BE:FIRST誕生のストーリーが詰まったライブ「THE FIRST FINAL」が大盛況で幕2022/02/04
SKY-HIが1億円を出資して開催したボーイズグループ発掘オーディション「THE FIRST -BMSG Audition 2021」。そのオーディションとサバイバルの模様は、日本テレビ系の朝の情報番組「スッキリ」(月~金曜午前8:00)やHuluを通して、「THE FIRST」として、2021年4~8月まで放送され、人気を博した。そして、「THE FIRST」を応援してきたファンへの感謝を込めたライブイベント「THE FIRST FINAL」が1月29・30日に横浜ぴあアリーナMMで開催された。
この「THE FIRST FINAL」は、「THE FIRST」が紡いできた一つの物語を、再体験し、再確認し、再構築するといった構成。それはこのステージのオープニングが、SKY-HIの歌う「To The First」から始まったことからも気付かされる。そして「Let’s get started!(さあ、始めよう!)」という言葉に続いて、3次審査の課題曲でもあった「Mr.Psycho」を披露。この曲には、SHUNTOとSOTAが参加し、ラストではこの日に登場する15人の「THE FIRST」出身者たちも登場。フォーメーションを組んでのダンスを見せ、「THE FIRST」チームの結束力の高さと、SKY-HIが始めた「THE FIRST」が、オーディションを通して仲間を生み出したことを、ビジュアルとしても表現する。
「『THE FIRST FINAL!』こうやって集まっていただいて心からうれしく思います」というSKY-HIからの言葉に続いて、この日登場するメンバーが、SKY-HIから紹介される。あらためて年齢もスタイルもバラバラなメンバーだと気付かされるが、『“こんなイケてるチームなんざ、ほかにない”ぜ!』という言葉から「Snatchaway」へ。edhiii boiが曲のリードを取り、SHUNSUKEもマイクを握る構成となり、SKY-HIと共にトリオで歌う姿は、才能と努力に年齢は関係ないことを感じさせられる。
ステージはいよいよ最終審査の段階へ到達。RYUHEI、SHUNTOによる“96black”は「addictive Art」を披露。LEO、RYOKI、JUNONによる“Club JRL”は「Lonely Night」。重層的に構成されたメロディーと旋律を3人が丁寧にハーモニーとして響かせ、大人っぽい色気をライブでも醸し出した。RANとREIKOによる“RanRei”が見せた「Just FUN’ky」は、相手のアクションにレスポンスするようなキャッチーなダンスの掛け合いや、軽やかなボーカルを、ディスコティックな明るい楽曲の中で共鳴させる。SOTA、MANATO、SHOTAの“Show Minor Servage”の「No Cap Navy」は、ウィスパーなボーカルを聴かせるSHOTA、SOTAのタイトなラップ、MANATOの伸びやかな歌声と、それぞれの声のキャラクターがより明確になり、それが交差した時の妙も印象的。
暗転したステージにピンスポットが灯り、ビートが流れると、RANが登場しコンテンポラリーなダンスをパフォーマンスする。さらに、SKY-HIが代表取締役CEOを務めるBMSGの所属第1弾アーティストであるNovel Coreが登場し、「THANKS, ALL MY TEARS」を披露。そのままedhiii boiとSOTAを迎え入れ、全員が1月18日生まれということから企画されて作られた「118」を披露。曲が終わり、ステージを後にしようとするedhiii boiを、ステージに登場したRUIとTAIKIが「もっと遊ぼうぜ!」と呼び止め、SKY-HIと共に「14th Syndrome」のパフォーマンスに移行。SKY-HIは受容のメッセージをメロウに歌う「me time」をSHOTAと共に歌い上げ、曲終わりには「Aile The Shota」というアーティスト名の入ったBMSGパーカーをSHOTAに手渡した。続いてはREIKOを迎え「One More Day」を披露し、REIKOのソウルフルな歌声がアリーナに響き渡った。
そして、この日のラストを飾る楽曲は「To The First」。冒頭のSKY-HIがソロで歌った「To The First」が“種”だとしたら、Novel Coreを除くBMSGメンバーで歌われたこの曲は“果実”。種がまかれ、オーディションという土壌の中で成長し、大きな果実が育ち、それらが音楽シーンを変えていく新しい一歩を踏み出す――。そんな一つの物語の決着を、この日のライブと、ラスト楽曲となる「To The First」、そして曲の最後にメンバーが高く掲げた人差し指と、そこからの力強く握られた拳からは感じさせられた。