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世が世なら!!!が初のワンマンツアーを開催! そのファイナル公演をリポート2023/08/14

世が世なら!!!が初のワンマンツアーを開催! そのファイナル公演をリポート

 世が世なら!!!が「世が世なら!!!初のワンマンツアー ― 眩しいのは太陽?いや世が世でしょ!俺らと一緒にバカ騒ぎSUMMER ―」のオールラスト公演を8月12日に東京・duo music exchangeで迎えた。

 世が世なら!!!は、2022年の8月にデビューした6人組グループ。デビュー以来、同じつばさ男子プロダクション所属のCUBERSや同期グループ・THE SUPER FRUITと共に合同フェスやツーマンライブなどを行ってきたが、彼らだけでワンマンライブを実施するのは今回が初めて。7月の名古屋と大阪から始まり、チケットが完売するなどの大盛況の中での今回の東京ファイナルとなった。

世が世なら!!!が初のワンマンツアーを開催! そのファイナル公演をリポート

 隙間もないほどに埋め尽くされた人々の熱気が渦巻く中で、オープニングSEが流れ出すと、観客からは自然とメンバーとグループへの呼び掛けが始まった。そんな中でステージに現れた6人が、早速1曲目の「Happy Birthday!!!」を歌う。リストバンドにカロリー測定バンドを付けてライブ後に消費カロリーを発表するスタイルを取っているだけあって、彼らのダンスは序盤からかなり激しくキレがあってジャンプも高い。橋爪優真が「暴れんぞ~っ!!」と叫ぶと、次はファンからの合いの手にノリノリになりがらの「ウオー!サオー!」へ。内藤五胤の「ファイナルもいくよ~!」という合図で一体となって踊りつつ、添田陵輔は吠えるように気迫の声で歌い、大谷篤行や笠松正斗、中山清太郎も髪を振り乱して大きく身をひるがえす。

 そして、息をつく間もなく突入した「下剋上、はじめました。」では、さらにヒートアップ。内藤が曲中のセリフパートで「同情するならグッズ買ってください」と言った際には間髪入れずに観客から「いいよ~!」との掛け声が飛ぶなど、メンバーとファンとのコールも最高潮に。21年のコロナ禍に結成され、声出しライブの経験もほとんどなかった環境の中で、すでにこれだけの勢いのあるコールが生まれている6人とファンのチーム感やパフォーマンス力の完成度に驚く。

世が世なら!!!が初のワンマンツアーを開催! そのファイナル公演をリポート

 3曲を終えて、あらためて「世が世なら!!!で~す」と決めポーズをしたメンバーたち。一人一人の自己紹介ではトップバッターの大谷が「今日は1212倍の声を出します」と、ファンネーム“ifif(イフイフ)”と掛けてテンション高く話し、コール&レスポンスでも「ちょっと惜しい。今のは1211倍だった」と言って、さらに大きな声をおねだり。そのバトンを受けた橋爪も「駄目だ、帰る~」と言ってスネた後にマイクを通さない大声でファンとやりとりを。

 「SEから(の声が)エグかった」(内藤)、「(笠松に)感動してたんじゃない?」(中山)、「正斗に関しては泣いてたからね」(橋爪)、「でもステージに立つ時は泣かないって決めたから、ここでは泣いてない。エラいでしょ?」(笠松)と、オープニングからの観客の盛り上がりについて、うれしそうにコメント。また内藤が笠松から誕生日に高級コスメのリップクリームをもらったと言い、せっかくだから今日まで我慢してつけなかったと報告するなどのトークで盛り上がることも。

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 拳を突き上げて勢いよく歌う4曲目の「Mo-Mo-No-ROCK」を終えた後は、ダンスセクションへ。ここで中山が見事なビートボックスを披露し、そのビートに乗って内藤がロンダートを披露したり、橋爪が祈るように手を合わせた後にバク転を行ったり。最後に、中山以外の5人がそろって踊るシーンも圧巻で、客席からは「すごい…」と感嘆の声がもれるほど。そうかと思えば今度はアコースティック・バージョンの「Winter Prince」で6人の歌唱力を見せつける。その中で内藤と笠松が互いの顔を至近距離まで近づけて歌い、添田はファンに「愛してるよ」と決めゼリフを。「いとしき世界」でもクラップで会場が一つになった。

世が世なら!!!が初のワンマンツアーを開催! そのファイナル公演をリポート

 MCでは、前日にメンバー全員でTHE SUPER FRUITのワンマンライブ初日を見に行ったことに触れ、「かっこよかった!」と絶賛する一方で「闘争心が湧いた」と本音も。続く「無理無理無理」は「スパフルに負けるなんて、無理無理無理~!」という橋爪の絶叫から入り、大谷と添田が歌う途中で見つめ合いながら笑い合う場面もあるなど、メンバー同士の仲のよさや絆も自然と伝わってくる。

 「はじめてのチュウ」では一旦曲が中断されてのショートコントタイムもあり、悪い魔女のせいで急に意識を失ってしまった笠松をメンバーで目覚めさせるために大奮闘。中山の通訳によると目覚めるには王子様のキスが必要だそうで、中山がガバッ!と笠松に正面から覆いかぶさって唇を奪おうとしてみたり、内藤と中山と添田で橋爪を担ぐ騎馬戦の形になって迫ってみたり。最後は、添様こと添田が笠松をギュッとハグをすることで目覚めさせ、次の「乙男」では橋爪が大谷に向かってチュー顔を見せて悲鳴に近い歓声が。歌い終わりには「あ・り・が・と・う」となぜかカタコトになってしまった笠松の言い方を他の5人でまねて「まねすんなや~!(笑)」と苦情を言うなど、男子高校生の休み時間のやりとりのようなワチャワチャ感が、世が世なら!!!の大きな魅力の一つでもある。

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 本編ラストも新曲「無駄」や「鼓動のFighters」、最新シングル曲「メダチタガリアン」を歌って、最後の瞬間まで力の限りで踊りきった6人。アンコールでは最初に「カーテンコール」を歌唱なしのキレキレダンスを見せ、次は二度目の「下剋上、はじめました。」で再びメンバーとオーディエンスが一つに。ここでの内藤のセリフは「同情するなら、また来年も来て」になっており、それにファンも「いいよ~!!」と本日一番の大声で応えた。

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 やがて全力投球なあまりに足がつってしまった中山を全員でフォローしながらも、いよいよ残すは最後のあいさつ。懸命に言葉を紡ぐ大谷をみんなで「頑張ったな」と激励し、添田は泣くのを必死にこらえ、中山は「僕は泣きたくないので短めに…」と言うもののすぐに言葉を詰まらせてしまう。一方の笠松は前を見てしっかりとコメントをし、すでに涙目だった内藤は「『メンバー大好き』とか言うからじゃん。清太郎って言わないんだよ普段!」と反論を。ラストは何度も下を向いて涙をこらえていた橋爪の背中を、添田がポンとたたいて支えた。

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 観客も号泣するあいさつを終えた後には、再び元気いっぱいの6人に。「本日は本当にありがとうございました! 世が世なら!!!でした~!」と変顔を交えつつの決めポーズを取って、すべてのライブが終了。メンバーは一人一人の総カロリー消費量を読み上げながら、何度も何度も手を振って会場を後にした。

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【COMMENT】

大谷篤行

「僕たちがこうやってワンマンツアーをすることができて、チケットが完売して。それは全然、簡単なことじゃなくて。ififのみんながいたからできたことで。でもこれで終わりじゃないし、2回目、3回目とかできたらいいし。ここを始まりとして、もっと上を目指していきたいです。なんか…うん。まだ僕も18歳で、頼もしいか頼もしくないかと言われたらよく分かんないんだけど。でも、こうやってみんながライブに来てくれることがうれしくて。これからもついてきてくれたらうれしいです」

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添田陵輔

「僕は小さい時に父親を亡くしていて、葬式の時の家族の顔を見たことで、自分がプロサッカー選手になって、いいメシを食わせてやるんだと思っていました。でも、やっぱりプロの世界は厳しくて。どうしようと思っていた時に、つばさレコーズの方からお誘いをいただいて芸能界入りを考えました。それまでは家族が一番でしたけど、この活動を続けることによって大切なものが増えたんです。それは…(泣いて言いよどむのを何とかこらえて)メンバーで。そしてもう一つ、みんなです。(再びこらえて)あぁ俺、あんまり泣かないのに…(笑)。自分なりに持っている力を全力で出すことで、誰かの背中を押せるようなアーティストになりたいなと思っています。こんな僕ですが、これからもよろしくお願いします」

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中山清太郎

「僕はこのワンマンのために今まで…(下を向いて泣くのをこらえて)ファイナルまでついてきてくれて、ありがとうございます。一番いいライブだったなって思いました。でも途中で足がつっちゃって。前までは陵輔とかが(足を)つりかけても『俺は絶対につらないのに』って言ってたのに、めちゃくちゃつらかった…(笑)。でもそれぐらいに頑張ってよかったなってあらためて感じましたし、本当に僕は、メンバーが大好きなので。これからも、もっと上に上がります」

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笠松正斗

「皆さんと一緒に過ごす時間っていうのはすごい幸せだなって、このツアーを通して思いました。だからこそ皆さんと過ごす時間が少しでも長く、1秒でも多く過ごせたらなって思います。ツアーをできたのも、もちろん当たり前のことではないので。来年のツアーに向けても僕たち6人で頑張っていくので、皆さん応援をよろしくお願いします。楽しかったです」

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内藤五胤

「メンバーの言葉を聞いて皆さんからもシクシク聞こえていますけども、まだ泣かないでくださいよ。ここで終わりじゃないんですから。僕自身、去年の夏は、どぎついくらいにつらかったし、悔しかったし。『あ、これ…駄目かも。来年の今頃、俺たちはどうなってるんだろうな」ってことまで思っていたんですけど、今のこの状況が、まぁびっくり。僕たちがつらい状況にいる時期に僕たちのことを見つけてくださった方、本当にありがとうございます。当時はメンバー同士でかなりけんかしたし、取っ組み合いになりかけたこともあったし。でも皆さんが思っている以上に僕ら6人は、皆さんのことが大好きなんです。だから一つ皆さんに言えることは、周りの声は気にしないでください。うわさ話とかも無視してください。もう自分の推しだけを信じてください。あと何よりスパフル、マジで負けねぇからな。僕がもしもステージ上で泣くとしたら、それはスパフルを追い抜いた時かなと。ififが全員ボロ泣きになったら、俺も泣きますわ。まぁ、さっきちょっと危なかったけど(笑)。俺たちのこと、見ててください」

世が世なら!!!が初のワンマンツアーを開催! そのファイナル公演をリポート

橋爪優真

「duoは結成前からCUBERSさんがワンマンとしてやっていて、僕はお客さんとして見る立場だったので、こんなに早くここでやれるとは思っていなくて。こんなにたくさんの方が会場にパンパンに入ってくれて、3公演を無事に誰もけがすることなくステージに立てて。それが一番何よりもよかったなと思います。五胤も言ったように、ここに来るまでにはいろいろなことがあって。去年の夏には怒鳴り合いをする日もあったり、6人全員で泣いてしまう日もあったり。でも何げない会話で笑っている6人や、くだらないことをして笑って怒られている6人は…なんか、本当に世が世らしいなって。道を踏み外しそうになった時もメンバーが支えてくれて…(泣いてしばらく黙って)、言ってることとやってることが違う自分が出た時も支えてくれるのは、応援してくれる皆さん、そしてメンバーがいるので。みんなが言っていたようにこれで終わりじゃないし、ここからがスタートなので。次はどこを目指そうかな。世が世はこれといった大きな目標はないですけど、日々、小さいことの壁がどんどん来るのでそれを乗り越えていくだけです。がむしゃらにただ突き進む6人を、どうか応援してほしいです。これからもよろしくお願いします」

世が世なら!!!が初のワンマンツアーを開催! そのファイナル公演をリポート

撮影/上溝恭香 文/松木智恵


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