「春になったら」濱田岳が奈緒の婚約者役。小林聡美、光石研、筒井真理子も共演2023/12/05
濱田岳、小林聡美、光石研、筒井真理子が、フジテレビ系で2024年1月15日にスタートする連続ドラマ「春になったら」（月曜午後10：00＝関西テレビ制作）に出演することが分かった。個性豊かな登場人物が、父娘のかけがえのない3カ月の物語を彩る。
奈緒と木梨憲武が父娘役でダブル主演する「春になったら」は、“3カ月後に結婚する娘”と“3カ月後にこの世を去る父”が、「結婚までにやりたいことリスト」と「死ぬまでにやりたいことリスト」を実現していく3カ月間を描いた、笑って泣けるハートフル・ホームドラマ。脚本は、連続テレビ小説「まんぷく」や大河ドラマ「龍馬伝」（ともにNHK総合ほか）など、数々のヒット作を世に送り出した福田靖氏によるオリジナルで、福田が得意とする、シリアスとコミカルが同居した世界観の中で、笑いと感動に満ちた物語を立体的に描いていく。
早くに母親を亡くした椎名瞳（奈緒）と父・雅彦（木梨憲武）は、新年を迎え、同時に衝撃的な発表をする。瞳は「3カ月後に結婚すること」、そして雅彦は「病によって余命3カ月と宣告されたこと」だった。雅彦は、瞳の結婚相手が10歳年上の売れないお笑い芸人であることを知って猛反対。瞳も、延命治療を受けようとしない雅彦を説得しようと試みる。そして、次第に明らかになる瞳も知らなかった雅彦の過去や思い、雅彦も知らない瞳の結婚相手の秘密…。個性豊かな周囲の人たちを巻き込みながら、2人は3カ月後の“その時”を迎える。
濱田が演じるのが、瞳の婚約者・川上一馬。勉強が得意で東京大学に入学するも、小さい頃から大好きだったお笑いの道を諦めきれずに大学を中退した一馬は、コンビを解散して現在は、“カズマルくん”という芸名でピン芸人として活動しているが、鳴かず飛ばず。そんな一馬と瞳の出会いは、瞳が友人に誘われたまたま一馬のお笑いライブを訪れたことだった。落ち込んでいた時に、一馬の鉄板ネタ「ドンマイドンマイ！ 僕は好きだよッ」というフレーズに元気づけられた瞳は、徐々に一馬との仲を深めていき、結婚を約束する間柄になった。
相手を優しく包み込むような、とにかく温厚な性格の一馬を瞳は心から愛しているが、瞳より10歳年上でしかも売れないお笑い芸人であることから、雅彦には結婚を猛反対されてしまう。さらに、雅彦を驚かせる秘密を抱えている。かつて家族のかたちを諦めた一馬が瞳に出会い、反対されながらも、もう一度家族を始めようとする。家族の始まりが訪れようとする一方で、着実に近づく3カ月後の家族の終わりに向けて、瞳と雅彦とどのように過ごしていくべきなのか、悩み葛藤しながらも明るく乗り越えていく。
濱田は「ホームドラマに出演するのは憧れの一つだったので、願ったりかなったりでもありますし、深く重いテーマでありながらも、明るさとある種のポップさのある物語で、やりがいがありそうでチャレンジしたいと思いました！」と明かす。
芸人役を演じるにあたり「役柄もなかなかハードルが高くて（笑）。登場するキャラクターの中では、どう考えても一番分が悪いキャラなので、どれだけ婚約者の瞳さんを大事にできるか、どれだけ大好きだという気持ちをもって挑むかが大事かなと思います。男のエゴみたいな部分は出しすぎず、でも何でもかんでも言う通りにするわけでもなく、いかに彼女のことを一番に考えて行動するかを意識していきます」と役づくりに触れる。
加えて「先日、衣装合わせをしたのですが、スタッフの皆さんと“ピン芸人”という役に関して考えまくりました。僕がピン芸人役としてステージに立つ際には、皆で試行錯誤しながら挑めますが、実際の芸人さんは自分だけを信じてステージに立つんですよね…。すごいです。今後、お笑いを見る目が変わりそうです。ステージに立つ時のことを思い出して簡単には笑えなくなりそうです（笑）」と心境を吐露。
視聴者に向けて「ホームドラマという往年の伝統芸的なものの中に、令和なりの新しさもあって、すごくチャレンジングな作品だと思うので頑張りたいです。“家族”というのは、日常から切っても切り離せないものなので、そんな身近なものであるがゆえの親しみやすさや新しさを伝えられたらうれしいです。身近なテーマであるが故に、ハードルは高いと思いますが、皆さんと一緒に楽しみながらつくっていきたいと思います！」とメッセージを寄せた。
小林が担うのは、瞳が勤める「杉村助産院」の院長・杉村節子役。⼤ベテランの助産師であり、妊婦にとっては心から頼れる慈愛に満ちた存在だ。助産院で働く仲間のことを、まるで自分の家族のように愛し、雅彦のことで悩む瞳にも真摯（しんし）に寄り添う。瞳にとって人生の師となるような存在。ドラマを通して、節子は“生”を語っていく。
「春になったら」の演出を担当する松本佳奈氏と、13年のドラマ「パンとスープとネコ日和」（WOWOW）で仕事をした小林は「私自身ファンでもある松本監督とまたご一緒できること、そして、命がテーマでもあるストーリー、魅力的なキャスト、そのどれもにひかれ、参加させていただけることにワクワクしました」と喜び、演じる役柄に対しては「この世の誰もが、お母さんが命懸けで産んだ、かけがえのない命です。そんな尊いことを思い出してもらえるよう、誠実に、楽しんで、演じたいと思います。スタッフ、キャスト、一丸となって、楽しんでいただけるドラマにしたいと思います！」と意欲を燃やす。
そして、光石は、桜鈴会病院の緩和ケアセンターで働く、緩和ケア医・阿波野弘役を務める。残された時間を病院で苦しむのではなく楽しく過ごしたい、という雅彦の願いを受け、最後まで有意義な時間を過ごしてもらうべく心と体のケアをする。相手の話にしっかり耳を傾け、寄り添ったアドバイスをすることで、雅彦だけでなく周囲の人々の心をもほぐしていく。
光石は「かなりシリアスな題材ではありますが、奈緒さん木梨さんのキャラクターで、優しく軽やかなドラマになる予感がします！」と声を弾ませ、「僕の役は、そんなご家族を見守る緩和ケア医。踏み込み過ぎず、離れ過ぎず、絶妙な距離感を保って演じたいと思っております！」とコメント。
筒井が扮（ふん）するのは、雅彦の姉で瞳の叔母である神尾まき。自身で生花店を営む、ハンサムでりりしい女性だ。昔はやんちゃしていたこともあるが、子どもの頃から変わらない雅彦のことをいつも気にかけ、めいである瞳のこともかわいがっている。だからこそ、大切な家族である雅彦が、余命3カ月であることを聞いて動揺し、さらには治療を受けないと言い張る雅彦を、どうにか説得しようとする。
雅彦と瞳にとってよき理解者であり、3カ月の物語に最後まで深く関わる大切な存在のまきを演じる筒井。「最近はエキセントリックな役を演じることが多い中、今回は生活感のあるホームドラマということでとてもうれしかったです。もともとホームドラマは大好きで、しかも木梨さんの姉で奈緒さんの叔母という共演もうれしいです」と話し、「福⽥靖さんの脚本は、泣けて笑えて先が楽しみで仕方ありません。大切な人との別れは誰しもが経験することですが、一つ一つの家族に違う物語があって、その家族一人一人にもそれぞれの思いがある。けれど共感できる。そんなドラマに参加できることがとても幸せです」と期待して臨む。
演じるまきに関しては「花屋の店主ですが、実は“元ヤン”。元ヤンという設定は初めてなのでとても楽しみです。全身からそんなにおいをかもし出したいと思っています」と楽しみにしている様子。そして「別れに近づいてゆく弟とその最後を支える瞳の2人はお互い自分の意志を通そうとしますが、まきは叔母としてどう寄り添っていくのか？ 撮影の時間を通して大切に過ごしたいと思っています。放送の3カ月間、ありふれたどこにでもありそうな椎名家の日々に共感して、一緒に時間を過ごしていただけましたらとてもうれしいです」と呼び掛けている。
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