高畑勲監督が「火垂るの墓」で伝えたかったこととは? 遺した創作ノートから探る2025/07/25

NHK Eテレでは、8月2日にETV特集「火垂るの墓と高畑勲と7冊のノート」(午後11:00)を放送する。
1988年に公開されたスタジオジブリの名作「火垂るの墓」で描かれているのは、太平洋戦争末期を生きた兄妹(きょうだい)の悲劇。「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」などを手がけたアニメーション映画監督・高畑勲さんが、野坂昭如さんによる原作の小説を基に、空襲で母を亡くした14歳の少年・清太が4歳の妹・節子と共に生きる姿をアニメーションに仕上げている。

高畑監督の没後、その自宅から創作の過程が記された7冊のノートが見つかった。そこから分かるのは、自身の空襲体験を基に原作を忠実に再現しようとする一方で、「F清太」という原作にはない存在をあえて作り出していた高畑監督の姿だ。
番組では、高畑監督が生前「これは反戦映画ではない」と語っていた「火垂るの墓」で伝えようとしていたメッセージを、発見された7冊のノートに加え、関係者の証言を交え探っていく。

同特集を担当した寺越陽子ディレクターは、「2011年、遺作となった『かぐや姫の物語』を制作する高畑勲さんを取材しました。以降、2018年に高畑さんが亡くなるまで、時には叱られましたが、ありがたいことに大変親しくしていただきました」と高畑監督との関わりを紹介した上で、「作品への熱いまなざし、心に響く言葉など教わったことは数えきれませんが、『火垂るの墓』についてはほとんど何も高畑さんから聞くことはありませんでした」と回想。

そして寺越氏は、「戦後80年を迎えた今もなお、戦争がなくならない世界。改めて高畑さんが『火垂るの墓』という映画にどんな思いを込めていたのか、私自身が知りたいと思い、取材を続けました」と企画を進めた経緯を明かすと、「創作ノートから見えてきたのは、今の時代の私たちへのメッセージだと思っています」と語っている。
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