福士蒼汰主演「東京P.D. 警視庁広報2係」、異色の社会派警察ドラマのseason2が遂に完結!2026/05/22 18:00

1月クールにフジテレビ系で放送された福士蒼汰主演の異色の社会派ドラマ「東京P.D. 警視庁広報2係」。警視庁広報課を舞台に、捜査現場とマスコミのはざまで悩みながらも職務を全うする今泉麟太郎(福士)や安藤直司(緒形直人)ほか広報課の活躍を真摯(しんし)に描いて大きな支持を受けた。season1終了後すぐに続編がFODで配信されたことも話題を呼んだが、そのseason2の第6話(最終話)が5月12日配信され、物語は完結した。
season2は、第1話から葛城国家公安委員長刺殺というショッキングな事件で幕を開ける。刺殺犯・丸井(小笠原海/超特急)は動機を自己啓発団体・新生自尊の会への復讐(ふくしゅう)だと供述するが、警察はなぜ自尊の会への復讐が葛城委員長刺殺に結びつくのかつかめない。やがてバラバラに切断された遺体が警視庁周辺にばらまかれるという事件が発生し、捜査一課も広報も翻弄(ほんろう)される。そして前作にも大きな影を落としていた新生自尊の会と警察内部とのゆがんだ関係が大きくクローズアップされていく。

season2は1話・約30分×6話。コンパクトかつスピーディーな展開で、新生自尊の会をめぐる一連の事件を畳みかけるように映し出す。いくつもの事件で多角的に広報の動きを追ったseason1とはその点が大きく異なる。また、受験に悩む丸井が新生自尊の会によって人生を狂わされていく過程や、キーマンである箕輪美喜江(丹生明里)や冴島康太(柏原収史)らの行動をきめ細かく描いていくことで、ふとしたきっかけで普通の人々の人生が引き返せない闇に追い込まれていくさまが浮かび上がってくる。

引き続き登場する警察側のメンバーたちも意外な顔を見せる。ネタバレになるので詳しくは述べないが、それぞれが自らの正義や欲望を映した裏の顔を見せてくる展開は手に汗握る。

個人的にseason2で最も強い印象を受けたのは、吉原光夫が演じる捜査一課の刑事・巨椋(おぐら)雅史の存在感であった。巨椋と丸井が机を挟んで向かい合う取調室のシーンは、season2全体を象徴するキービジュアルと言っていい。武骨ながら正義感にあふれる巨椋の在りようは、疑惑と思惑に揺れる警察組織の最後の砦(とりで)としての安心感のシンボルのようである。吉原のテレビドラマにおける代表作の一つとなることだろう。

このドラマが制作当初から地上波放送とFODによる配信を組み合わせた形で企画されたことは、ライターズルームの積極的な採用などとともに、新しいドラマ作りの在り方を模索する意図があったと想像できるが、同時にseason2が放送ではなく配信だったことで、テーマの選び方や、遺体や凶器の表現などの自由度が広がったこともまた確かである。そしてseason1、2を通して見ることで、連綿とつながってきたすべての伏線が回収される構成も面白い。最後まで見てからあらためてseason2を見直すと、ああここはこういう意味だったのか、というのがよく分かるし、さらにseason1にさかのぼってもまだまだ新たな発見がある。気軽に何度も見返すことができる配信のメリットを感じさせる。


season2の冒頭とラストで今泉の警部補昇任試験のシーンが描かれる(オープニングは安藤によるリハーサルだけれど)。「あなたにとって警察広報とは?」という同じ質問に、今泉はどう答えるのか? 終わり方も気が利いていて好ましい。そしてできるなら「season3」で、今泉や安藤ほか広報課のメンバーたちと再会したいと切に願う。

「東京P.D. 警視庁広報2係」は、season1、season2ともFODで全話配信中なので、まだ見ていないという人はぜひ体験してほしい。
【コンテンツ情報】
「東京P.D. 警視庁広報2係」
FOD
season1、2 配信中
※season1第1~3話は無料。

文/武内朗
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