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東京パラリンピックの競技を解説【車いすテニス】プロ選手が多数存在し、知名度抜群。チェアワークと多彩で正確なショットに注目2021/08/19

車いすテニスは、2バウンドまでの返球(2バウンド目はコートの外に出てもよい)が認められている以外は、テニスと同じルールで行われる。コートの広さ、ネットの高さも同じ、ラケット、ボールなど用具も変わらない。4大大会(グランスラム)にも車いすテニスの部があり、プロ選手も多数存在するなど、知名度、人気が高い競技であり、パラリンピックでは1988年ソウル大会の公開競技を経て、1992年バルセロナ大会から正式競技として実施されている。
種目は男女シングルス、ダブルスに加え、三肢まひ以上の重度障がいがある選手を対象とした、男女混合の「クアード」のシングルスとダブルスがある。クアードの選手は障がいの程度により、電動車いすを使用することや、ラケットを手にテーピングで固定することなどが認められている。試合はすべて3セットマッチ(2セット先取制)。
選手たちは片手にラケットを持ちながら車いすを漕ぎ、コート内を動き回る。テニスでは左右のステップと上体の動きだけでもかなりの範囲をカバーできるが、車いすは構造上、真横への移動ができないため、常に左右に回転させ、回り込むように移動させないと返球を続けることができない。チェアワークと呼ばれる車いすの操作技術が勝負を分けるポイントだ。もちろん、サーブ、ストロークなどテニスの技術と、相手の位置や動きを読んでどう戦略を立てるかも重要。相手の予測の逆をついたり、ネット際にボールを落としたりして前後左右にゆさぶり、最後に空いたスペースに打ち込むという、テニスと同じ組み立てがよく見られる。多彩で正確なショットの応酬、スピーディーで白熱したラリーと、それを断ち切るウイニングショット。いずれも見応え十分だ。
日本勢の注目は、まず、2008年北京大会、2012年ロンドン大会男子シングルスで連覇を飾り、4大大会でも24回の優勝を誇る車いすテニス界のスーパースター・国枝慎吾。前回2016年リオデジャネイロ大会は、右肘手術の影響もあり、準々決勝で敗退。しかしその後復活して、数々のタイトルを獲得。8月16日付け世界ランキングでも1位をキープしている。オリンピック王座奪回&地元での金メダルなるか見ものだ。ほかに、強烈なストロークを武器に、前回2016年リオデジャネイロ大会で男子シングルス、ダブルスとも4位入賞した眞田卓、リオ大会女子シングルス銅メダルの上地結衣、同クアードシングルスベスト8、ダブルス4位の諸石光照らが出場。複数のメダルが期待されている。
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