「天下一面鏡梅鉢」が飛ぶように売れる中、定信が蔦重の本に激怒し、絶版を言い渡す。喜三二(尾美としのり)は筆を断つ決断をし、春町は呼び出しを受ける展開となる。

井上は春町の切腹を知った定信の気持ちについて、「どこかにぶつけないと収まらないような感情になったからこそ、あのような行動に移ったのかなと思います。定信にとっての恋川春町、その黄表紙というのは、自分の世界を広げてくれた存在。そんな大切な存在を自分の政策によって命まで絶たせてしまった。定信からすると、とても複雑で、僕には想像もできないようなことがたくさん頭の中を駆け巡ったシーンなのかなと思いました」とその心境を語る。

また、定信の葛藤に関しては、「本当は、好きなものを取り締まるというのは、不本意だと思うので、でも今の政(まつりごと)を見た時に、やっぱり質素倹約を掲げないとうまくいかないだろうという定信の中で考えがまとまったから、好きな黄表紙とかそういうものを制圧しながらも、ちゃんと自分が正しいと思ったことを貫くっていう、良くも悪くもすごく太い芯の通った人間だと思っています。特に寛政の改革の時期は、定信は葛藤を常に持っているんだろうなと思って演じています」と、複雑な人物像への理解を示した。

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