竹内涼真主演で“このミス大賞”作家による本格刑務所ミステリーを初の映像化！ 木村文乃と初共演2025/05/11 05:00
6月21日にテレビ朝日系で、竹内涼真が主演を務め、木村文乃が共演するテレビ朝日ドラマプレミアム「看守の流儀」（土曜午後9：00）を放送することが分かった。
同ドラマの原作は、「このミステリーがすごい！」大賞受賞作家・城山真一氏が、石川・金沢にある加賀刑務所を舞台に描いた、同名の傑作ヒューマンミステリー小説。令和版「ショーシャンクの空に」とも呼ばれる作品を、脚本・橋本裕志、監督・深川栄洋による初の映像化で大型スペシャルドラマとして届ける。
物語の舞台となるのは、受刑者同士の対立や刑務官との関わり、そして家族や残された者たちとの葛藤など、一般社会よりも濃厚な人間模様が渦巻き、閉鎖的な空間である刑務所。そこで描かれるさまざまな事情を秘めた受刑者たちと彼らの更正へと全力で導く刑務官たち姿から、希望と再生を浮かび上がらせる、感動の本格刑務所ミステリーだ。熱き刑務官が1人の受刑者にかけた“ささやかな温情”によって、刑務所の体制をも揺るがしかねない大事件が巻き起こり、緻密で巧妙な謎解きと濃厚な人間ドラマが複雑に交錯。折り重なって張りめぐらされた伏線が、やがてすべてつながり、涙必至のクライマックスを迎える。
その中心にいるのが、受刑者を信じ、「彼らに生きる希望を与えることが看守の使命」という“流儀”を貫く刑務官・宗片秋広と、ある特命を帯びて加賀刑務所に赴任してきた冷静沈着な上級刑務官・火石司。火石は上級試験に合格したキャリア刑務官で、フランスの刑務所に勤務した経験もある強者だが、過去に何があったのか、整った面立ちにひと筋の傷が刻まれている。“情熱”の宗片と“冷静”な火石がぶつかりながらも、刑務所内で起きたさまざまな事件の真相に迫り、受刑者、看守、そして家族の心をも救っていく。
主演の竹内が担うのは、熱き刑務官の宗片役。今作への出演が決まり、「受刑者を描いた映画やドラマは数多く見てきたのですが、刑務官を描くストーリーはなかなかイメージができませんでした。でも原作を読んで、その後、脚本も読ませていただいたら本当に興味深くて…。刑務官の世界をどう魅力的に描けるだろうかとワクワクしました」という。宗片を演じてみて、「深川監督の演出が面白く、“こんな角度のアイデアもあったんだ！”と毎日驚かされました。そこに自分が作り上げてきた人物像を織り交ぜて、日に日に役としての厚みが増していく実感が楽しく、撮影は充実していましたね」と振り返る。
また、刑務官という新たな挑戦を臨むにあたり、クランクイン前に実際の刑務所を見学した竹内は、「とても清潔でした。厳しい規則もあるとは思うのですが、風通しがよくて光も当たっていて、規則正しく健康的に過ごすということを1番に考えられている場所だな、と…。受刑者の方が工場で作業しているところなど間近で拝見させていただいたほか、所長さんにもお話を聞くことができ、撮影前に実際の場所を見ることができたということは、彼を演じる上で大きな財産になりました」と告白。
印象的だったこととして、「所長さんがおっしゃっていたのは、刑務所にとっては“何も起きない1日”こそが“いい日”なのだということ。だから、“実は刑務所はつまらないところなんですよ”、と…」というエピソードを挙げ、加えて「そこを大前提として僕らはどう面白い作品を作るべきか、ものすごく考えさせられました。リアルな部分と、作品として面白い部分をどう織り交ぜていけるかが勝負だなと感じました」と刑務所での決意を明かした。
作中での印象的なシーンについて、竹内は「たくさんありすぎて、一つに絞るのは難しいですね…」と前置きしながらも、「でもとにかく、舞台となる刑務所のセットが素晴らしい。あとは刑務官ならではの話し方でしょうか。中でも、上司に報告を行うシーンは、かなりインパクトがあると思います。僕らもこの発声に慣れるまでにはずいぶん時間がかかって何回ものどを潰したのですが、とてもユニークなのでそこも楽しみにしていただけたらと思います」と語った。
竹内にとって、今作が木村との初共演になるが、「木村さんが演じる火石は、超エリートで冷静な刑務官。普段、カメラが回ってない時の木村さんと火石を演じている時の印象が、まったく違うんですよ」と現場での様子に言及。また、「木村さんにとってもこれまでにない役だったのではないでしょうか」と推察し、「宗片は火石指導官に挑み、彼女から何かを引き出そうとぶつかっていく役なので緊張感あふれるシーンが多かったのですが、火石は制帽を深く被っていて、なかなか目が合わないんです。どうやったら目が合うかな、と駆け引きしながら演じることができて楽しかったですね。たまに目が合うと、ドキッとしました（笑）」と共演を楽しんでいたようだ。
そんな竹内は「撮影現場もすごく充実していて、今まで見たことがない新しい作品ができたのではないかと思います。刑務官というなかなか描かれない仕事を一生懸命表現したので、見ていただけたらうれしいです」と視聴者にアピールした。
一方、加賀刑務所・警備指導官である火石を演じる木村は、「お芝居から少々離れていたタイミングだったので、京都の撮影所で長い撮影に挑むことや、今まで演じたことのない刑務官という役柄に不安もありました」と吐露。それでも、「深川監督とは以前からお仕事をご一緒させていただきたいと思っていたので、深川さんがいらっしゃるなら意地でも立っていかねば、という思いで出演を決意しました」という。
「まず原作を読ませていただいたのですが、とても面白くて引き込まれました。刑務所という非日常のお話なのに、どこに生きてる人たちよりも人間味のある人たちが詰まっていて…。それが脚本になった時、そこに脚本家や監督が思いを一つ一つ積み上げていった時間が感じられ、原作の良さを残しながら、映像化ならではの良さが加わって作品ができ上がっていく楽しさをじわじわと実感しました」と、脚本を読んだ感想に触れた木村。
火石を演じ、「火石はものすごくIQが高い人。悲しいかな、勉学という面では気が引けてしまうところがたくさんありました（笑）。彼女は刑務官の中でも特別な試験をパスしないとなれない立ち位置の人物で、普通の会話でも相手の二手、三手先を読み、いくつもの選択肢を選びながら話をするので、いつもどこか遠くを見ながら言葉を発するんですよね。“目を見て話したい”、“真っすぐ伝えたい”という気持ちを抑えてお芝居しなければならず、それがすごく難しかったですね」と、その難役であることを感じていたようだ。
さらに、「彼の胸のあたりを見て話すようにしていたので、よく『目が合いませんね』と言われましたね（笑）。実際、竹内さんのホクロを目だと思って演じていました（笑）」と本音を漏らした竹内との共演を回想し、「竹内さんは、とても人懐っこい方。『なぜ？』と疑問に思ったことはとことん追求されるのですが、その姿が、どこかかわいらしいんです。スタッフの皆さんも同じように思っているんだろうなという瞬間が、多々ありました。重いシーンもある中、常に朗らかに現場に立ってくださり、長ゼリフの時に笑って和ませてくださるところは、さすが“座長”でした！」と絶賛。
そして、木村は「刑務所というと、“悪い人を閉じ込めておく”、そして“更生させる”というイメージが強いと思いますが、更生させるためにはそれに向き合う人たちが不可欠です。そもそも社会からはみ出してしまって入所してきた受刑者が多い中、“人間とは何か”ということを新しく構築してもらうことが仕事なのだと感じました。それがどれだけ繊細で重い任務なのかということが、この作品で伝わるのではないでしょうか…」と、作品に込めた思いを打ち明けた。
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