Feature 特集

「今際の国のアリス3」山﨑賢人、土屋太鳳らキャスト陣が明かす撮影の舞台裏2025/09/18 17:00

「今際の国のアリス3」山﨑賢人、土屋太鳳らキャスト陣が明かす撮影の舞台裏

 ある日突然“今際の国”に放り込まれ、命懸けの“げぇむ”に挑むことになった若者たちの姿を描くNetflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」。2020年12月に配信をスタートし、世界70か国でTOP10入りを果たしたシーズン1、22年に配信され世界90か国でTOP10入り、17の国と地域で1位を獲得したシーズン2に続く、シーズン3が25年9月25日からNetflixで世界独占配信となる。

 シーズン3の舞台は、山﨑賢人が扮(ふん)する有栖亮平(=アリス)と土屋太鳳が演じる宇左木柚葉(=ウサギ)が、“今際の国”のすべての“げぇむ”に勝利して、元の世界に戻ってから4年後。“今際の国”での記憶を失いながらも2人は結婚し、幸せに暮らしていたはずだったが、ウサギが死後の世界を研究しているリュウジ(賀来賢人)という男に導かれて姿を消してしまい……。

「今際の国のアリス3」山﨑賢人、土屋太鳳らキャスト陣が明かす撮影の舞台裏

 絶望するアリスの前に現れたのは、“今際の国”の住人となったバンダ(磯村勇斗)。彼からウサギが“今際の国”に戻ったと聞かされたアリスは、再び“今際の国”に足を踏み入れ、命懸けの“げぇむ”に挑むことになる。

 主演の山﨑と土屋をはじめ、磯村、三吉彩花毎熊克哉須藤理彩池内博之玉城ティナ醍醐虎汰朗玄理吉柳咲良、賀来、佐藤信介監督が登壇したグローバルファンイベントが開催。ここではその様子をリポートする。

「今際の国のアリス3」山﨑賢人、土屋太鳳らキャスト陣が明かす撮影の舞台裏

 まず、シーズン3が完成したことへの率直な感想を聞かれた山﨑は、「シーズン1をやっていた時は、シーズン3までいくとは考えていなかったので、幸せですし、光栄」とほほ笑み、土屋も「シーズン2で完璧に終わりだと思っていたので、感無量です」と同意。

 佐藤監督も「シーズン1の撮影に入る前から、この作品がうまくいったらシーズン3までいきたいと、夢のように話していたのを鮮烈に覚えていて。一本一本成功させていこうと進んできた結果、夢だと思っていたことが現実になった。人生の一角を、アリスと共に歩んできたと思うと感無量だし、作品を作りながら『見たいな』と思っていたものが(シーズン3には)詰め込まれていますから、さらなる夢を含まらせながら見ていただければ」と、シーズンを積み重ねてきたことへの思いを語った。

「今際の国のアリス3」山﨑賢人、土屋太鳳らキャスト陣が明かす撮影の舞台裏

 撮影中のエピソードについて、池内が「撮影が昼夜逆転で、朝方の僕にとっては大変だった」と切り出すと、須藤も「夜7時から撮影が始まって、終わるのが明け方の6〜7時。翌朝、池内くんとジムで走ったりもしたね」とハードな撮影の裏側を告白。玄理は「撮影が終わっても朝だからみんなでご飯に行ったりもできず、いつの間にか電気鍋を各自購入して、それぞれがホテルの部屋で自炊するようになった」と打ち明け、撮影中は10代だったという吉柳は「10代だからなのか、夜中の撮影が楽しくて誰よりも元気だった気がする」と笑顔を見せた。

 また、CGで合成されるシーンも多かったため、玉城は「『もっとやった方がいいですか?』と監督に確認しながら演じていて、表現のバリエーションを鍛えられた」と振り返り、須藤も「見えないものから追われて、一生懸命逃げて。完成した映像を見て、想像以上のものが追ってきていたことを知って驚いた」と、このシリーズならではの演技の難しさを語った。

「今際の国のアリス3」山﨑賢人、土屋太鳳らキャスト陣が明かす撮影の舞台裏

 豪華キャストが勢ぞろいした会見だったが、佐藤監督は「楽しんで見ていただくために、話せないことがたくさんあります」と、ネタバレを避けるためにもこの場では“話せないこと”が多いと明言。

 シーズン2から登場したバンダ役の磯村も「役割は言えないことが多くて……」と続け、バンダの相棒・ヤバ役の毎熊は「トレーラーの怪しげな感じから察してほしい。ヤバはずっとバンダの隣でヘラヘラしていたけれど、なんでヘラヘラしていたかは言えない(笑)」と匂わせた。

「今際の国のアリス3」山﨑賢人、土屋太鳳らキャスト陣が明かす撮影の舞台裏

 シーズン1・2に続いてアンを演じた三吉は、「アンも、前2作とは違った形で参加していたので、緊張しながら撮影に入ったが、監督、賢人くん、太鳳ちゃんのチームを信頼して参加できた」と作品の内容に触れない範囲でコメントし、シーズン3からの新キャラクターを演じた賀来も「ミステリアスな役で、彼の振る舞いが本音なのか裏があるのかという部分は、監督に相談しつつ、自分で計算しつつ。『今際の国』史上、最上級の“アレ”だと思います」と含みをもたせたのだが、山﨑と土屋は少しずつ核心に迫り出し……。

「アリスとウサギは夫婦として“げぇむ”に挑んでいくので、それは大きな違い」と土屋が語り始めると、「基本的にアリスはウサギと別で行動している」と、シーズン3の見どころを付け加えた山﨑。

 その後、「“濁流”での撮影は本当にすごい撮影方法で。あとカードの“げぇむ”は原作にないオリジナルだったし、ゾンビの“げぇむ”も、1と2ではやってこなかったし……」と「これは言っていいんでしたっけ?」と監督に確認しながらも内容に踏み込んでいく山﨑を見かねて、賀来が「超心理戦だったよね」とソフトな形で話をランディングさせる場面も見られた。

「今際の国のアリス3」山﨑賢人、土屋太鳳らキャスト陣が明かす撮影の舞台裏

 会場に詰めかけたファンからの質問に答えるコーナーで、「役づくりに影響を与えた時間は?」と聞かれた須藤は、「山﨑くんはご覧の通り、無邪気な5歳児の時があるのですが(笑)。クライマックスを撮影していた時、監督含め現場が止まってしまって。私たち大人は経験値を基に“よりみんなが傷つかない選択”をしがちだけど、山﨑くんは愛があるゆえに残酷なまでにストレートに『こうしたい』というのを表現していて。その真っすぐな表現に刺激を受けた」と告白。

 「役づくりで変わってしまった部分は?」という質問では、玉城が「過去イチ緊張して現場に臨んで、NGを出しまくってしまったことがあったのですが、皆さんが温かく迎えてくれたので、2日目からは引きずらないように気を付けられた」と現場の温かい雰囲気を振り返り、賀来は「単純に役者として、太鳳ちゃんと山﨑くんの現場の居方に影響を受けた。力が抜けているんだけど本番ではガチッと決まって。たまに2人が3歳児になっている時もあるんだけど、その空気が現場に伝染していって、普通の現場ならピリピリしそうなところで、ここまでリラックスできるのかと。いい意味で主演としての気負いがない、新しい主演の在り方は勉強になったし、まねしようと思って」と笑顔を見せた。

 「“げぇむ”でバディを組みたい人は?」という質問には、劇中でもバディを組んでいた磯村と毎熊が「毎熊さん。ここは離れられない」「やっぱりバンダ。ずっと楽しくて大好きで離れられない」と相思相愛ぶりを見せ、玄理は「デスゲームだから頭が良くて体力がある人がいい。生き延びる確率が上がりそうだから、池内さん」と指名した。

「今際の国のアリス3」山﨑賢人、土屋太鳳らキャスト陣が明かす撮影の舞台裏

 会見の最後には、土屋が「(コロナ禍で)スクランブル交差点に本当に人がいなくなってしまった2020年に始まって、あの頃から今まで、見てくださっている方と一緒に歩んでこられた。シーズン3は『今際の国』の総括でありスタートだと思っています。たくさんの愛情と技術と祈りを込めたので、ぜひ受け取ってください」とファンにメッセージを送り、山﨑も「ここまで続けられたことが本当にうれしい。『今際の国』は大切な大好きな作品なので、新しいキャストの方々と、今まで一緒に頑張ってきたメンバーと一緒にワクワクしながら頑張って作って、1・2を超えるような作品が完成しました!」と胸を張った。

「今際の国のアリス3」山﨑賢人、土屋太鳳らキャスト陣が明かす撮影の舞台裏

【コンテンツ情報】
Netflixシリーズ「今際の国のアリス」シーズン3
Netflix
9月25日から世界独占配信
※シーズン1~2は独占配信中。

取材・文/須藤美紀



この記事をシェアする


Copyright © TV Guide. All rights reserved.