「恋の通訳、できますか?」キム・ソンホ【今月のSPOTLIGHT】2026/02/26

スター俳優と通訳のロマンスをときめきたっぷりに描き、意外性のある展開と繊細な人間描写で好評を博した「恋の通訳、できますか?」。その大きな魅力の一部となっていたのが、キム・ソンホが演じる通訳のチュ・ホジンだ。
クールで頼れる“ボディガード通訳”
日本の神奈川・鎌倉から始まる第1話では、多言語を自在に操る通訳のホジンと、無名の俳優であるチャ・ムヒ(コ・ユンジョン)が旅先で偶然出会い、短い時間を共に過ごすことに。互いに何か小さな感情の萌芽を感じながらも、2人はそれぞれの人生に戻っていく。その後しばらくの時を経て、ホジンは主演映画の思わぬヒットによってスターとなったムヒに再会。しかも、ムヒが新たに出演する恋愛リアリティー番組に、通訳スタッフとして雇われる。その番組は世界各国を巡るもので、ロケに参加しながら2人はあらためて距離を縮めていくことになるが……。

概要だけをなぞると美しく壮大なロマンスが始まりそうな予感だが、予想に反してホジンとムヒの関係はなかなかスムーズにはいかない。「感情を入れず、的確に訳す」がモットーのホジンは性格的にも淡白なところがあり、本当の意味で通じ合うには時間のかかるタイプ。一方のムヒは、素直で人柄のいいキュート系ではあるものの、心の奥底に深い傷を抱えてもいる。そんな2人なので進むものも進まず、前半はクールなホジンとキラキラしたムヒの間に高い壁が。そこへ、福士蒼汰が扮(ふん)する日本人のわがまま俳優・黒澤ヒロ(恋愛リアリティー番組の共演者)が加わり、三角関係らしきものがうっすらと浮かび上がってくる。
美人のスターなのにトホホな事態に陥りがちなムヒは、純情キャラでかわいいし、言葉が思うように通じないながらもムヒに本気でひかれていくヒロも、これまた割と不憫(ふびん)な役どころでかわいらしい中、カッコよさを見せつけていくのがホジンという男。そもそも、日本語も英語もイタリア語もペラペラなところからしてすてきなのだが、ムヒとホジンの関係は俳優と通訳であると同時に、スターとボディガードのような様相も。言葉の通じない外国で、ホジンは言語を武器にムヒを徹底ガード。時には、翻訳というワンクッションを担うことで、耳にすべきではない言葉からムヒを守ることもある。もちろん、耳にすべきか否かを判断する権利は本来ならムヒにあり、そのあたりの複雑さも物語に関わってくるのだが。

“ボディガード通訳”ともいうべきキャラクターを演じるにあたり、キム・ソンホは撮影前からトレーニングを開始。約4か月間にわたって、劇中で使用する日本語、英語、イタリア語の習得に取り組んだそう。そのかいあって、クールだが頼れるホジン役が大いにハマっている。また、日本、カナダ、イタリアといったロケ地も、恋の物語を盛り上げるのに十分過ぎるほど。その中で活躍するニュータイプのロマンス王子・ホジンに注目だ。

【プロフィール】
キム・ソンホ(Kim Seon-ho)
1986年5月8日生まれ。韓国出身。舞台で活躍した後、「キム課長とソ理事〜Bravo! Your Life〜」(2017年)でドラマデビュー。「トゥー・カップス〜ただいま恋が憑依中!?〜」(17年)、「スタートアップ:夢の扉」(20年)、「海街チャチャチャ」(21年)などで人気を博す。24年には主演映画「貴公子」(23年)が日本公開された。

【コンテンツ情報】
Netflixシリーズ「恋の通訳、できますか?」(全12話)
Netflix
世界独占配信中
文/渡邉ひかる
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