北海道出身の久保田紗友が、大河ドラマ「べらぼう」札幌パブリックビューイングに登壇2025/05/15
NHK札幌放送局では5月11日に、大河ドラマ「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～」（日曜午後8：00ほか）のパブリックビューイング＆スペシャルトークショーを開催。T-1スタジオには約150人が来場し、第18回「歌麿よ、見徳は一炊夢」の放送を大画面で楽しんだ。上映後のトークショーには、札幌市出身で松の井役を演じる久保田紗友と、制作統括の藤並英樹氏が登壇。作品の見どころや舞台裏、撮影の工夫などについて語った。
横浜流星が主演を務める「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～」は、親なし、金なし、画才なし…ないない尽くしの生まれから、喜多川歌麿や葛飾北斎などを見いだし、“江戸の出版王”として時代の寵児（ちょうじ）になった“蔦重”こと蔦屋重三郎（横浜）の生涯を笑いと涙と謎に満ちた物語として描くもの。脚本は、大河ドラマ「おんな城主 直虎」（2017年）やドラマ10「大奥」（23年）など数多くのヒット作を手がけてきた森下佳子氏が担当している。
久保田が演じる松の井は、吉原の最高位にあたる「呼出」と呼ばれる花魁で、禿（かむろ）や振袖新造（ふりそでしんぞう）を従えて客を迎える“花魁道中”を行う存在。松の井は、花の井の先を行くトップの花魁として描かれている。
イベント後、久保田は「久しぶりに北海道で、応援してくださっている皆さんと会えたことがとてもうれしかったです。離れていても『べらぼう』を見てくださっていることを肌で感じられました」と感慨を語った。また、北海道の視聴者へ向けて「これから舞台は日本橋に移り、ますます“色”のある作品になっていきます。学生から大人まで、ぜひいろんな世代の方に見ていただけたら」と呼びかけた。
トークショーでは、実際に撮影で使用した高下駄について「履くのも難しかったけれど、家に持ち帰って公園で練習し、自然に足になじみました。八の字に歩くのは苦労しました」と振り返る一幕も。また、松の井を演じる際の声については「艶っぽい声を意識し、役の声を想像して近づけるようにしています」と明かし、吉原の廓（くるわ）言葉「わっち」や「ありんす」については「録音テープを繰り返し聴いて練習しました。感情を込めて話すのは挑戦でしたがワクワクしました」と振り返った。
来場者からの質問にも丁寧に答え、「松の井は、松葉屋の女将・いねを母のように思い、瀬川のことは戦友のように見ていて、うつせみには深い愛情を持って接している。中立の立場でみんなを見ている存在だからこそ、花魁の呼び出しになれたのかもしれない」と自身の解釈を語った。
会場では、松の井のオフショットなどを展示する「大河ドラマ全国巡回展in北海道」も開催されており、札幌（5月19日まで）を皮切りに旭川放送局（5月22〜28）、北見放送局（5月31〜6月6日）、帯広放送局（6月9〜15日）でも順次開催予定。北海道の各地で「べらぼう」の世界をより身近に感じられる機会となりそうだ。
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