和田雅成&髙橋大翔、キスシーンは緊張しなかった!? 「あなたを殺す旅」完成披露試写会2025/09/29

FODで独占配信中のドラマ「あなたを殺す旅」の完成披露試写会が開催。ダブル主演の和田雅成と髙橋大翔が登壇し、作品への思いや役柄への向き合い方、撮影中のエピソードを語った。また、イベントの最後には、9月5日が誕生日だった和田に対し、髙橋がサプライズでプレゼントを贈る一幕もあり、会場は温かい祝福ムードに包まれた。
「あなたを殺す旅」は、浅井西氏の同名コミックを実写化した作品。BLジャンルの中でも根強い人気を誇る“ヤクザ×ボーイズラブ”だ。これまで国内ではドラマ化されてこなかったこのテーマが、FODでついに実写化された。ヤクザ社会で義理人情に熱く生きる男たちをBLの世界に置き換えた本作では、多くの組員から愛されるヤクザの若頭・片岡錦司役を和田、ある騒動をきっかけにほとぼりが冷めるまで片岡と行方をくらます旅へ出る組員・小田島漣役を髙橋が演じる。
まず、作品や役づくりについて、和田は「ヤクザの任侠世界とBLが融合した作品で、美しい面も、どろ臭い面も両方味わえます。血が出る場面もあって、見てくださる方にどう受け入れられるかは不安もありましたが、個人的には大好きな作品です。片岡を演じる時は、心の中では動きや感情のスピードを速く保ちつつ、表情やしぐさのスピードは抑えて演じました。誰もが憧れる余裕のある男らしさを出しながら、冷静で落ち着いた印象を意識しました」と明かし、髙橋は「小田島は寡黙で凄惨(せいさん)な過去を背負ったキャラクターです。物静かでクールですが、心の奥にはピュアさや優しさもあります。その部分は絶対に忘れずに演じました。役に真剣に向き合う中で、和田さんが『風穴を開けてやろうぜ』と言ってくれたことで、一気にスイッチが入り、『ぶち上げてやろう』と思えましたね。小田島は原作でも目が印象的です。その鋭さを意識しつつ、ぶっきらぼうになりすぎないよう、鏡を見ながら姿勢やたたずまいを確認しました。前髪の流れ方もメークさんと相談して原作に寄せています」と述べた。

桐井組の専務・桐井圭人を演じる遊屋慎太郎さんの印象について、 「すごくお芝居が好きなんだろうなっていう、カメラが回っていない時でもずっとその役でいてくださるので。原作同様に魅力的に桐井を演じてくださり、本当に素晴らしかったです」と話した和田に対して、遊屋から質問も到着。「現場での振る舞いで意識していることは?」という問いに、和田は「本当にうそ偽りなく、現場の皆さんが幸せでいてほしいと思っていました。ピリピリした現場で誰かが落ち込む姿は見たくないですし、自分も嫌なので、自然に声をかけて和ませるようにしていました。別に“いい人になろう”とかではなく、ただ一緒に楽しい時間を作りたいという感覚ですね」とコメント。
すると、自身から見た和田の現場での振る舞いを、髙橋は「撮影自体はハードでしたが、和田さんが率先して声をかけてくださるので現場がスムーズに回りました。撮影中も『はい、静かにして〜、本番だよ〜』と声をかけたり、今日もイベント前のエレベーターでは『乗って、乗って!』とみんなに声をかけたりしていて。日頃から片岡そのものの存在感で、まるで兄貴のように現場をまとめてくださっていました」と重ねた。
続けて、髙橋へは朝日海帆役・堀海登から「朝日の髪色は黒髪派? 金髪派?」という質問。髙橋は「みんな金髪がいいって言ってくれるんですよね。(悩んで)そうですね、黒髪より金髪が好きです。染めていた期間は短かかったので、名残惜しかったです」と回答した。

入れ墨に関する話題が出ると、和田は「小田島とおそろいの入れ墨のほかに、背中に鳳凰(ほうおう)の入れ墨を入れるのに8時間かかりました。同じ体勢で8時間耐え、そのまま撮影に入ったので大変でした。でも、あの迫力はシールでは出ない、手描きならではだと思うので、ぜひ見ていただきたいです」、髙橋も「さっきお別れしたのに(撮影終わったのに)もういる。みたいな感じでしたもんね」と笑顔を見せた。
そのほかにも、撮影期間中のコミュニケーション関して、和田が「フェリーでの撮影時に、2人の部屋を用意してくださったので、あの時に一番しゃべったよね。今後どうなっていきたいかとか、熱い話もしたし。あとは、お芝居の中で、僕らの関係も、片岡と小田島の関係も形成されていったなっていう印象ですかね」と振り返ると、「やっぱり役が役なので、初めは積極的に仲良くなりにいこうとはしていませんでした。初めはいい距離感で入れたらなと思っていたので、入っていくうちに仲良くなる分には、全然もう最高なんですけど。結局、めちゃくちゃ仲良くなりましたよね」と髙橋も頷く。
お互いへ質問を投げかける流れでは、和田から髙橋へ「何をしている時が一番楽しいですか?」と聞かれると、髙橋は「お芝居をしている時が本当に楽しいですね。以前は、自分が演じている瞬間が楽しいのか、完成した映像を見るのが楽しいのか、あるいは役について考えている時間が楽しいのか、正直よく分からなかったんです。でも最近は、純粋にお芝居をしている瞬間そのものが楽しいな、と感じるようになりました」と心境の変化を口にする。
これには和田も「分かる。僕も舞台の本番ももちろん楽しいですが、DVDで自分の演技を客観的に見る時間も好きです。で、仕事以外では?」と続け、髙橋が「最近は家でのんびりする時間が一番です。ケータイを見たり、映画やドラマを観たり、家具を眺めたり。外で会おうって誘われても、『ランチ行こう』くらいなら『飯食っちゃった』って断るかもしれません(笑)。家に来てもらえるなら、ウェルカムです」とインドアな面がチラリ。「俺は人の家に行くのはいいけれど、自宅に来られるのは嫌、『今日忙しい』って言う(笑)」と明かした和田には、「聞いておいてよかった〜」と髙橋が胸をなで下ろす一幕も。
一方、髙橋から和田へは「僕とのキスシーンは緊張しましたか?」とドキッとする問いが。すると、「これでいうと緊張しない! 片岡がキスする時に緊張していたら嫌でしょ?」と和田。髙橋から「僕も緊張しませんでした。ただ、カメラテストの時にキスしてしまったことがありましたね」と裏話が飛び出し、「カメラテストの時は本当にキスしなくてもいいんですけどね(笑)。ファーストキスは遠慮すると思うんですけど、何の遠慮もなく2人のファーストキスを迎えました。あと、人差し指を挟んだ指キスのシーンも美しく撮っていただけたので、ぜひ見てほしいです。2人の唇が、人差し指に引っ張られるように離れる瞬間が、すごくいいんですよ」と、和田が自信をのぞかせた。

後半には、上條大輔監督から『髙橋が演じる小田島から銃口を向けられるまで、和田くんは優しい表情を封印していました」とのタレコミが入り、和田は「カットがかかった瞬間、監督が駆け寄ってきて、『和田くん、残してくれてたんだね!』って言ってくださったんです。その言葉は、本当に忘れられません。片岡って一体どこに本音があるんだろう、自分の心はどこにあるんだろうって、ずっと考えながら演じてきたんです。ずっと出さないように我慢していた分、その瞬間の感動はもう……胸にグッときました。監督が本当に見てくれているっていうのを、心の底から感じました」と思いを口にした。
最後に、あらためてファンへのメッセージとして、髙橋が「小田島役が決まった時は、『すごい、大変な役だな』と思いました。でも時間をかけて作り上げたので自信があります。全身全霊で取り組んだので、ぜひ多くの方に見ていただきたいです」とアピールし、和田も「この作品が決まってから配信まで楽しみにしていました。スタッフの皆さんが命懸けで作り上げてくださった作品が、ようやく皆さんの目に触れることができてうれしいです。僕たちも初めて挑戦する世界なので、このヤクザとBLの掛け合わせがどう届くのかとても楽しみです。SNSでも(カタカナで)『#アナコロ』で、ぜひ一緒に盛り上げてください」と言って締めくくった。
なお、本イベントの模様は、後日FODで配信予定となっている。
【コンテンツ情報】

「あなたを殺す旅」(全6話)
9月26日午後8:00~#1・#2独占配信中(以降、金曜午後8:00最新話配信)
※配信日時は予告なく変更となる場合あり。
※#1は無料。
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