岡田准一が釜山国際映画祭に登壇! 「ぼく、燃えます」と意味深発言!?2025/09/21 12:00

Netflixで11月13日から世界独占配信されるNetflixシリーズ「イクサガミ」。9月17日から開催されているアジア最大規模の映画祭である第30回釜山国際映画祭において、今年最も期待される話題のドラマを紹介する「オンスクリーン部門」に正式招待され、主演・プロデューサー・アクションプランナーを務める岡田准一、圧倒的な存在感でヒロイン・双葉役に抜てきされた藤﨑ゆみあ、藤井道人監督がそろってワールドプレミアに出席した。
「イクサガミ」には、岡田、藤﨑をはじめ、清原果耶、東出昌大、染谷将太、早乙女太一、遠藤雄弥、淵上泰史、城桧吏、山田孝之、一ノ瀬ワタル、吉岡里帆、二宮和也、玉木宏、伊藤英明ら超ド級のオールスターキャスト14人が集結。日本のみならず世界での大きな期待が寄せられている。
今回、正式招待が決定された際には、映画祭から「バトルロワイヤルを思わせる設定、迫力あるアクションシーン、そして混沌とした時代における権力闘争の見事な描写が際立っており、群を抜いて素晴らしい。本作は日本のドラマ制作におけるゲームチェンジャー(業界を変革しうる作品)として高く評価される可能性を秘めていると感じます」と評されていた。
世界からの注目度も高いNetflix日本作品の最新作とあって、映画祭のメーン会場になるハヌルヨンシアターには、幅広い世代の観客が来場。第1・2話の上映が終了すると同時に、会場全体から大きな拍手が湧き起こり、その拍手に包まれながら岡田ら3人がステージに登壇した。

まず、話に上がったのは「プロジェクトへの参加の経緯」についてだ。主演・プロデューサー・アクションプランナーと3役を担う岡田は、どの時点でこのプロジェクトに魅力を感じたのかと聞かれると「14歳で仕事を始め、44歳になったらプロデュースを一度引き受けたいと考えていた」と語り、それは、「日本の時代劇は『型』がある一方、次第に新しい姿を観客に見せるような試みが求められていると感じたからだ」という。「そのような考えが自身にある中で、原作に出合い世界観に共感し、若い世代・広い世代にアピールできるのではないかと感じ、プロデュースを手掛ける決意をした」と熱い思いを告白。
藤井監督は、企画が持ち上がった際に原作者の今村翔吾氏からも「『ドラマとして面白いものを作ってほしい』という強い思いを受け取り、岡田と共に脚本作りを始めていった。『どうすればこの面白いストーリーを、この日本で、アクションを大きく取り入れたエンターテインメントとして昇華できるか』という点に重きを置きながら製作を始めた」と語った。

ヒロインを演じきった藤﨑は、普段から本を読むのが好きであるものの、時代ものへのハードルは少なからず感じていたそうだが、「エンターテインメント性に優れていて、読み進めるほど次がどうなるのか気になる魅力」と台本を読んで心を奪われたことを述べ、「出演したい」という強い思いで、熱心に撮影に取り組んだという。

本格的に製作が進んでいく中、作品作りには「(日本の)文化が込められていること、シンプルであること、キャラクター性」の三つの要素が重要であったという岡田。藤井監督は、愛着の湧くキャラクター作りについて「『この人とこの人が戦うのか』『この人はもしかしたら死んでしまうのではないか』と引き込まれるような展開を作ることが重要であり、そのキャラクターたちを最終話まで追いかけたくなるような、止まらずに走り続けるエネルギーを持続させることを意識した」と伝えた。
さらに、「時代劇」という言葉に対して、過去に黒澤明監督が「時代劇は一番カッコよく、時代を先取りするものだ」と放った言葉を引用しながら、「いかにカッコよく、強力なキャラクターとストーリーで描くか」というこだわりも明かした。
作品に込められた時代性・文化という点において、藤井監督は「コレラがまん延し、武士としての身分を失って苦境に陥る人々が、現代におけるコロナ禍で職を失い、困難に直面するわれわれの姿と重なるのではないかと感じた」と作品の時代設定と現代との共通点を強く感じたという。

岡田、藤井監督を中心に、このような強い思いに満ちた現場は、緊張感と気迫にあふれていたという。新人女優として「壮大な覚悟を固めて現場に挑んだ」という藤﨑は、実際に現場に入るとスケール感に最初は気圧されたというが、多くの先輩たちの支えに助けられていく中で「集中し続け、監督の演出や先輩方からの言葉に耳を傾け、一つでも多くのことを吸収し学ぼうと必死に演技に挑み、駆け抜けていった」と撮影を振り返った。
企画の立ち上げから完成までを、観客とのQ&Aを挟みながらトークは進み、最後に藤井監督は「昨年1年間、全身全霊を込めて作り上げた作品であり、一度見始めれば最後まで走り切ってしまうような作品にできた」、岡田は「作品が放つ情熱と強い波が、多くの人々に広がり、見る人からまた別の人へと広がることを期待している」と、作品の完成に強い自信をうかがわせた。そして、第1・2話を見終えたばかりの観客たちは、この先のストーリーが気になり過ぎて仕方ない様子で、その熱量に応えるように岡田は「一つだけ言っておくと、“ぼく、燃えます”」という意味深な言葉を残した。

世界中の映画人が一堂に会する韓国・釜山で、本作に注がれる大きな期待と熱量を肌で感じ、幅広い世代から高い評価を受けた今回のワールドプレミア。キャストと監督にとって、11月13日の世界配信スタートに向けて確かな手応えを感じる機会となったようだ。
【コンテンツ情報】

Netflixシリーズ「イクサガミ」(全6話)
Netflix
11月13日から世界独占配信
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