「イクサガミ」“戦神祭”に岡田准一、藤﨑ゆみあらオールスターキャスト&監督13人が集結2025/11/17

Netflixの日本上陸10周年を迎える今年、圧倒的な熱量とかつてない規模感で作り上げられたNetflixシリーズ「イクサガミ」が、ついに配信スタートとなった11月13日、世界屈指の名所であり、歴史と文化が息づく東京の浅草寺・特設ステージにおいて、配信記念イベント「戦神祭」が行われた。本作で主演・プロデューサー・アクションプランナーを務める岡田准一をはじめ、藤﨑ゆみあ、清原果耶、東出昌大、染谷将太、早乙女太一、遠藤雄弥、岡崎体育、吉岡里帆、二宮和也、玉木宏、伊藤英明らキャストと、藤井道人監督が登壇した。
京都・天龍寺で、かつて最強の侍として知られた嵯峨愁二郎(岡田)をはじめとした292人の志士たちが集められ、究極の遊戯・蠱毒(こどく)という名のゲームで殺し合う。そして、各自に配られた木札を奪い合い、東京にたどり着いたものには大金が与えられる。「イクサガミ」は超ド級のバトルロワイヤルだ。
今回のイベントで、全員が主役級といえるオールスターキャスト&監督の総勢13人が浅草寺をバックに一堂に会した姿は、まさに圧巻だった。撮影の舞台裏やエピソード、作品に込めた思いが熱く語り尽くされただけでなく、本作の制作スタッフたちがこの日のためだけに再集結。蠱毒の開始が宣言され、総勢292人の侍たちが死闘を繰り広げる天龍寺さながら、一夜限りのライブ殺陣アクションを披露した。

かがり火風の照明が揺れ、暗闇の中に浮かび上がる浅草寺を背景に建て込まれた、この日だけの特設会場。一歩足を踏み入れれば、作品の舞台となった明治初期にタイムスリップしたかのように錯覚するほど、作品の世界に没入できるスペシャルな空間に。場内には、本編から抜け出してきたかのような装いで、蠱毒の参加者のようにたたずむスタッフの姿が随所に見られ、緊張感と高揚感が高まる中、ついに配信初日を記念したイベント「戦神祭」が幕を開けた。
その瞬間、場内に鳴り響いたのは、謎の男・槐(二宮)の声。木札を奪い合い殺し合う壮絶な戦いの開始を宣言。たたずんでいただけの蠱毒参加者たちが、場内を縦横無尽に駆け抜ける日本最高峰の“ライブ殺陣アクション”を披露した。圧倒される来場者たちの間を縫って繰り広げられるその戦いは、場内を大興奮の渦に巻き込んでいった。

一気に作品の世界に入り込んだ客席のど真ん中に姿を現したのが、本作で主演、プロデューサー、アクションプランナーの3役を担った岡田だ。かつて「人斬り刻舟」と恐れられた剣の達人であり、病に苦しむ家族のために蠱毒への参加を決意した主人公を演じた岡田は、この日も蠱毒参加者に配布される木札を拾い上げ、堂々とステージへと歩みを進める。それをきっかけに、ステージ上の両サイドから藤﨑、清原、東出らキャストと藤井監督が登場した。

登壇者たちは大歓声と大きな拍手で迎えられ、初めてプロデューサーを務め、「日本でも世界でも売れる時代劇を若い世代で作る」という強い思いで作品と向き合った岡田は「守りに入らず、攻めたものを作りたいという思いを掲げていました。それを考えた時に、藤井監督じゃないと絶対にできないと感じオファーし、今回一緒に作品を作っていったんです」と作品に懸ける並々ならぬ熱意と、藤井監督とのタッグについて告白。藤井監督も「岡田さんからのバトンは重圧もあったけど、素晴らしいスタッフ・キャストと一緒に作品を作り上げることができました。何よりも、僕自身が一番のファンだと思える作品です。アクションだったり、ドラマだったり、日本の美といった魅力をたくさん詰め込みました」と胸中打ち明けた。

何度も見てほしいお気に入りのシーンについて聞かれた藤井監督は「日本の美を伝えたいと思って、作品には逆さ富士や神楽、お祭りといった日本の文化も盛り込みました」と作中に登場するシーンを挙げ、「海外の人にも見てほしいですが、日本人として日本の美を再発見できるのも大事だなと思っていて」と真意を伝え、岡田も「時代劇には暮らしが見えるのが大切だと思っています。1カット、1カット、意味のあるものにしていきたいと……。(藤﨑演じる)香月双葉が舞う神楽もとても美しいシーンに仕上がっています」とアクションだけではない作中の見どころをアピール。
実際に神楽を舞った藤﨑は、蠱毒へ身を投じ、愁二郎と行動を共にする少女・双葉役に抜てきされ、「母を救いたい、村のために、という蠱毒に参加した原点である強い気持ちと覚悟を持って演じていました。どんな時も人を信じて希望を持ち続けられるのが双葉の強さだと思います。1シーン、1シーン大切に演じました」と双葉役として撮影に挑んだ当時に思いをはせ、配信初日を迎えられた喜びをかみ締めている様子。

一方で、愁二郎とは義妹であり、秘伝の「京八流」を受け継ぐ衣笠彩八に扮(ふん)した清原は、やはりアクションは外せないとして「冒頭の1カットアクションを見た時になんだコレ!って」と圧倒されたアクションシーンを挙げていた。誰もが息をのむ圧巻の冒頭シーンは岡田も肝いり。「場が戦うということを意識して、チーム全員で作り上げました」と語ると、藤井監督も「岡田さんをたくさん傷つけたけど(笑)、素晴らしいシーンになったと思います」と、場内の笑いを誘いながらも渾身(こんしん)のシーンに自信をのぞかせていた。
見応えたっぷりのアクションシーンが満載の本作。愁二郎の妻・志乃役の吉岡は、「え、この人ここで死んじゃうの?という豪華さがすごくて! 何回も巻き戻して見ちゃうんです」とNetflix作品ならではの視聴方法で作品を楽しんだようで、「(志乃は)愁二郎が蠱毒に参加するきっかけでもあるし、生きて帰るという理由になる役柄。そんな妻目線では、やっぱり愁二郎の覚醒シーンがカッコよかったです!」と夫役を演じた岡田の姿を称賛した。


続いて、「現場でほれた! あの人の“すごい”瞬間は?」という質問が投げかけられると、藤﨑は真っ先に清原を指名。「うまくいかなかったシーンがあった時に、背中をさすってくれて……」と当時を思い返し、思わず涙がこぼれる一幕も。そんな清原も藤﨑に対し、「努力を重ねる姿をそばで見ていて、一緒に走り続けられるように頑張ろうと思ってました。すごい早さでいろんなことを吸収していくので、ほれぼれです」と笑顔になり、あらためて藤﨑を元気づける姿が。
彩八と同じ境遇の祇園三助役を務めた遠藤は「冒頭の天龍寺のアクションシーンで印象的だったのが、控室でめちゃくちゃ姿勢よく座っている玉木さんの姿です。どこからどう見ても菊臣右京!」と玉木の姿を絶賛。そんな玉木は、蠱毒参加者の中でも異彩を放つ「公家の守護神」と呼ばれる太刀遣い・菊臣右京役。「そんなこと言われたら今も姿勢よくしなきゃ!(笑)」と冗談を交えつつ、「蠱毒に参加する人たちの中でも、一番正統派なキャラクターだと思います。(伊藤さん演じる)無骨との対比という意味も踏まえて、気品を大切にして演じていました」と役づくりにも触れた。


実はこの天龍寺でのシーンは、前が見えなくなるほど壮大な雨降らしでの撮影も行っており、伊藤が「岡田さんにけがをさせてしまったことがあったんですけど、岡田さんは何事もなかったように『次やりましょう!』と言ってくださって……。鉄人的な姿にほれました」と話し、「乱斬り無骨」の異名を持ち、愁二郎と因縁を持つ貫地谷無骨役を演じた伊藤は、本気で岡田ともぶつかったからこそのエピソードを披露。このけがは、岡田と監督が話し合った上で、本編の中にも生かされているそうで、驚きの秘話に場内からも声が上がっていた。
そんな“鉄人”岡田と2人でアクション作りに臨んだ早乙女。愁二郎の義弟であり、京八流最高の才能を持つ剣士・化野四蔵を熱演している。早乙女は「岡田さんが、僕の特性を生かしたアクションを作りたいと言ってださって。これできます、これはできますか?という話しをしながら挑戦していきました」と明かし、これまで早乙女自身が培ってきた技術と知識をフルで発揮するアクションになったことを報告。


元伊賀忍者・柘植響陣を演じた東出は、今だから話せる撮影中の印象的な出来事について聞かれると、「岡田さんの背中を見ながら演じていました。休みの日にプライベートレッスンをしてくれたこともあるんです」とプロデューサーとして、アクションプランナーとしての岡田の姿を明かしつつ、自身が演じた役についても「ひょうひょうとしているけど、強さもあるキャラクター。彼が何を思って蠱毒に参加したのかという部分は、見る人も一緒に楽しんでもらえると思います」と笑顔を見せ、自身が演じたくせ者キャラの魅力もアピールしていた。

岡田が初めてプロデューサーに挑戦した本作に、自ら出演を希望した二宮は、すべての発端とも言える謎に包まれたゲーム・蠱毒を運営する槐(えんじゅ)役。「(ゲーム開始の宣言をする天龍寺のシーンでは)こんなにすごいオールスターキャストたちが、僕の方を見て、僕の話を聞いてくれて。こんなにすごいことはないなと圧倒されてしまいました」と冒頭のシーンを振り返り、「(岡田さんに)呼んでくれてうれしかったです。ぜいたくな時間でしたし、今ここにいられて幸せです」と率直に喜びをコメント。自身初のプロデューサー作品に不安を感じていたという岡田も「こうして応援してくれる後輩やみんなに助けられました。これが最後でもいいという思いで取り組んだ作品です」と、あらためて「イクサガミ」に懸けた情熱と思いを口にした。そんな二宮は撮影中のエピソードとして「伊藤さん、キャラクター的にずっとほぼ裸だったんですけど、待ち時間のタイミングで英語の勉強をされていて……」と伊藤の意外な姿を暴露。伊藤は「その話、忘れたい(笑)」と恥ずかしがりながらも、「この作品は世界に羽ばたくということで……英語のインタビューも想定して」と冗談を飛ばし、場内には大きな笑いに包まれた。

続いて、彩八や四蔵、三助と同じ生い立ちの蹴上甚六役を演じた岡崎は「岡田さんが撮影中にたくさん写真を撮ってくださるんですよ。ふざけてマッチョポーズみたいなのも撮っていたんですけど、真面目なシーンを控えている早乙女さんはやってくれないかな、と思っていたら、満面のマッチョポーズをしてくれました!」と和気あいあいとした撮影現場を彷彿とさせるほっこりエピソードを披露。さらに、「実はキャスト発表時の僕の写真、みんなは場面写真なのに、僕だけ岡田さんが撮ってくれた写真なんです!」と秘話を明かすと、場内全体が驚きに包まれる中、岡田は「(岡崎さんは)すっごいポーズとってくれるんですよ。木のそばに立ってというともう100通りくらい!!」と楽しそうに撮影時のオフシーンを話していた。

「撮影中に大変だったことは?」という質問には、アイヌの弓使い・カムイコチャを演じた染谷が「岡田さんが山に住んでいる達人を見つけてきてくださって、山で弓の特訓をしました。弓が曲がって飛んでいく曲射や、まばたきする内に矢を放つ速射といったことを教えてもらったんです」と本格的に弓術の訓練を行ったそうで、「命を尊く思っている人であるカムイコチャが、なぜ蠱毒に参加しないといけなかったのか、という葛藤を大事に演じました」と述べた。常に現場に立ち続けた岡田は、「それも大変だった」と言いながら、自身が燃えながらアクションを披露するシーンを挙げ、「僕、燃えたいんですよね。とスタッフに話したら『……』という反応で。伊藤さんにも『燃えたくないですか?』と僕から話したんです」と、想像を絶する体を張ったアクションの裏側を披露。配信初日だからこその、多種多様なエピソードが飛び出した。

全員が主役級のオールスターキャストを束ね、日本から世界の度肝を抜く作品「イクサガミ」を作り上げた藤井監督は、「今日から配信され本当に光栄に思います。素晴らしい原作と並走できる面白いものにしたいと死に物狂いで走ってきました。エンターテインメントとして、皆さまの生活の一部に残ってくれることを願います」とメッセージを発信し、岡田も「日本の皆さんに誇りに思ってもらえるもの作りをしたいと思っています。日本から、世界にいいものを届けられるよねと、思ってもらえたらうれしいです。イッキ見して、みんなで話してもらえることが本当に幸せです。楽しんで見てください!」と作品をアピールし、大盛り上がりの中「戦神祭」を締めくくった。

最後には、本作の中でも特に印象的な蠱毒開始の号令にならって、会場全体で「Netflixシリーズ『イクサガミ』……始めえええええ!」と高らかに宣言。日本から世界に向け、いよいよ「イクサガミ」の配信が始まった。
【コンテンツ情報】
Netflixシリーズ「イクサガミ」(全6話)
Netflix
世界独占配信中

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